小学校に馴染めない息子。中学校では自分らしく過ごしてほしい…学校選びのポイントとは?

ライター:LITALICOライフ
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お子さまが集団生活を送る中で、「周囲とうまく馴染めない」「こだわりが強すぎる」といったことに悩む方もいらっしゃると思います。
このまま中学校・高校・大学と進学していく中で苦労しないだろうか。どんな環境であれば子どもは過ごしやすいんだろう……。
今回はそんな風に悩む、主にASD(自閉スペクトラム症)の特性があるお子さまがいらっしゃるご家庭に向けて、個性に合った中学校を選ぶためのポイントを解説するオンライン勉強会の体験ルポをお届けします。

小学校に馴染めない息子。中学校では彼らしく過ごしてほしい…

園で友達とけんかしている子どものイメージ
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小学5年生の息子は、ASD(自閉スペクトラム症)と診断されています。こだわりが強く、いつもと同じ行動が取れないとパニックになるなど、臨機応変な対応が全くできません。

自分の好きなことばかり話す一方的なコミュニケーションを取ってしまい、友達と喧嘩になることも。通っている小学校にもなかなか馴染めず、先生に「中学校は特別支援学級も考えてみては?」とアドバイスされました。

一方で、自分の好きなことには時間を忘れて熱中しています。ゲームをプログラミングしたり、いろいろな物をつくったり、Youtubeで動画を見ながら勉強していたりと、その集中力は大人顔負けです。

好きなことに一生懸命になれるのは彼の良いところ。親の私としては、もう少し苦手なこと・できないことをできるようになってほしいとも思います。でも一番は、なかなか小学校に馴染めなかったからこそ、中学校では楽しく過ごしてほしいということ。

そのためにはどんな学校を選べばいいのか。情報収集のため、ASD(自閉スペクトラム症)向けの小学校・中学校選びに関する勉強会に参加することにしました。

「自閉スペクトラム症」といっても特性は人それぞれ。進路を考えるポイントは「逆算思考」

逆算思考の説明を聞く母親のイメージ
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オンライン勉強会には数十名の保護者の方が参加していました。同じASD(自閉スペクトラム症)の特性を持つ小学生の子どもがいらっしゃるとのこと。

でも、講師の方が「お子さまの困りごとと好きなことを書いてみてください」と言うと、さまざまな意見が出てきました。その中には、「うちの子も一緒だ!」と感じるものもあれば、「こういうのはうちの子には全然当てはまらないな……」というものも。

講師の方は、「ASD(自閉スペクトラム症)の特性は一概には言えず、お子さまによって知的発達やできること・できないこと、好きなこと・苦手なことも全然違う」とおっしゃっていました。
改めて「ASD(自閉スペクトラム症)だからどうすればいい」と正解があるのではなく、「こういう特性を持つうちの子には、こういう環境が良い」ということなんだなと思いました。

進路選びに関しても、いままではなんとなく、中学校も通常学級でと思っていましたが、「そういう思考は一度やめて、お子さまはどういった環境が合うのか、お子さまにどう過ごしてほしいかということから、逆算で考えてみてください」と講師の方に言われ、はっとしました。

改めて考えてみると、中学校でも通常学級に通うことが目的なのではなく、中学校生活を楽しみながら、得意を活かし苦手を補えるようになってほしいというのが親の願い。そのためにはどんな環境が彼にとって適切なのか、という逆算思考で考える必要がありそうです。

進路の選択肢はたくさん!でも選べるかどうかは現実的な問題も

小学校・中学校生活を楽しんでほしいと思う母親のイメージ
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次に進路の選択肢について、具体的な例を挙げながら説明していただきました。
漠然と「私立の方が手厚い支援を受けられそうかな?」「特別支援学級だと、どんどん学習が遅れていきそう……」と思っていたのですが、そうとも限らずそれぞれメリット・デメリットがあることをいろいろな角度から知ることができました。

例えば、私立の学校は公立の学校と違って発達障害の子どもへの対応は努力義務で、必ずしも対応してくれるわけではないそうです。特色あるカリキュラムや、公立ではなかなか難しい少人数制などを導入している学校もあるので、子どもの個性と相性が良い場合は検討してみても良いとのこと。

ただし、私立を選択するにしても、放課後等デイサービスや、興味がありそうなプログラミングスクールに通うにしても、保護者がそれをサポートできるのか? が課題になってきます。

私たちが住む地域の中学校に通級指導教室はあるのか、ない場合送迎はできるのか、私立の中高一貫校を考えた時に数年単位で塾に通うお金は、入学金や授業料は……。

たくさんの選択肢があるということを知ることができたのは良かったのですが、その中から私たち家族に最適な選択ができるのかという新たな悩みも生まれました。

中学校への進学が来年に迫る中、どこから手をつけたらいいんだろうと思っていると、講師の方から「お子さまの個性に合った環境と、その準備に必要なライフプランを考える個別相談会がある」とのこと!専門家の方の意見も聞きながら息子に合った最善の選択ができるよう、中学校・高校・その先のことも見据えた準備を早速始めたいと思います。

個性を伸ばす環境を見つけたい!小学校・中学校選びの前に知っておくべきこと

LITALICOライフでは、保護者様向けの無料オンライン勉強会『自閉スペクトラム症向け 個性にあった小学校・中学校選び』を開催中です。
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2023年12月5日に公開したコラムに最新情報を加え編集しています
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(コラム内の障害名表記について)
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。

神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。

※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。

ASD(自閉スペクトラム症)
自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。

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