女の子だからこそ心配なこと、悩むことはある?

約700名の保護者が回答!女の子の発達障害、学校や友達との関係、身だしなみの悩みや解決策は?の画像
80%以上が、女の子ならではの悩みがあると回答
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約80%の保護者が、お子さんの発達障害について、女の子ならではの悩みや心配を抱えています。寄せられた悩みの多くは、下記の4つに関連するものでした。

■異性関係・異性との距離感(74件)
■生理(42件)
■性犯罪・性被害(41件)
■女の子特有のコミュニケーション(40件)
■恋愛(28件)
■身だしなみ(22件)

子どもの「生理」について悩む保護者が多い

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さらに、「思春期の心身の変化や生理などについて、不安や困っていることがある場合、どのようなことに困ったり、不安に思っていますか?」という質問を行ったところ、「異性関係・性被害」(15件)、ホルモンバランスの変化などの影響による「精神不安定」(10件)などがあげられましたが、一番多い回答は「生理」(44件)についてでした。

特に、生理時に適切な処理ができない・できるのか不安という回答が多く寄せられました。

「生理になったときの対応ができるかどうか(予期せぬ対応ができない為)」
「自分で汚れ物の処理をちゃんとしてない。そこら辺にナプキン投げて恥じらいがない」
「生理の始末が面倒で、たびたび衣服を汚すがまったく気にしていない」


また、感覚過敏などの特性により、生理時に困難がある場合も。

「感覚過敏があるので、下着がどれでも着られない。 生理用ショーツが履けない。ナプキンもつけていられない」
「少しの傷で血を見ると大騒ぎなのに、生理の出血をどうとらえるか心配」


また、生理前や生理中の気分の変調が大きいお子さんも多いようです。

「生理中、生理前の気分の変調が激しく、仕事にいけない事がよくある」
「生理の前は気分が沈むことが多く、悲観的になる」


生理についての対応策については、後述する体験談も参考にしていただきたいと思います。

女の子の発達障害 不安や困難が少ない家庭は、どのような工夫をしているの?

では、特に不安や困難を感じないで生活できている人は、どのような対策をとっているのでしょうか。

下記の4つが、対策のポイントのようです。

■事前に説明しておく(53件)
■ツールを活用する(15件)
■見守る・認める(23件)
■第三者に頼る(4件)


皆さんが行っている具体的な対策について、次に紹介していきます。

事前に説明しておく

見通しが持てるように、事前に説明しているとスムーズだという意見が寄せられました。

「何かをする前や出かける前は、説明したり事前に行く場所を見学する」
「具体的になぜ気を付ける必要があるのか逐一説明している」
「事前に『こんな時にはこう言おう』『相手の返事を聞いてから行動しよう』など伝えている」


生理についても具体的な対策方法があげられました。

「サラサーティなどで練習させている」
「生理は、低学年の頃から母のトイレでのナプキンの付け方など見せて説明していた」
「大きなナプキンにしたり、パンツ型のものを買っている」


ナプキンの使い方を見せたり実際に使わせるなどして早いうちからロールプレイングする、処理が難しい場合はパンツ型のものを使うなどの例は、ぜひ取り入れてみたいものです。

また、体の変化や異性関係などについては、下記のような声が寄せられました。隠すことなく、具体的に、分かりやすく伝える姿勢が大事なようです。

「性教育の、かたくない本を複数わたしてある。興味がある分野なので、真剣に読んでいる」
「知らない人と話さない。携帯電話を常に持っていることをアピールしながら歩く」
「機会があるたび、性行為などについて教えている」


具体的に話すほか、女の子の発達についての書籍も活用できそうです。
参考:デビ・ブラウン著 『アスピーガールの心と体を守る性のルール 』(東洋館出版社)
https://www.amazon.co.jp/dp/4491033293
参考:やまがたてるえ著『15歳までの女の子に伝えたい自分の体と心の守り方』(かんき出版)
https://www.amazon.co.jp/dp/4761268263

ツールを活用する

また、混乱なく生活できるよう、ツールを活用している保護者もいます。

視覚的に分かりやすいツールを取り入れている例としては、下記があげられました。

「スケジュールはじめ、家庭内でホワイトボードなどを利用し視覚化。模擬時計、キッチンタイマーを利用」
「時間割り、時系列がわかりやすいように色分け」


自分の気持ちを伝える場合にもツール活用できます。

「困った時に『困っています』とカードを見せられるようにしている」


忘れ物が多い場合などは、必要なものを一カ所にまとめておくという工夫をしている家庭もありました。

「お手伝いや、色んな出来たことに対してポイント制にしてモチベーションをあげてます。また、忘れ物が多かったり面倒くさがりな所があるので学校に必要なものは全て玄関に置いてあるボックスにて完結できるようにしている」


子どもにあったツールを活用することで、スムーズに生活ができるようになりそうです。
子どもが「初めて」に挑戦するときに最適!絵カードの使い方とは
https://h-navi.jp/column/article/35025670

見守る・認める姿勢

また、子どもの立場に立つことや、自主性を尊重することで、家庭生活がスムーズになったという声も寄せられました。

「子どもの目線になり、親の独り善がりにならないように寄り添い傾聴した」
「唯一の楽しみがスマホでアニメを見ること。その時間を作り出すためにお風呂の時間が短くなった。髪や身体を洗う順番や工夫があるみたいです」


また、子どもを追い詰めないような接し方を心がけることで、二次障害を防ぐことも大切です。

「緊張が高まりやすいことに対しては無理せずできなくてもいいんだよと話すようにしている。 苦手なことはなるべく先に慣れるように家でやってみたりしている(なわとびの練習やお当番さんの練習など)」
「出来ない事を、出来るだけ怒らないようつとめている」

第三者に頼る

第三者の力を上手に借りている保護者の声も寄せられました。

「困った時は、通級の先生や臨床心理士の先生のアドバイスなどを受け、子どもに適切に伝えていくようにしている」
「生理の処理方法などは、母親の私が言っても全然耳に入らないので、学校の先生(女性)やデイサービスの指導員(女性)のかたにお任せしてたいぶ改善した」


家庭の中だけで駆け込むのではなく、保護者が積極的に第三者にアドバイスをもらう姿勢が大切です。また、思春期は保護者の言うことは聞かないことも多いため、先生などの力を借りて対応したほうがうまくいく場合もあるようです。
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https://h-navi.jp/column/article/35026720
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