1年が経ち、目覚ましい成長を見せた娘、療育は卒業?

1年の集団療育を経て言葉を上手に扱えるようになり、保育園での出来事やお友達のことなどを話してくれるようになった娘。
Upload By べっこうあめアマミ
今、娘は4歳となり、この春には年中になります。1年間の集団療育を経て、大きな成長が見られました。

まず、この1年でたくさんの言葉を覚え、一気に語彙が増えました。
時々「そんな言葉どこで覚えたんだろう?」と思うほどです。これまで勘違いして捉えていたと思われる物の名前や言葉の意味も、かなり修正されていったように思います。

そして、以前はただ数字を唱えられるだけだったのが、小さい数字なら量の把握ができるようになりました。ごはんのおかわりなどを「1たべたい」「2ほしい」などと量を指定して求めたり、みかんを1房ずつはがしてテーブルに並べ、1つずつ数えて「ぜんぶで10こ!」などと教えてくれるようになりました。

このように、数字や言葉の概念の把握が進んだことで、娘との会話が成立しやすくなったと感じています。
今でも会話の中で、伝えたいことがはっきり分からないことは多々ありますが、1年前と比べると確実にステップアップしていると思います。

言葉が上手に扱えるようになって、お友だちのことも家でよく話してくれるようになりました。保育園生活にプラスし、細かい専門的な指導を療育で補えたことで、めざましく成長できたのかなと思います。

療育のハードルはそんなに高くない、「ちょっと気になる」くらいの子どもこそ飛び込んでみては?

療育になんとなく抵抗がある人の中には、「一度療育の世界に入ったらやめられない」と思う人もいるかもしれません。
でも、娘はこの1年間の成長を受け、来年度は今の療育とは別の形での支援を勧められています。

今より頻度を抑えた、数ヶ月に1度の発達相談と個別療育のスタイルに戻り、もっと保育園中心の生活にしていくことを提案されています。娘の今後はまだ分かりませんが、このような形で徐々に療育を卒業していく人だってたくさんいると思います。

療育にはさまざまな種類がありますし、障害の有無だけで必要か不要かを判断できるものでもありません。
そして、重度の障害がある息子と、障害というわけでもないけれど発達の遅れがあった娘、2人を療育に通わせて思うのは、娘のような「ちょっと気になる」くらいの子どものほうが効果が見えやすいということでした。
どちらも確実に成長はしていますが、もともとの成長速度のベースが早い分、娘の成長のほうが分かりやすかったように感じます。

療育はどこも待機が多く、必ずしも入れるとは限りませんが、あまりハードルを高く考えず、ちょっとでも気になることがあれば飛び込んでみるのもいいかもしれません。

執筆/べっこうあめアマミ
(監修:鈴木先生より)
療育とは、「心と科学」です。優しい心で接してあげて最新の正しい知識を持った人々が担当するので、安心してお子さんを預けることができるのです。障がいの有無にとらわれず、困ったことがあれば遠慮なく利用したほうがいいと思います。それと同時にかかりつけの小児科医にも相談するのがいいでしょう。何かの病気が隠れていて言葉が遅れている可能性もあるからです。発熱などで混んでいる小児科外来で気軽に相談するのは難しいかもしれませんが、知識のある先生ほどきちんと話を聴いてくれます。
障がいのあるお子さんだけでなく、そのご家族やきょうだい児の事情も気遣って日々診療したいと心がけています。
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コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。

神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。

※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。

知的発達症
知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。

ASD(自閉スペクトラム症)
自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。

ADHD(注意欠如・多動症)
注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如・多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。
ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。

SLD(限局性学習症)
LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
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