発達障害がある子に必要な支援とは?関わり方から、活用できる専門機関や公的サービス、民間資源についても紹介!
ライター:発達障害のキホン
発達障害とは、生まれつきの脳機能の発達の偏りによる障害です。発達障害がある子どもは、その特性による困りごとを抱えることが多くあります。このような子どもたちは、適切な環境で特性に合った接し方や支援を受けることが、その成長のためにも必要となります。
このコラムでは、発達障害がある子どもが活用できる機関やサービスを紹介します。
発達障害のある子どもが抱えがちな困りとは
発達障害とは、生まれつきの脳機能の発達の偏りによる障害です。
得意・不得意の特性と、その人が過ごす環境や周囲の人との関わりのミスマッチから、社会生活に困りごとが発生します。発達障害は外見からは分かりにくく、その症状や困りごとは十人十色です。
特性や現れる困りごとによって、大きくASD(自閉症スペクトラム)・ADHD(注意欠陥・多動性障害)・LD(学習障害)の3つのタイプに分けられます。
得意・不得意の特性と、その人が過ごす環境や周囲の人との関わりのミスマッチから、社会生活に困りごとが発生します。発達障害は外見からは分かりにくく、その症状や困りごとは十人十色です。
特性や現れる困りごとによって、大きくASD(自閉症スペクトラム)・ADHD(注意欠陥・多動性障害)・LD(学習障害)の3つのタイプに分けられます。
発達障害の3つの種類と、それぞれの特性
●自閉症スペクトラム障害(ASD)
自閉症スペクトラム障害は、自閉症やアスペルガー症候群、広汎性発達障害などが統合されてできた診断名です。英名のAutism Spectrum Disorderの頭文字をとってASDと略されることもあります。
主な特徴として、以下のようなものがあります。
・言葉のコミュニケーションが難しい(言葉の裏にある意味を汲み取るのが難しいなど)
・人と関わることが苦手(目を合わせない、空気を読むのが苦手など)
・こだわりや興味に偏りがある(予定が変わるとパニックになってしまう、同じ動きを繰り返すなど)
また、感覚に関する過敏性や鈍感性を伴うこともあります。
●ADHD(注意欠如・多動性障害)
ADHDは、注意欠如・多動症/注意欠如・多動性障害とも呼ばれ、以下のような特徴があります。
・不注意…物事に集中できず、忘れっぽい
・多動性…落ち着きがなく、じっとしていられない
・衝動性…自分の感情や行動をコントロールできず、衝動的に動いてしまう
これらの要素の現れ方の傾向は、「不注意優勢に存在」「多動・衝動優勢に存在」「混合して存在」というように人によって異なります。
●学習障害(LD)
学習障害(Learning Disabilities:LD)とは、全般的な知的発達に遅れがないものの、「聞く」「話す」「読む」「書く」「計算・推論する」能力に困難が生じる発達障害のことです。主に以下のような特徴があります。
・ディスレクシア(読字障害):文字を読むのが苦手など
・ディスグラフィア(書字障害):文字を書くのが苦手など
・ディスカリキュリア(算数障害):計算や算数が苦手など
と呼ばれることもあります。
自閉症スペクトラム障害は、自閉症やアスペルガー症候群、広汎性発達障害などが統合されてできた診断名です。英名のAutism Spectrum Disorderの頭文字をとってASDと略されることもあります。
主な特徴として、以下のようなものがあります。
・言葉のコミュニケーションが難しい(言葉の裏にある意味を汲み取るのが難しいなど)
・人と関わることが苦手(目を合わせない、空気を読むのが苦手など)
・こだわりや興味に偏りがある(予定が変わるとパニックになってしまう、同じ動きを繰り返すなど)
また、感覚に関する過敏性や鈍感性を伴うこともあります。
●ADHD(注意欠如・多動性障害)
ADHDは、注意欠如・多動症/注意欠如・多動性障害とも呼ばれ、以下のような特徴があります。
