ミミがいない⁉ シクシク泣き続けた50分の帰路

しかし、少し目を離したらミミの姿が見えません! 「迷子になった⁉」と私はふーを連れて店内をあちこち探しました。お店は広く、混雑しているのでなかなか見つかりません。「どうしよう!」不安になりながらお店のあちこちを探したところ、5分ほどでようやくミミを発見!「良かった!」と思わずミミを抱きしめました。

その時、ふーがミミに対して「もー! どこ行ってたの?」とちょっと怒った口調で言いました。するとミミはふーを『どんっ!』と叩いてしまいました。ミミも私たちを探して不安な気持ちだったのに、ふーから責められたことが怒りにつながってしまったのでしょう。泣き出したふーに私は「『見つかって良かったね』っていうんだよ」、ミミには「叩いちゃダメだよ」と言うと、今度はミミも泣き出しました。
お店で泣き続ける二人、私の心は疲れ果ててしまいました……。

その後、ふーはおやつを食べて機嫌を直したのですが、ミミは帰宅するまでずーーっとシクシク……。歩いていても電車の中でもシクシク……、帰路の50分間ずっと涙をこぼしていました。
私は(私の心が態度に出てしまっていて、それが子どもに伝わって不安にさせているのかもしれない……)とも反省しました。
迷子騒動、兄弟げんか、50分泣き続けられ……。私の態度も良くなかったのかもと反省する私
迷子騒動、兄弟げんか、50分泣き続けられ……。私の態度も良くなかったのかもと反省する私
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「外出なんてしなきゃよかった!」とも思うけれど、いつか「お出かけは成長のもと」だったと言える日が来る!

やっと帰宅しても、しばらくは座り込んでシクシク泣いていたミミ。それでも、30分ほど過ぎた頃にテレビを見だして、夕ごはんを食べたらすっかりいつも通りのミミになりました。

夜、その日を思い返しながら「遠くに行くといつもケンカになるな……。本当に嫌だな……」、「本当に外出なんてしなきゃよかった……」と疲れ切った私。
でも、少しずつ少しずつ「子どもなんだから揉めるのは当たり前」、「兄弟ゲンカしてもそこから学んで成長すればいい」と思えるようになり、「ミミがサンタさんに手紙を書けたし、お店に行って良かった!」と前向きにとらえることができました。

今は外出してもトラブルばっかりですが、いつか「お出かけは成長のもと」だったと思えたらいいなと思います。
執筆/taeko

(監修:初川先生より)
兄弟連れてのお出かけエピソードをありがとうございます。電車内の混雑、着いた先での待ちなど、お出かけはどう予想しても予想しきれない事柄がありますね。ふーくんのしりとり発案など、一緒だからいいことも、はぐれたあとの素直な一言(「どこ行ってたの?」)によるミミくんの涙も、いいこともそうでないことも起きますね。

はぐれてしまったときは、お互いにとても心細かったことと思います。ミミくんからしたら、不安でいて(もしかしたら二人を探しに動いてしまったかもしれず)、さらに責められたら泣けてくるのも自然なことでしょう。ミミくんの気持ちもふーくんの気持ちも当然そうだろうというところで、挟まれた保護者はより慌ててしまうかもしれませんね。お出かけにしても、きょうだいのもめごとにしても、さまざま気持ちや事情が分かってしまうし、ましてやお出かけだと周囲の目も気になったりして、保護者としては緊張が高まるシーンですね。お疲れ様でした。子どもたちが成長してゆき、そしてお出かけ自体に慣れてゆき、「お出かけは成長のもと」と思える日はきっと来ることと思います。

また、個人的にはミミくんがおもちゃ屋さんで欲しいものを見つけられたのがよかったなと感じました。選択肢がありすぎて(刺激がありすぎて)選べない・決められない子もいるだろう、そして、逆に欲しいものが見つからなくても大変だったろうと思うので、ミミくんは選べる子なんだなと感じました。
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https://h-navi.jp/column/article/35029860
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(コラム内の障害名表記について)
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。

神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。

※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。

ASD(自閉スペクトラム症)
自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。

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