一日の始まりの時間が毎日違う
そんな娘ですが、高校進学してからは完全に自分のペースで起床就寝をするようになりました。睡眠不足にならないのはいいのですが、一日の始まりの時間が毎日違うので「何時から何時まで勉強をする」という習慣はどうしてもつきにくいようです。
また、いっちゃんには絵を描いたり音楽を作ったりSNSの管理をしたりと、ほかにもやりたいこと、やらなければいけないことが多すぎて、どうしても決まった時間を勉強に充てることができないでいました。
授業の時間割はどうでもいい!まずは終わらせること
学校のレポート提出の締め切り前になると慌ててやるのですが、その日はずっとフワフワオロオロしてほかのことが一切できません。食事もしようとしなくなるので、1年をようやっと乗り切ったとき、「これはダメだ、定期的な時間割をつくるのは無理でも、何かルールがあったほうが良い」と母子共に思うようになりました。
娘の場合、毎日同じ時間に勉強するのは無理です。なので、時間割ではなく、本人にタスクをつくってもらうことにしました。中学時代には私がカードでつくっていたこともありましたが、今回は紙に書き出すだけです。
とにかく「起きてから寝るまで」に、やらなければいけないことを書き出しておいて、余裕を持って期日までに終わらせるようにと伝えました。
「一日単位」より「一週間単位」だった
最初はただタスクを紙に書いていただけでしたが、数日たってふと見ると、一週間分のタスクを書き出し、四角で囲んで順番に並べて矢印で繋いでいました。
娘には、一日単位で同じことを繰り返すのは無理だったのです。でも一週間単位であれば大体きれいに予定が収められることに気がついたのですね。これは私にとっては意外な盲点でした。今日一日のような短い時間の方が、娘には管理しやすいと思い込んでいたのです。反省です。
膨大なタスクをやりくりするのは大人でも容易なことではありませんが、自分で工夫して進捗状況を可視化することで、少しづつ慌てないようにはできてきているようです。新発明ではありませんでしたが、自力でたどり着いたことを褒めてあげたいと思います。
執筆/寺島ヒロ
(監修:初川先生より)
睡眠のリズムをめぐるいっちゃんとヒロさんの歴史と現在の工夫のシェアをありがとうございます。
睡眠時間が日ごとにずれていくお子さん、いらっしゃいますね。そして、コラムの中にも出てきたように「生活リズムを正して」という助言がなされる場合が大半だと思います。
これまで、生活リズムを整えるべく、朝起きて朝日を浴びて運動して…そうした工夫もやってみたけれどうまくいかなかった。疲れているのに眠れないいっちゃんの様子に、そばで支えるヒロさんがつらくなるほどであったこと。このあたりも、共感される読者の方もいらっしゃることと思います。
そして、睡眠記録をつけてみたら、いっちゃんの睡眠リズムに一定の法則があることが見えてきた。ここもとても大事で、睡眠記録をつけて客観的に見てみることで、本人の内的なリズムによるものか、あるいは、外的な要因によるものか(例えば、曜日によって、あるいは行事や季節によって変化のあるお子さんもいることと思います)そのあたりが整理されますね。
現在高校生のいっちゃん。自分のやることを時間とひもづけて考えるのではなく、タスクとして管理する。そして、それが日ごとよりも、週単位で管理した方がやりやすいことに気づき、ガントチャートをつくって目で見て確認できるようにしている。
これまでのひろさんの工夫を受け継ぎ、そして自分に合ったものへとブラッシュアップして活用できていること、とても素晴らしいですね。
今、お子さんがまだ幼い方も、保護者による手立てや工夫がこのように将来お子さんが自分自身で活用することができるかもしれないというとても素敵な例だと思います。参考になる経験談いっぱいで勉強になりました。
(監修:初川先生より)
睡眠のリズムをめぐるいっちゃんとヒロさんの歴史と現在の工夫のシェアをありがとうございます。
睡眠時間が日ごとにずれていくお子さん、いらっしゃいますね。そして、コラムの中にも出てきたように「生活リズムを正して」という助言がなされる場合が大半だと思います。
これまで、生活リズムを整えるべく、朝起きて朝日を浴びて運動して…そうした工夫もやってみたけれどうまくいかなかった。疲れているのに眠れないいっちゃんの様子に、そばで支えるヒロさんがつらくなるほどであったこと。このあたりも、共感される読者の方もいらっしゃることと思います。
そして、睡眠記録をつけてみたら、いっちゃんの睡眠リズムに一定の法則があることが見えてきた。ここもとても大事で、睡眠記録をつけて客観的に見てみることで、本人の内的なリズムによるものか、あるいは、外的な要因によるものか(例えば、曜日によって、あるいは行事や季節によって変化のあるお子さんもいることと思います)そのあたりが整理されますね。
現在高校生のいっちゃん。自分のやることを時間とひもづけて考えるのではなく、タスクとして管理する。そして、それが日ごとよりも、週単位で管理した方がやりやすいことに気づき、ガントチャートをつくって目で見て確認できるようにしている。
これまでのひろさんの工夫を受け継ぎ、そして自分に合ったものへとブラッシュアップして活用できていること、とても素晴らしいですね。
今、お子さんがまだ幼い方も、保護者による手立てや工夫がこのように将来お子さんが自分自身で活用することができるかもしれないというとても素敵な例だと思います。参考になる経験談いっぱいで勉強になりました。
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(コラム内の障害名表記について)
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。
ASD(自閉スペクトラム症)
自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
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