・不注意…物事に集中できず、忘れっぽい
・多動性…落ち着きがなく、じっとしていられない
・衝動性…自分の感情や行動をコントロールできず、衝動的に動いてしまう
これらの要素の現れ方の傾向は、「不注意優勢に存在」「多動・衝動優勢に存在」「混合して存在」というように人によって異なります。
●学習障害(LD)
学習障害(Learning Disabilities:LD)とは、全般的な知的発達に遅れがないものの、「聞く」「話す」「読む」「書く」「計算・推論する」能力に困難が生じる発達障害のことです。主に以下のような特徴があります。
・ディスレクシア(読字障害):文字を読むのが苦手など
・ディスグラフィア(書字障害):文字を書くのが苦手など
・ディスカリキュリア(算数障害):計算や算数が苦手など
と呼ばれることもあります。
発達障害のある子どもが困っていること
発達障害のある子どもには、その特性から困りごとが生じることが多くあります。発達障害のある子どもが抱えやすい困りごとの例を紹介します。
●自閉症スペクトラム障害(ASD)がある子どもの困りごと
・言葉の遅れ
周囲の大人や同年代の子どもたちと言葉でやりとりすることができず、自分の希望を伝えたり、相手が何をしてほしいのか理解することが難しい。
・周囲とのコミュニケーションが苦手
周りの子どもとコミュニケーションを取ることが苦手で、一人遊びをしていることが多い。そのため周りの人から仲間外れにされたり、集団で活動をすることが上手くできずに注意されたりすることがある。また相手が何をしてほしいのか理解できずにケンカになったり、自分の気持ちが分かってもらえないためにかんしゃくを起こしたりして対人トラブルが生じることもある。
・こだわりが強い・変化が苦手
同じおもちゃでないと遊ばない、スケジュールが急に変わると活動できないなど、日常生活に支障が出るような強いこだわりがある。周囲の人からどれだけ注意されてもこだわりを直すことは難しいので、わがままだと誤解されたり、無理やりこだわりをやめさせられそうになってパニックを起こしたりすることもある。
・癇癪・自傷行動
思いがけないことや気に入らないことがあるとパニックになったり、激しい癇癪(かんしゃく)を起こしたりする。また、頭を壁などにぶつける、髪の毛を抜く、手や爪を噛むなどして自分を傷つけてしまうこともある。
・感覚過敏
光や音に敏感で、そういった刺激を嫌がることがある。感触にこだわりがあり、決まった服以外着られなかったり、食べ物の好き嫌いが多くて偏食があったりする。過敏であるがゆえに刺激を避けようと活動範囲が狭くなったり、人との関わりを避けることもある。
・感覚鈍磨
感覚の反応が鈍くて刺激や痛みを感じにくいことがある。そのため声をかけられても気づかなかったり、ケガをしても気にしないことがある。また、自分からより強い刺激を求めて危ない行動をとったりすることもある。
●ADHD(注意欠如・多動性障害)がある子どもの困りごと
・課題に集中できない
話を聞いたり、本を読み続けたりすることが苦手。やるべきことがあっても、少ししたら他のことを始めるため、周囲の人から注意されることがある。
・忘れ物や不注意が目立つ
忘れ物や、うっかりミスが多い。片付けや整理整頓も苦手で、どこに何をしまったのかも忘れてしまうことがある。約束や課題の〆切なども忘れてしまうことが多いため、対人トラブルや周囲から叱責されることが多くなりがちである。
・我慢ができず、感情がコントロールできない
:じっと座っていることが難しかったり、順番を待つことが苦痛である。そのために周囲の人とケンカになってしまうこともある。感情のコントロールが苦手で、カッとしたりイライラしたりしやすくて、些細なことでもつい手が出てしまうことがあるので、対人トラブルになりやすい。
・行動がコントロールできない
刺激に敏感ですぐ気が散ってしまったり、おしゃべりがやめられない。先生の指示で動いたり周りと合わせて行動したりするのが苦手なので、集団行動をとったり、周りと同じペースで物ごとに取り組むことが苦手である。
