ASD息子の特性の変遷――並べる、クレーン、オウム返し。「ASDあるある」が目立つが対応しやすかった頃【幼児期~1年生編】

ライター:丸山さとこ
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ASDとADHDの診断を受けているコウですが、成長に伴い特性の出方は少しずつ変わっているなと感じます。

保育園では集団行動から外れることもありつつ“真面目だけどズレたところのあるマイペースな子”という感じだったコウ。小学校に入学後、学校からかかってきた電話の内容は…?

成長と共に“特性の現れ方”も少しずつ変化をしていて…?

ASDとADHDの診断を受けているコウ。成長と共に特性の現れ方は変わっていて…
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ASDとADHDの診断を受けているコウですが、成長に伴いそれぞれの特性の出方は変わっているなと感じます。小学校1年生まではASD的な「ルール遵守」が強く出ていました。

“いかにもASDの子ども”らしい行動をしていたコウ

“ASDの子”あるある

未就園児の頃は「物を並べる・回転する物をずっと眺める・親を含め人間に対する興味が薄い・クレーン現象・オウム返し」など、全体的に“ASDの子ども”感のある行動をとっていたと思います。
「発達障害あるある」は色々とあったコウでした
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その頃はルールを理解する力が弱く「自分が見出したルール」に固執することもあり、彼の“こだわり”に首をかしげながら付き合うことも多くありました。

入園後は集団行動から外れることも多くありつつ、ルール遵守の傾向が強く出ていたことから“真面目だけどズレたところのあるマイペースな子”という感じでした。
授業参観日、椅子の上で溶けながらグラグラしているコウを見ました。
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小学校に入ってからは「一斉指示についていけるだろうか?」と心配もありましたが、1年生ということもあって先生が小まめな声かけをしてくださったことで、大きなトラブルはなく1年間を終えました。
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大変だけれど、1つ1つ対応していくことができた時期

会話がオウム返しであること、彼のこだわっているルールに付き合いつつそれらを緩めていくこと、親という存在を認識してもらうこと、パニックを避けたり鎮めたりすることなどに対しては大変だなと思うこともありました。

とはいえ、大変な一方で“1つ1つ対応していくことが可能”であることや“できることが少しずつ増えていくこと”から、凄く困ったことはあっても「どうしたら良いのだろう?」と深く悩むことはありませんでした。
「明日は晴れたら公園に行くよ。雨なら「明日は晴れたら公園に行くよ。雨なら家でお絵描きしよう。」
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多動は基本的にはあまり目立つことはなかったとはいえ、幼児の頃は食品売り場のレジで財布を出そうとした隙に遠くの靴売り場まで行ってしまう子どもだったコウですが、それもハーネスリュックを使うことで事故は防ぐことができました。
レジで会計中の一瞬の隙にコウが脱走!靴売り場で靴を並べていました。
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そんな風に「工夫をすることや手をかけること」は必要ながらも、「まだ小さいからね」で周囲からも温かい目で見られることも多かった小学1年生でしたが、2年生頃から少しずつ対処しきれないことが増えてきました。

また、それと同時に“今までとは違った特性の現れ方”が見られるようになってきたのです。

小学2年生、出だしは順調に見えたものの…?

少しずつハードルが高くなっていく2年生

コウが感じる困りごとに対しては、小学1年生まではある程度親がフォローすることが可能でした。学年通信に記載されている内容も細かく、小学生として生活するスキルがまだ未熟な「新一年生」への手厚いバックアップがあったことも大きかったと思います。
担任の先生から「コウ君全然大丈夫ですよ!」という電話をもらって一安心…?
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2年生になると、先生からの指示が1年生程“小まめで具体的なもの”ではなくなります。分からない時は先生や周りの児童に尋ねられるとよいのですが、その頃のコウは自分からヘルプを出すことが難しく、「何て言えばいいの…?」とオロオロするばかりでした。

そのため、先生との面談にて「起こりそうなこと」をあらかじめ伝えていたのですが、1学期がスタートしてしばらくたった頃には「全然大丈夫ですよ!他の子よりもしっかりしているくらいです」と先生から太鼓判を押されるくらい、学校生活は順調な様子でした。

そうして「学校楽しい!」と毎日登校するコウの様子にホッと一安心したのも束の間、予想外の方向から問題はやってきました…!

次回、“それまでは思ってもみなかった特性”がどう現れどう振り回されたのか、お話ししていきたいと思います。
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