「期待しない」「とりあえず受け入れる」処世術で温厚に仕事をこなす

外では温厚なのに家では怒りっぽくなる?――身近な人にイライラをぶつけてしまう自分へのとまどいと改善策の画像
出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10272004683
こうして社会人になったのですが、周りの人たちには「怒らないけど余計な質問が多くて面倒なやつ」と認知されていたことと思います。それからもいろいろな経験をしてきましたが、相変わらず仕事でもプライベートでも他人に対して怒りの感情を覚えることはほとんどありませんでした。

例えば新卒で入社した会社では、先輩から「いじり」という名目で「おまえならだいじょうぶだよな?」とか「テレビのアレまねしてみろよ」みたいなことを言われていたことがありました。

いま考えてみると人によってはとても耐えられない状況だったとは思うのですが、私としては嫌な気持ちはありつつ「自分が話すのが下手だから輪にいれようとしてくれてるのかな」と思い、その言動を受け入れようとしていました。

このころは自分自身への評価の低さに加えて、独自の処世術として「自分以外の人に期待しない」だったり「相手が言ってきたことはとりあえず受け入れてみる」という考え方をしていたこともあり、そもそも誰かに怒りという感情を抱く以前に処理していたような気がしています。

人には怒りを感じない一方で――思い通りにしたいものにはイライラが募るように

しかし、人に対しては怒りを感じない一方で、パソコンやアプリなど、自分がこう動いてほしい!と思っているのにそう動いてくれないものについてはイライラすることがよくありました。

私がイライラするポイントは相手に対してこう動いてほしいという希望や、こうしてくれるだろうという期待を持っていて、その通りにならなかったとき。このあたりにヒントがあったのかなと思います。

身近な人にイライラしてしまう自分に気づいて

自分が期待しているものが期待どおりに動いてくれないととたんにイライラしだす傾向にあることを踏まえると、最近妻に対してイライラするようになったのは、自分の中で妻との距離が近くなったために、自分自身と同じようなレベルで妻に期待してしまうことが原因なのかなと思います。

この状態は妻にとってかなり窮屈な状態だと思っているので、今後どうやって改善していこうか考えているところです。今のところは以下のように振舞うことで対応しています。

自分と他人は違うことを頭におき、なぜそうしたのかを考える

私が家族以外の人間関係でイライラしないのは、「人に期待をしない」考えがベースにあるから。

身近な人間に対してはこの考え方をするのがなかなか難しいですが、良くも悪くも自分と妻は違う人間であることを意識して、自分が期待していることと違うことをされた場合には、なぜ妻がそのような行動をしたのかを考えたり想像したりするようにしています。そうすることで、お互いの違いを理解していくことができると考えているからです。

そもそもイライラしている自分に気づく・イライラポイントを分析する

あっ!いまイライラしてる!と、自分の気持ちに気づくことはとても重要だと考えています。そして、何に対して・なぜイライラしたのか、そのときの自分のコンディションはどうだったかなど、可能な限りで振り返るようにしています。

その上で、また同じような状態になったときに、自分にも周りの人にとってもよりよい状況になるような対処法を日々考えています。ちなみに私の場合、不必要に声が大きくなっていたり、説明している理由が論理的でない感情的な発言をしていたりしたら、自分が怒っていると判断するようにしています。

イライラしたときはいったんその場を離れる

自分がイライラしていることに気づいたときには、そのまま妻にぶつけてしまわないようすぐにお風呂に入ったり、自分の部屋にこもったりして物理的に妻と距離をとるようにしています。私は妻よりも口ゲンカが強いため、イライラをぶつけてしまうことで妻に嫌な思いをさせてしまうのが嫌だからです。

ひとりになれば誰も傷つけることなく、なぜ自分がそのときイライラしたのかをじっくり考えることができるため、個人的にはかなり安全な策だと思っています。

落ち着いてから、イライラしたことを理由とともに説明する

妻からは突然怒ったように見えると思うので、原因や理由を説明しないと「理由はよくわからないけどささいなことで夫が突然怒り出した」という状況になってしまい、かなり怖いのではないかと思います。

そのため、怒った理由を言語化できるときにはなるべく妻に伝えるようにしています。「リモコンがいつも自分が置いている場所とは違う場所に置かれていたから、イラッとしてしまった」のようなささいなことでも、気づいたら言語化して伝えるようにしています。こうすることで自分で自分の怒りの原因を知ることができますし、妻にもそれを知ってもらうことで、今後同じような状況になったときに自分も妻も前回とは違う振舞いができるのではないかと期待しています。
次ページ「自分勝手に振舞うことは甘えていることの表現なのかも」

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