●学習障害(LD)がある子どもの困りごと
・読むことが苦手
読み間違いの多さや、読むことの遅さ・たどたどしさがある。また、読めたとしても非常に疲れてしまうことがある。
・書くことが苦手
文字の形を正確に書くことができない。文法やマルや点の打ち間違いが多い。文章で表現することが苦手。
・算数が苦手
数を理解したり、覚えたりするのが難しい。計算ミスが多かったり、計算が遅かったりする。数式を用いて考えるのが苦手なので、複雑な計算などがなかなかできない。
・なぜできないのか理解してもらえない
学習障害の子どもは苦手なこと以外はそれなりにこなせることが多く、「なぜ他のことはできるのに、これだけできないのか?」と困りごとを周囲の大人に理解されにくい。怠けているのではと誤解されて注意されることで、ますます意欲が低下するという悪循環が生じやすい。
※リストは行動の一例です。その障害があるすべての子どもに該当するとは限りません。
●自閉症スペクトラム障害(ASD)がある子どもの困りごと
・言葉の遅れ
周囲の大人や同年代の子どもたちと言葉でやりとりすることができず、自分の希望を伝えたり、相手が何をしてほしいのか理解することが難しい。
・周囲とのコミュニケーションが苦手
周りの子どもとコミュニケーションを取ることが苦手で、一人遊びをしていることが多い。そのため周りの人から仲間外れにされたり、集団で活動をすることが上手くできずに注意されたりすることがある。また相手が何をしてほしいのか理解できずにケンカになったり、自分の気持ちが分かってもらえないためにかんしゃくを起こしたりして対人トラブルが生じることもある。
・こだわりが強い・変化が苦手
同じおもちゃでないと遊ばない、スケジュールが急に変わると活動できないなど、日常生活に支障が出るような強いこだわりがある。周囲の人からどれだけ注意されてもこだわりを直すことは難しいので、わがままだと誤解されたり、無理やりこだわりをやめさせられそうになってパニックを起こしたりすることもある。
・癇癪・自傷行動
思いがけないことや気に入らないことがあるとパニックになったり、激しい癇癪(かんしゃく)を起こしたりする。また、頭を壁などにぶつける、髪の毛を抜く、手や爪を噛むなどして自分を傷つけてしまうこともある。
・感覚過敏
光や音に敏感で、そういった刺激を嫌がることがある。感触にこだわりがあり、決まった服以外着られなかったり、食べ物の好き嫌いが多くて偏食があったりする。過敏であるがゆえに刺激を避けようと活動範囲が狭くなったり、人との関わりを避けることもある。
・感覚鈍磨
感覚の反応が鈍くて刺激や痛みを感じにくいことがある。そのため声をかけられても気づかなかったり、ケガをしても気にしないことがある。また、自分からより強い刺激を求めて危ない行動をとったりすることもある。
●ADHD(注意欠如・多動性障害)がある子どもの困りごと
・課題に集中できない
話を聞いたり、本を読み続けたりすることが苦手。やるべきことがあっても、少ししたら他のことを始めるため、周囲の人から注意されることがある。
・忘れ物や不注意が目立つ
忘れ物や、うっかりミスが多い。片付けや整理整頓も苦手で、どこに何をしまったのかも忘れてしまうことがある。約束や課題の〆切なども忘れてしまうことが多いため、対人トラブルや周囲から叱責されることが多くなりがちである。
・我慢ができず、感情がコントロールできない
:じっと座っていることが難しかったり、順番を待つことが苦痛である。そのために周囲の人とケンカになってしまうこともある。感情のコントロールが苦手で、カッとしたりイライラしたりしやすくて、些細なことでもつい手が出てしまうことがあるので、対人トラブルになりやすい。
・行動がコントロールできない
刺激に敏感ですぐ気が散ってしまったり、おしゃべりがやめられない。先生の指示で動いたり周りと合わせて行動したりするのが苦手なので、集団行動をとったり、周りと同じペースで物ごとに取り組むことが苦手である。
