ペアレントトレーニング(ペアトレ)のメリットは?【公認心理師・井上雅彦先生にきく】
ライター:発達障害のキホン
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「つい子どもを叱ってしまう」「ペアレントトレーニング(ペアトレ)について知りたい」──どこに相談したらいいのか悩んだとき、専門の先生の解説があると心強いですよね。ここでは「ペアレントトレーニングのメリット」について、鳥取大学 大学院教授で発達障害を専門とする井上雅彦先生が分かりやすく教えてくれます。(取材/LITALICO発達ナビ編集部)
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監修: 井上雅彦
鳥取大学 大学院 医学系研究科 臨床心理学講座 教授
LITALICO研究所 スペシャルアドバイザー
ABA(応用行動分析学)をベースにエビデンスに基づく臨床心理学を目指し活動。対象は主に自閉スペクトラム症や発達障害のある人たちとその家族で、支援のためのさまざまなプログラムを開発している。
LITALICO研究所 スペシャルアドバイザー
ペアレント・トレーニング(ペアトレ)とは?
ペアレント・トレーニング(ペアトレ)とは、保護者が環境調整方法や子どもへの肯定的な働きかけを学ぶことで、子どもの発達を促進し、子どもの問題行動や保護者の心理的なストレスなどを改善していくプログラムです。
ついつい子どもを叱ってしまいがち。ペアレントトレーニングのメリットとは?
Q:子どもに発達障害があり、「片づけをしない」「宿題をしないでゲームばかりしている」などの好ましくないと思われる行動をすると叱ってしまいがちです。ペアレントトレーニングに関心があるのですが、どのようなメリットがあるのでしょうか。
A:ペアレントトレーニングは保護者が個々の子どもの特性を理解し、子どもに合わせた関わり方を学ぶことで問題行動の改善や発達の促進を目指すことができます。
A:ペアレントトレーニングは保護者が個々の子どもの特性を理解し、子どもに合わせた関わり方を学ぶことで問題行動の改善や発達の促進を目指すことができます。
発達障害のある子育てにはさまざまな困難やストレスがあると言われています。また、子どもの示す不適切な行動に対して感情的な対応をしてしまうこともあるかもしれません。
ペアレントトレーニングは保護者が個々の子どもの特性を理解し、一人ひとりの子どもに合わせた関わり方を学ぶことで問題行動の改善や発達の促進を目指したプログラムです。
例として、
・子どもの行動を観察し、良い部分を見つける
・良い部分を褒める
・子どもが落ち着けるような環境を見つける
・より良い声掛けの方法を知り、子どもに伝える
などがあります。
内容としては、講義だけでなく演習やホームワークも設定され、具体的、体験的に学べるようになっています。グループや個別などさまざまな形式がありますので、自分に合ったプログラムを選んでいくとよいでしょう。
ペアレントトレーニングは保護者が個々の子どもの特性を理解し、一人ひとりの子どもに合わせた関わり方を学ぶことで問題行動の改善や発達の促進を目指したプログラムです。
例として、
・子どもの行動を観察し、良い部分を見つける
・良い部分を褒める
・子どもが落ち着けるような環境を見つける
・より良い声掛けの方法を知り、子どもに伝える
などがあります。
内容としては、講義だけでなく演習やホームワークも設定され、具体的、体験的に学べるようになっています。グループや個別などさまざまな形式がありますので、自分に合ったプログラムを選んでいくとよいでしょう。
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ペアレントトレーニング(ペアトレ)とは?種類や効果など/専門家監修
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質問に答えても、会話が広がっていかない場合は…
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通常学級でトラブル多発、小4で自閉症とADHDの診断。服薬とペアトレを開始して見られた変化とは【息子から校長先生への手紙/マンガ専門家体験】
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脱走、他害、偏食…自閉症息子は幼稚園でトラブル続き。すがる思いで「ペアトレ」を受けたけれど…母が感じた孤独の正体
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年中の次男も「発達障害かも?」園の先生からの報告があったけれど… 療育は諦め、ペアトレは失敗続きでモヤモヤの日々【障害受容 次男編①】
(コラム内の障害名表記について)
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。
神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。
※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。
神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。
※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
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