秋の終わり頃。大声が減り、すこしずつ元に戻った長男
それからしばらくの間は大声に悩まされていたのですが、少しずつ秋が深まっていくにつれ長男の大声を出す回数が減っていったのです。
徐々に徐々に落ちついていく長男を見ながら不思議に思いました。どうして元に戻ったのか…私は主治医の先生に再度相談してみました。
何が原因だったのか?主治医の先生に相談してみたら…
「担任が代わることで情緒不安定になることがあるでしょうか?」
私がそう訊ねると先生は大きくうなずきます。
「ありますね」というお返事でした。
「でも今までは、進級してクラスメイトや担任が代わってもすぐ慣れていたんですよ。家での様子も普通でしたし…」私がそう言うと先生は穏やかな笑顔で言いました。
私がそう訊ねると先生は大きくうなずきます。
「ありますね」というお返事でした。
「でも今までは、進級してクラスメイトや担任が代わってもすぐ慣れていたんですよ。家での様子も普通でしたし…」私がそう言うと先生は穏やかな笑顔で言いました。
「今回は急に担任の先生が代わられたんですよね?たぶんシュウちゃんは環境の変化についていけずに苦しかったんでしょう。今はやっと慣れてきたんじゃないかな」
先生はそう言うと椅子に腰掛けた長男を見ながら、よかったねと言って頭をなでてくださいました。
先生はそう言うと椅子に腰掛けた長男を見ながら、よかったねと言って頭をなでてくださいました。
子どもはいろんな形でSOSを出している
帰り際、先生はこんな話をされました。
「自閉症はね。100人いれば100通り症状が違います。進学や進級、環境が変わった瞬間泣いて登校拒否になるお子さんもいます。シュウくんのように叫んだり物を投げたりして別の形で発散する子もいる。でもみんな心のバランスを取ろうと一生懸命なんですよ」
「自閉症はね。100人いれば100通り症状が違います。進学や進級、環境が変わった瞬間泣いて登校拒否になるお子さんもいます。シュウくんのように叫んだり物を投げたりして別の形で発散する子もいる。でもみんな心のバランスを取ろうと一生懸命なんですよ」
その話を聞いてはっとしました。
私自身、長男はどこでもすぐ馴染む子だから大丈夫だと安易に考えていたからです。
でもそれは、表に見えないだけで長男は長男なりに必死に頑張っていたんじゃないか、あれは長男のSOSだったんじゃないか――気付いてやれなかったことを申し訳なく思いました。
何より、担任の先生がいなくなって淋しい思いをしていないだろうか――そう長男を心配することもなかった自分に腹が立ちました。もちろん気付いてやったからといってどうしようもないことだけれど、せめて子どものサインを見逃さず寄り添ってあげられる親でありたい、そんな風に思いました。
私自身、長男はどこでもすぐ馴染む子だから大丈夫だと安易に考えていたからです。
でもそれは、表に見えないだけで長男は長男なりに必死に頑張っていたんじゃないか、あれは長男のSOSだったんじゃないか――気付いてやれなかったことを申し訳なく思いました。
何より、担任の先生がいなくなって淋しい思いをしていないだろうか――そう長男を心配することもなかった自分に腹が立ちました。もちろん気付いてやったからといってどうしようもないことだけれど、せめて子どものサインを見逃さず寄り添ってあげられる親でありたい、そんな風に思いました。
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