●学習障害(LD)がある子どもの困りごと
・読むことが苦手
読み間違いの多さや、読むことの遅さ・たどたどしさがある。また、読めたとしても非常に疲れてしまうことがある。
・書くことが苦手
文字の形を正確に書くことができない。文法やマルや点の打ち間違いが多い。文章で表現することが苦手。
・算数が苦手
数を理解したり、覚えたりするのが難しい。計算ミスが多かったり、計算が遅かったりする。数式を用いて考えるのが苦手なので、複雑な計算などがなかなかできない。
・なぜできないのか理解してもらえない
学習障害の子どもは苦手なこと以外はそれなりにこなせることが多く、「なぜ他のことはできるのに、これだけできないのか?」と困りごとを周囲の大人に理解されにくい。怠けているのではと誤解されて注意されることで、ますます意欲が低下するという悪循環が生じやすい。
※リストは行動の一例です。その障害があるすべての子どもに該当するとは限りません。
発達障害とは?特徴・症状・分類や診断方法について【専門家監修】
発達障害のある子どもには、どんな関わり方が必要とされている?
発達障害のある子どもは、特性が理解されないまま、「困った子」「できない子」として誤解され、叱られることで、やる気や自信をなくしてしまいがちです。不登校や引きこもり、うつ、反抗挑戦性障害といった二次障害を防ぐためにもこれらの兆候を見逃さないことが重要です。
その子の困りごと・発達状況や障害特性に合わせた関わり方をすることにより、できることを増やしたり、隠れている力を引き出したりすることができます。「困った子」ではなく「困っている子」と考え、早期にサポートしていきましょう。その際、発達障害のある子ども自身のスキル獲得を求めるのみでなく、環境を整えたり、支援をする側の対応を工夫することが大切です。
その子の困りごと・発達状況や障害特性に合わせた関わり方をすることにより、できることを増やしたり、隠れている力を引き出したりすることができます。「困った子」ではなく「困っている子」と考え、早期にサポートしていきましょう。その際、発達障害のある子ども自身のスキル獲得を求めるのみでなく、環境を整えたり、支援をする側の対応を工夫することが大切です。
発達障害のある子どもへの声かけ
発達障害のある子どもへの声かけでは、以下のことに気をつけてみましょう。
①否定語を使わず、肯定語を使った声かけ
「〜しないで!」「〜はダメ!」といった否定語を使った声かけは、人には伝わりづらいと言われています。また発達障害のある子どもの場合、その特性による困りごとから周囲に注意されたり否定されたりする頻度が高く、自信ややる気をなくしてしまうこともあります。
「その行動の代わりにどんな行動をしてほしいのか?」を考え、否定語ではなく肯定語を使った声かけに変換して伝えるようにしてみましょう。
(肯定語を使った声かけ・例)
「走らないで!」→「歩いてね」
「一人で机を運んじゃダメ!」→「友達と一緒に運んでね」
②具体的で、短い指示を出す
何度伝えても、子どもの行動が変わらない…そのようなときは、指示が本人に伝わっていないのかもしれません。発達障害のある子どもは、空気を読んだり、口頭指示を理解したりすることが苦手である場合も多く、指示はできるだけ具体的に、短く伝えることが大切です。
(具体的で短い指示・例)
「ちゃんと片付けて」→「ブロックを、あそこの箱にいれてね」
「ランドセルと水筒と帽子を片付けて、宿題をやるまでゲームはなし」
→「(指示を一つずつ分解する)ランドセルをしまってきて。(できたら)水筒と帽子も片付けてね。(できたら)宿題をやろうね。(始めたら)終わったら、ゲームしようね」
①否定語を使わず、肯定語を使った声かけ
「〜しないで!」「〜はダメ!」といった否定語を使った声かけは、人には伝わりづらいと言われています。また発達障害のある子どもの場合、その特性による困りごとから周囲に注意されたり否定されたりする頻度が高く、自信ややる気をなくしてしまうこともあります。
