メディアや現場で発達障害・自閉症に触れると理解が深まる

3つ目のアプローチは、「父親が発達障害・自閉症について知る機会を増やす」ことです。

最近では、テレビや新聞で発達障害や自閉症の特集が組まれていたり、インターネットのニュースやブログ、関連する本なども増えています。こういった情報に接触する環境を用意することで、より意識しやすくなると思います。

また、療育施設などでは発達障害や自閉症のある子どもたちが通っています。異年齢の子どもも多くいます。数か月に1回でもいいので、父親自身が足を運ぶことで、発達障害や自閉症とはどういう特性があるのか理解し、少しずつ実感がわいてくるのではないでしょうか。

息子が通うLeaf(現 LITALICOジュニア)への送迎をしていた時には、パニックになる子やドアを叩き続ける子、叫び続ける子や泣き続ける子など、さまざまな子どもたちの様子を目の当たりにしました。定型発達とは違う、特性のある子どもたちを知る機会が得られたことで、自分の子どもへの理解もより深まっていったのです。

夫婦で支え合うことが、子どもの幸せにつながる

「父親が発達障害や自閉症を理解するために必要なこと」について、3つのアプローチ方法をご紹介しました。どのアプローチも、父親である私自身の気持ちが変わるきっかけになったものです。夫が理解してくれないと悩んでいるお母さまや、うまく受容できないと悩んでいるお父さま方にとって、ひとつのきっかけとなれば嬉しく思います。

何より大切なのは夫婦で子どもについてゆっくりと話す時間を設けることです。私の場合、妻といろいろな相談ができる関係を築けています。発達障害や自閉症についても、何でも話ができる間柄です。

ただ、話をする際は妻が負い目を感じないように常に配慮をしています。ただでさえ大変な子育てにおいて、子どもに障害があるとなれば母親にかかる精神的負担は非常に大きくなると考えています。特に「生みの親」として負担を感じたり、自責の念に駆られたりする方も多いと聞いています。私の妻も例外ではありません。

母親の皆さんは自分で抱えこみ過ぎず、父親の皆さんは奥さまを支えるのだという意識を持って、日々を過ごしてほしいと思います。お互いを支え合いながら、わが子のために前を向いて進んでいくことで、発達障害・自閉症を家族で受容できるようになり、子どもにとっての幸せにも繋がると考えています。
ダウン症の息子と歩いた日々に、父親の僕が教わったことのタイトル画像

ダウン症の息子と歩いた日々に、父親の僕が教わったこと

発達障害のある子どもに父親ができること〜「おやじりんく」金子訓隆さん・井上雅彦教授対談イベントのタイトル画像

発達障害のある子どもに父親ができること〜「おやじりんく」金子訓隆さん・井上雅彦教授対談イベント

夫の実家でドキッ!食べ方が独特な自閉症の長男に意外な声をかけたのは…?のタイトル画像

夫の実家でドキッ!食べ方が独特な自閉症の長男に意外な声をかけたのは…?


追加する

バナー画像 バナー画像

年齢別でコラムを探す


同じキーワードでコラムを探す



放課後等デイサービス・児童発達支援事業所をお探しの方はこちら

放課後等デイサービス・児童発達支援事業所をお探しの方はこちら

コラムに対する投稿内容については、株式会社LITALICOがその内容を保証し、また特定の施設、商品及びサービスの利用を推奨するものではありません。投稿された情報の利用により生じた損害について株式会社LITALICOは一切責任を負いません。コラムに対する投稿内容は、投稿者の主観によるもので、株式会社LITALICOの見解を示すものではありません。あくまで参考情報として利用してください。また、虚偽・誇張を用いたいわゆる「やらせ」投稿を固く禁じます。「やらせ」は発見次第厳重に対処します。