手が出たときは
保育園でも話を聞くと、気に入らないときに先生を叩くことも増えているとのこと。ただ「もっと前はかみつくこともありましたよね」と先生から言われて、そういえばと思い出した。頻繁じゃないからすっかり忘れていたが、気に入らないときにガブっとやられてあざになったこともあった。かむではなくて手で叩くになっただけ成長しているのかもしれないとふと思った。
ただ、叩くのが今のところまだ大人に対してだけだが、いつお友達に手が出るか分からない不安があり、先生にも相談をしている。
叩かれるたびに息子の目を見て「痛いよ」「悲しい気持ちになる」「○○が嫌だったね」などとお話するようにし、状況に応じて「ごめんね」と言ってもらうようにしている。
執筆/まる
ただ、叩くのが今のところまだ大人に対してだけだが、いつお友達に手が出るか分からない不安があり、先生にも相談をしている。
叩かれるたびに息子の目を見て「痛いよ」「悲しい気持ちになる」「○○が嫌だったね」などとお話するようにし、状況に応じて「ごめんね」と言ってもらうようにしている。
執筆/まる
(監修:新美先生より)
お子さんが小さいころ、同世代の子どもが喜ぶ場所や、そこまで嫌がらない場面でも、自分の子どもだけが不機嫌になってしまうと、保護者としては困ってしまって、そうしたことが繰り返されると疲弊してしまうことがありますね。お子さんが一人ならお子さんに合わせて行動することができても、ほかのきょうだいもいたりすると対応できないこともあります。この子はこういう場面は苦手だからと、はっきり分かってしまえばそこには近寄らないようにすればよいですが、そこまで開き直るまでの期間が保護者としては苦い思い出になることもありますね。お疲れさまです。
まだ言葉が十分育っていない時期に、拒否やイライラを伝える手段として、「叩く」などの手段をとることがあります。もちろん不適切な表現であることは確かで、やめさせたいものではありますが、このことに対して「だめだよ」と言葉で叱っても効果はほとんどありません。嫌だということを伝える手段が獲得できれば叩くということをしなくてもよくなるのですが、簡単にはいかないです。視覚支援などを使って活動の見通しを伝えて、やるかやらないか選べるようにする、やりたくない行動は「×」などのジェスチャーで拒否すれば受け入れてもらえる、その場を離れてカームダウンスペースで落ち着けるなど、本人が拒否できる環境と手段を獲得していくことが必要です。ですがそんなことを試みる前に、言葉が増えてきて、言葉で伝えられるようになると、激しい他害・癇癪は減っていくということも実際には多いかもしれません。
お子さんがまだ発語は単語レベルという場合、言葉の理解もしているようで、複雑なところは十分に伝わっていないかもしれません。この段階では、叩いたことを謝るということにはこだわらなくてもいいかもしれません。「叩くー謝る」が、ただのパターンになって定着するだけになることもあります。叩くことがよくないことであることを伝えたいのであれば、〇と×を絵にかいて伝える(〇:「いや」のジェスチャーの絵、×:叩いている絵)とか、叩くとけがをして血が出てしまって泣いてしまう、というような場面をイラストにして伝えるなど、言葉だけではなく視覚的に伝える工夫もしてみるといいかもしれません。
お子さんが小さいころ、同世代の子どもが喜ぶ場所や、そこまで嫌がらない場面でも、自分の子どもだけが不機嫌になってしまうと、保護者としては困ってしまって、そうしたことが繰り返されると疲弊してしまうことがありますね。お子さんが一人ならお子さんに合わせて行動することができても、ほかのきょうだいもいたりすると対応できないこともあります。この子はこういう場面は苦手だからと、はっきり分かってしまえばそこには近寄らないようにすればよいですが、そこまで開き直るまでの期間が保護者としては苦い思い出になることもありますね。お疲れさまです。
まだ言葉が十分育っていない時期に、拒否やイライラを伝える手段として、「叩く」などの手段をとることがあります。もちろん不適切な表現であることは確かで、やめさせたいものではありますが、このことに対して「だめだよ」と言葉で叱っても効果はほとんどありません。嫌だということを伝える手段が獲得できれば叩くということをしなくてもよくなるのですが、簡単にはいかないです。視覚支援などを使って活動の見通しを伝えて、やるかやらないか選べるようにする、やりたくない行動は「×」などのジェスチャーで拒否すれば受け入れてもらえる、その場を離れてカームダウンスペースで落ち着けるなど、本人が拒否できる環境と手段を獲得していくことが必要です。ですがそんなことを試みる前に、言葉が増えてきて、言葉で伝えられるようになると、激しい他害・癇癪は減っていくということも実際には多いかもしれません。
お子さんがまだ発語は単語レベルという場合、言葉の理解もしているようで、複雑なところは十分に伝わっていないかもしれません。この段階では、叩いたことを謝るということにはこだわらなくてもいいかもしれません。「叩くー謝る」が、ただのパターンになって定着するだけになることもあります。叩くことがよくないことであることを伝えたいのであれば、〇と×を絵にかいて伝える(〇:「いや」のジェスチャーの絵、×:叩いている絵)とか、叩くとけがをして血が出てしまって泣いてしまう、というような場面をイラストにして伝えるなど、言葉だけではなく視覚的に伝える工夫もしてみるといいかもしれません。
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コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。
神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。
※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
知的発達症
知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。
ASD(自閉スペクトラム症)
自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
ADHD(注意欠如・多動症)
注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如・多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。
ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。
SLD(限局性学習症)
LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。
※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
知的発達症
知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。
ASD(自閉スペクトラム症)
自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
ADHD(注意欠如・多動症)
注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如・多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。
ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。
SLD(限局性学習症)
LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
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