「その行動の代わりにどんな行動をしてほしいのか?」を考え、否定語ではなく肯定語を使った声かけに変換して伝えるようにしてみましょう。
(肯定語を使った声かけ・例)
「走らないで!」→「歩いてね」
「一人で机を運んじゃダメ!」→「友達と一緒に運んでね」
②具体的で、短い指示を出す
何度伝えても、子どもの行動が変わらない…そのようなときは、指示が本人に伝わっていないのかもしれません。発達障害のある子どもは、空気を読んだり、口頭指示を理解したりすることが苦手である場合も多く、指示はできるだけ具体的に、短く伝えることが大切です。
(具体的で短い指示・例)
「ちゃんと片付けて」→「ブロックを、あそこの箱にいれてね」
「ランドセルと水筒と帽子を片付けて、宿題をやるまでゲームはなし」
→「(指示を一つずつ分解する)ランドセルをしまってきて。(できたら)水筒と帽子も片付けてね。(できたら)宿題をやろうね。(始めたら)終わったら、ゲームしようね」
特性に応じた環境設定
特性による困りごとが生じている場合、特性に応じた環境がないと、いつまでも失敗を繰り返してしまうことになります。怠けたりふざけたりしているわけではないのに、失敗して叱責を受けることが多いと、子どもは次第に自信ややる気をなくしてしまいます。
そのため、発達障害の特性に応じて「失敗しづらい環境」を大人が設定することが必要です。
(特性に応じた環境設定・例)
こだわりが強く、いつもと違うスケジュールになると癇癪を起こしてしまう。また、口頭指示を理解することが苦手な子どもの場合
→予定の変更がある場合は、事前に伝えておく。その際、表や写真を使って視覚的に伝えるようにする
衝動性が強く、宿題をしていてもすぐに離席して別の遊びを始めてしまう子どもの場合
→あらかじめ、気になってしまうものを視界から除いておく。机は、壁など他のものが目に入りづらい場所に設置する
そのため、発達障害の特性に応じて「失敗しづらい環境」を大人が設定することが必要です。
(特性に応じた環境設定・例)
こだわりが強く、いつもと違うスケジュールになると癇癪を起こしてしまう。また、口頭指示を理解することが苦手な子どもの場合
→予定の変更がある場合は、事前に伝えておく。その際、表や写真を使って視覚的に伝えるようにする
衝動性が強く、宿題をしていてもすぐに離席して別の遊びを始めてしまう子どもの場合
→あらかじめ、気になってしまうものを視界から除いておく。机は、壁など他のものが目に入りづらい場所に設置する
スモールステップで、できることを増やす
例えば宿題のプリント3枚を仕上げられるよう、子どもをサポートするとします。
最終的な目標は「プリント3枚を綺麗に仕上げること」ですが、初めからそこをゴールにして子どもと関わっていると、「字が綺麗に書けていない」「まだ半分しか終わっていない」など注意ばかりになってしまい、「もうやりたくない」と子どもが取り組まなくなってしまうことも。
そこで「スモールステップ」の考え方で子どもと関わることで、少しずつ子どものできることを増やすことができます。
「まずは3問解く」「10分は集中する」など小さく分解した目標を設定し、それができたらほめたり息抜きの時間を取り入れたりする。その後も少しずつ高い目標を設定していくことで、子どもの「できた!もっとやりたい」という気持ちを引き出しながらゴールに向かうことができます。
このように、ひとり一人異なる子どもの発達状況や特性、困りごとに応じて関わり方を変えることで、困った行動が減り、できることが増えていきます。
しかし、これらの関わり方を家庭のなかで実践しようとしても、親の忙しさや余裕などの状況によって難しい場合もあるでしょう。また、保育園や幼稚園・小学校ではこういった個に合わせた関わりをしてもらえないというケースもあるはずです。
