休んでもいい

もちろん、仕事や家庭の事情でなかなかそう簡単にはいかない場合もあると思いますが、登校渋りに繋がっている原因が解決しないうちは、休んでしまって家で楽しく過ごすのも一つの手だと私は考えています。

それは甘やかしているのではないですし、行き渋ったからすぐ休ませよう!というものでもありません。子どもにとっての安心は何なのかを考えて環境を整えるということだと思います。

原因もさまざまなので、決まった対応があるわけではない登校渋りですが、「大丈夫、きっとうまくいくし、家族はあなたの味方だよ」という想いを子どもたちに伝えていきたいです。
「大丈夫、きっとうまくいくし、家族はあなたの味方だよ」という想いを子どもたちに伝えていきたいです
「大丈夫、きっとうまくいくし、家族はあなたの味方だよ」
Upload By スパ山
(執筆/スパ山)
(監修:初川先生より)
休み明けの行き渋りについて、お子さんそれぞれへの対応やその対応に際してのスパ山さんの思いのシェアをありがとうございます。いくつかとても大事なことがシェアされたと思うので振り返っておきたいと思います。まずは、担任の先生と行き渋りについて相談や連携ができているということ。母子登校にしても、休み明けの楽しみなことにしても、先生方との連携なくしてはできないことと思います。保護者として見取ったお子さんの気持ちを担任の先生などと共有し、できることを考え、提案されているのだと思いますが、そのあたりの打ち合わせ・調整が大事だなと感じました。

そして、「子どもの声を受け止める」こと。スパ山さんが書かれていたように、お子さんから「学校に行きたくない」と言われたら一大事で、慌ててしまう方もいらっしゃるかと思います。質問攻めにしたり、あるいは無理に頑張らせたり。保護者の方の心の動きとしては自然ですが、子どもの側からすると、つらいからそう言っているのに受け止めてもらえない、保護者を悲しませてしまったとますます追い詰められてしまう場合もあるでしょう。まずは受け止める。そのうえでどうするか考える。慌てふためいてしまいがちな方は、そう覚えておいていただければと思いますが、テニスのラリーのように来た球を打ち返すのではなく、一旦球を受け止める。その段階を挟むだけでもだいぶ違います。

最後にスパ山さんが書かれていた、家庭や仕事の事情によってできることには違いがあり、正解はないけれど、しかし「家族は味方」であるという思いを持つこと。それもまた大切なことです。お子さんの状況、理由もさまざまで、保護者の都合もさまざまなので、できることできないことが完全にケースバイケースです。誰かが無理をしてやったところでいいこともない(持続可能性が乏しい場合も多い)ので、手探りでやっていく面は多かれ少なかれあります。そうした場合、保護者が迷ったり悩んだりすることもあると思います。先生方やスクールカウンセラーなど近くの相談できる相手をぜひご活用いただければと思います。
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https://h-navi.jp/column/article/35030029
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(コラム内の障害名表記について)
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。

神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。

※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。

ASD(自閉スペクトラム症)
自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。

ADHD(注意欠如多動症)
注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如・多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。
ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。

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