「自閉症・情緒障害特別支援学級」への就学という新たな選択肢

特別支援学級に種類があることを知り、夫とも相談し、長男の就学先について再度聞いてみることにしました
特別支援学級に種類があることを知り、夫とも相談し、長男の就学先について再度聞いてみることにしました
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帰宅後、夫にも療育の先生からのアドバイスを伝えました。たしかに1年前に受けた知能検査の時は集中力もなく、なかなか思うように検査できなかったのもあり、低い数値が出た可能性もあると言われていました。私達夫婦も、長男のIQは、本当はもっと高いのではと感じている部分もありました。改めて検査をしてもらう予定はあったので、その結果も踏まえ、もう一度就学相談を受けて、自閉症・情緒障害特別支援学級への就学についても聞いてみることにしたのでした。

執筆/プクティ
(監修:室伏先生より)
プクティさん、就学相談を始められたタイミングやきっかけ、自閉症・情緒障害特別支援学級への就学のご検討の経緯などについて、詳しく共有してくださり、ありがとうございました。長男さんの困りごとや課題、検査結果や療育の先生のご意見などを踏まえて、丁寧に就学先を検討されるご様子が伝わりました。

就学にあたって、特別な配慮・教育を希望される場合(特別支援学校、特別支援学級、通級指導教室など)、もしくは発達に不安があり就学先について相談・検討をしたい場合には、各自治体で行われている就学相談を受ける必要があります。就学時健診とは異なり、就学相談には保護者からの申請が必要となります。面談だけでなく、学級の見学や知能検査なども必要になるので、申し込みのタイミングとしては、入学前年度の春~夏頃に相談を開始されると、余裕を持って進めることができるかと思います。ですが、秋以降でも可能ですので、スタートが遅れてしまったと焦らず、自治体の教育委員会に相談していただくとよいかと思います。

プクティさんがおっしゃられた通り、実際に就学を検討されている学級で、どのような授業が行われているのか、どのようなお子さんがいらっしゃるのか、どのような雰囲気なのかというのは、学校によっても異なりますので、実際に学級の見学をされるのもとても大事なことだと思います。お子さんも一緒に見学することが可能であれば、見学時のお子さんの反応というのも検討材料の一つになるでしょう。

また、特別支援学級は知的障害(知的発達症)のあるお子さんが通う場所と思われている方もいらっしゃるかと思いますが、知的障害(知的発達症)がなくてもコミュニケーション・対人関係の面や、感情や衝動性のコントロールの面、その他情緒面で援助が必要なお子さんが通われる場合も多く、自治体にもよりますが、知的障害(知的発達症)のあるお子さんのためのクラスと情緒面に困難さのあるお子さん(ASD/自閉スペクトラム症やADHD/注意欠如多動症など)のためのクラスに分かれている場合もあります。プクティさんの例のように、療育先のスタッフの方々、園の先生方などがお詳しいこともありますので、就学相談のみならず、こういった地域のプロフェッショナルの方々に相談してみるのもよいかもしれませんね。
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(コラム内の障害名表記について)
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。

神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。

※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。

知的発達症
知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。
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