そこでおすすめなのは、家族だけで困りごとを抱えず、さまざまな専門機関やサービスを利用してみることです。
最終的な目標は「プリント3枚を綺麗に仕上げること」ですが、初めからそこをゴールにして子どもと関わっていると、「字が綺麗に書けていない」「まだ半分しか終わっていない」など注意ばかりになってしまい、「もうやりたくない」と子どもが取り組まなくなってしまうことも。
そこで「スモールステップ」の考え方で子どもと関わることで、少しずつ子どものできることを増やすことができます。
「まずは3問解く」「10分は集中する」など小さく分解した目標を設定し、それができたらほめたり息抜きの時間を取り入れたりする。その後も少しずつ高い目標を設定していくことで、子どもの「できた!もっとやりたい」という気持ちを引き出しながらゴールに向かうことができます。
このように、ひとり一人異なる子どもの発達状況や特性、困りごとに応じて関わり方を変えることで、困った行動が減り、できることが増えていきます。
しかし、これらの関わり方を家庭のなかで実践しようとしても、親の忙しさや余裕などの状況によって難しい場合もあるでしょう。また、保育園や幼稚園・小学校ではこういった個に合わせた関わりをしてもらえないというケースもあるはずです。
そこでおすすめなのは、家族だけで困りごとを抱えず、さまざまな専門機関やサービスを利用してみることです。
家族だけで抱えず、専門機関やサービスを利用することが大切
世の中には、子育てや発達障害のある子どもをサポートする、さまざまなサービスがあります。上手に活用することが子どもの力を育み、家庭での生活の質向上にもつながります。
家族だけで抱えず、専門機関やサービスを利用してみましょう。
家族だけで抱えず、専門機関やサービスを利用してみましょう。
発達障害者支援センター
発達障害者支援センターとは発達障害のある子ども、大人、またその関係者をサポートするための専門機関です。現在は全国に67個のセンターがあり、保健・医療・教育・福祉などの機関と連携を取りながら、発達障害のある方やご家族からの相談に応じています。
発達障害者支援センターとは?利用方法、サービス内容など【専門家監修】
児童発達支援・放課後等デイサービス
全国各地にある施設に直接通うことで、発達障害のある子どもが必要なサポートを受けることができます。原則的に、小学生未満の未就学の子どもが通うことができるのが児童発達支援、小学生~高校生の就学児童が通うことができるのが放課後等デイサービスです。
自立支援や、遊びや学びの場の提供、習い事に近い活動を行っている施設もあれば、専門的な療育を受けることができる施設もあります。
自立支援や、遊びや学びの場の提供、習い事に近い活動を行っている施設もあれば、専門的な療育を受けることができる施設もあります。
発達が気になる子・障害のある子が支援を受けられる場所って?放課後等デイ・児童発達支援の利用方法を解説!
発達障害のある子どもへの療育の内容と効果、療育を受けられる施設を解説【専門家監修】
また、民間の幼児教室や学習教室で、発達障害やその傾向のある子ども向けの療育を行う場所もあります。
市町村保健センター
保健センターは、地域住民に対し、総合的な保健サービスを提供する施設です。乳幼児健診で保健センターを利用する方が多いようですが、そのほかにも子育てに役立つさまざまなサービスを受けられます。
保健センターってどんな施設?保健所との違い、受けられる母子保健サービス、利用方法などまとめ【専門家監修】
児童相談所
児童相談所は、子育ての悩みや障害児福祉といった、子どもに関わるあらゆる相談に応じる機関です。
児童相談所(児相)とは、役割は?どんな相談ができる?/専門家監修
子育て支援センター
子育て支援センターは、主に乳幼児の子どもと子どもを持つ親が交流を深める場です。気軽に遊びに行くことができ、子育てについての不安や悩みも相談することができます。
子育て支援センターとは?サービス内容や活用方法/専門家監修