最後に
そもそも席から脱走しないように動画を見せていたはずでしたが、いざ動画を見せるのをやめてみたら、立ち歩きはしなくなったものの、今度はいろんなものを触ったり、騒いでしまうことが分かりました。結局5歳を過ぎた今でも、静かに過ごせるように、外食時には動画を見せてしまっています。
やめさせたいけど、動画を見せないと騒いでしまうので…どうしたらいいか悩んでいる今日このごろです。
執筆/keiko
やめさせたいけど、動画を見せないと騒いでしまうので…どうしたらいいか悩んでいる今日このごろです。
執筆/keiko
(監修:初川先生より)
外食時の困りごとについてのエピソードをありがとうございます。これは同じように悩ましく感じている読者の方多いのではないでしょうか。
外食時にオーダーをしてから、料理が出てくるまで「待つ」。この「待つ」がなかなか難しいお子さんはたくさんいます。おそらく外食時のみならず、行列に並ぶ、電車やバスに乗る等も同じでしょう。待つ際に、保護者と話をするなどして静かに待てるお子さんもいます。ただ、そうではないお子さんもいるということ。「ただただ(何もせず)待つ」のは苦しいので、別のことをして、結果として「待っていられた」とするのが、待つのが苦手な時期は工夫の1つにはなると思います。その1つが「動画を見せる」なのでしょう。お子さんによっては、「絵を描く」「本を読む」などでも可能かもしれません。動画を見せる、あるいはゲームをさせるといったことは、多くの子どもの注意集中をぐっと集めやすいものにはなるので、その場をしのぐ意味では総合的に判断すると悪くはないと思います。ただ、食事が運ばれてきて、食べているときにも見せるかどうかはまた一つ悩みどころではありますね。動画がなくても食べられる場合は(食べることに集中できる場合は)いったん切った方がいいと思います。ただ、食べることに集中できないお子さんもいると思いますので(食事中でも立ち歩くお子さんなど)、その場合はやむなしということもあると思います。また、子どもの食べるスピードは大人よりも速かったりするので、大人が楽しくおいしく食べているのに子どもがもう飽き飽きしているということもあるでしょう。その場合も何らかの力を借りることもあるかもしれません。
行儀やマナーとしてどうなのか、という迷いもあると思います。ただ、ここで考えてほしいと思うのは、その外食の目的やお子さんの特性といったあたりになってくると思います。家族で楽しくおいしく外食をしたい、親が疲れたので外食で食事は済ませたいなど目的があると思います。お子さんに苦手な「待つ」を強いてまで、そして保護者もひやひやイライラしながら食べても楽しくはないでしょう。毎日のことではないと思いますので、たまにはそういう特別も親子それぞれにあったらいいかもしれません。また、特性に関して言えば、非日常やイレギュラーが通用するかどうかにもよります。一度ルールを崩してしまうと、家でも動画がないと食べられなくなるといった場合には、もしかしたらそこは慎重にした方がいいかもしれません。
子育ての中では、何のために何を選択するか、その判断が問われることが多いですね。保護者ご自身が納得いく選択であれば、それはそのときにはよい判断と言えると感じます。
外食時の困りごとについてのエピソードをありがとうございます。これは同じように悩ましく感じている読者の方多いのではないでしょうか。
外食時にオーダーをしてから、料理が出てくるまで「待つ」。この「待つ」がなかなか難しいお子さんはたくさんいます。おそらく外食時のみならず、行列に並ぶ、電車やバスに乗る等も同じでしょう。待つ際に、保護者と話をするなどして静かに待てるお子さんもいます。ただ、そうではないお子さんもいるということ。「ただただ(何もせず)待つ」のは苦しいので、別のことをして、結果として「待っていられた」とするのが、待つのが苦手な時期は工夫の1つにはなると思います。その1つが「動画を見せる」なのでしょう。お子さんによっては、「絵を描く」「本を読む」などでも可能かもしれません。動画を見せる、あるいはゲームをさせるといったことは、多くの子どもの注意集中をぐっと集めやすいものにはなるので、その場をしのぐ意味では総合的に判断すると悪くはないと思います。ただ、食事が運ばれてきて、食べているときにも見せるかどうかはまた一つ悩みどころではありますね。動画がなくても食べられる場合は(食べることに集中できる場合は)いったん切った方がいいと思います。ただ、食べることに集中できないお子さんもいると思いますので(食事中でも立ち歩くお子さんなど)、その場合はやむなしということもあると思います。また、子どもの食べるスピードは大人よりも速かったりするので、大人が楽しくおいしく食べているのに子どもがもう飽き飽きしているということもあるでしょう。その場合も何らかの力を借りることもあるかもしれません。
行儀やマナーとしてどうなのか、という迷いもあると思います。ただ、ここで考えてほしいと思うのは、その外食の目的やお子さんの特性といったあたりになってくると思います。家族で楽しくおいしく外食をしたい、親が疲れたので外食で食事は済ませたいなど目的があると思います。お子さんに苦手な「待つ」を強いてまで、そして保護者もひやひやイライラしながら食べても楽しくはないでしょう。毎日のことではないと思いますので、たまにはそういう特別も親子それぞれにあったらいいかもしれません。また、特性に関して言えば、非日常やイレギュラーが通用するかどうかにもよります。一度ルールを崩してしまうと、家でも動画がないと食べられなくなるといった場合には、もしかしたらそこは慎重にした方がいいかもしれません。
子育ての中では、何のために何を選択するか、その判断が問われることが多いですね。保護者ご自身が納得いく選択であれば、それはそのときにはよい判断と言えると感じます。
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コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。
神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。
※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
知的発達症
知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。
ASD(自閉スペクトラム症)
自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
ADHD(注意欠如・多動症)
注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如・多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。
ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。
SLD(限局性学習症)
LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。
※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
知的発達症
知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。
ASD(自閉スペクトラム症)
自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
ADHD(注意欠如・多動症)
注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如・多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。
ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。
SLD(限局性学習症)
LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
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