常に負の気持ちを持っていた私。忘れられない教頭先生の言葉

小学校では通常学級に所属していた息子。癇癪で授業を中断することもありましたが、当時の教頭先生からこのような言葉をいただきました。

「●●君はクラスに必要な存在です。勉強が好きで頭が良く、周囲の生徒の言葉にも耳を傾けることができます。いろんな個性の持ち主がいることを、クラスメイトに知って理解してもらいたい。彼がクラスにいることで、生徒は成長します」

わが家は娘も発達障害があります。発達障害のある子どもたちを育ててきて、常に負の気持ちを持っていました。「社会から受け入れられないのでは?」「この子たちの一般社会での存在意義はあるのだろうか?」そんな不安を抱えていた時、教頭先生の言葉が心に響きました。
「みんなちがって、みんないい」という有名な詩が頭をよぎりました。
息子のようなちょっと変わった子もこの世の中にはたくさんいます。それでいいんだと。
「みんなちがって、みんないい」
「みんなちがって、みんないい」
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多分、子どもに発達障害がなかったなら、こんなに深く子育てについて考えることはなかったかもしれません。そういった意味で、わが家の子どもたちは、私を「母親」として成長させてくれている存在です。

「いろんな人、子どもがいて、それでいい」そんな世の中になってくれることを切に願います。子どもたちには夢や目標に向かって突き進んでほしいです。私は、その道を一緒に開拓していけるよう、サポートし続けたいと思います。
イラスト/プクティ
※エピソード参考者のお名前はご希望により非公開とさせていただきます。

(監修:鈴木先生より)
癇癪の原因としてASD(自閉スペクトラム症)に併存する易刺激性があります。ゲームなどで思い通りにいかないとイライラして、時には物を壊したり、壁やドアを乱暴に扱ったり、親やきょうだいへの暴言などがみられることもあります。(イライラする)導火線が短いと感じてしまうかもしれません。治療としてはアリピプラゾールやリスペリドン(以前発達ナビでもこの薬についての紹介あり)などがあります。服薬することで導火線が長くなり、穏やかになる可能性があります。また、同時にこだわりにも効果がみられるかもしれません。周囲の理解ある対応も大事ですが、限界があるので主治医と相談して投薬も一つの候補に挙げるといいのかもしれません。
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(コラム内の障害名表記について)
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。

神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。

※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。

ASD(自閉スペクトラム症)
自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。

ADHD(注意欠如多動症)
注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如・多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。
ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。
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