帰宅した息子の様子

家に帰って来た息子は、叫び過ぎて声がガラガラにはなっていましたが、普段と変わらず落ち着いていました。暴れたとき、足にケガをしたようで、「足が痛い」と、私にに訴えました。

また、マイルールとして決めた、「20分ルール」について、何度も繰り返し伝えてきました。

その様子を見て、私は少し驚きました。以前だったら、このように、息子が自分で気持ちをコントロールするなんてことはできなかったからです。
時間へのこだわりがある息子はパニックになってしまい、警察に通報されてさらに焦ったはずです。でも、その状況の中でも警察官に保護者の電話番号を伝え、さらにこれからは、自分が同じ状況になってもパニックを起こして通報されないようにと、マイルールを作り直したのです。

私は、素晴らしい成長だと思いました。

執筆:立石美津子

(監修:鈴木先生より)

身辺の安全保持や危機対応ができるかどうかは精神障害者保健福祉手帳用診断書の中にある質問項目の一つです。
ほとんどの人が「時に援助が必要」となるのですが、今回の息子さんは自分だけの力で警察が来たという危機に対して対応できたことは素晴らしい成長だと思います。また、自閉スペクトラム症のあるお子さんは予定の変更が苦手なため、トイレのドアが開いていなければ開くまで待つしかなかったのですが、今回のことがきっかけで「20分ルール」ができたのもいい意味での収穫だったのではないでしょうか。
いろいろ体験して少しずついい方向へ微修正していけばいいのではないかと思います。

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