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(13件)

家庭でできる言葉を伸ばす遊びの例

前回のつづき ①子どもの発話を待つ・引き出す質問をする。 遊びの中では、大人が先に答えや言葉を提示しすぎず、子どもが自分で言葉を出す時間を確保することが大切です。 少し間をおく「待つ時間」を意識すると、子どもが考えて発話する機会が増えます。 例えば、絵本を読みながら「これは…?」と促し、子どもが答えるまで待つようにします。 ②言葉を肯定的に受け止める 子どもが発した言葉は、正しい発音や言い回しでなくても、まずは肯定的に受け止めましょう。 「それ違うよ」ではなく「そうだね、○○とも言えるね」と、正しい言葉をさりげなく添えることで、否定される不安を減らしつつ自然な形で言葉を修正できます。 安心して話せる雰囲気は、発話意欲の向上に直結します。 ③繰り返しや言い換え(リキャスト法)の活用 リキャスト法とは、子どもの発話を大人が正しい形に直して繰り返す方法です。 例えば「わんわん、たべた」と言った場合、「そうだね、犬がごはんを食べたね」と正しい文にして返します。 これにより、正しい文法や語彙が自然に耳に入り、学びやすくなります。 発達支援の現場でも効果的とされる方法で、日常会話や遊びの中で繰り返し使えます。 ④視覚・聴覚など感覚を組み合わせる 言葉の理解や定着を促すには、視覚・聴覚・触覚など複数の感覚を組み合わせると効果的です。 例えば、果物カードを見せながら実物を触らせ、「これはりんご。赤くて丸いね」と話すと、感覚的な経験と語彙がリンクします。 特にASD傾向のある子や聴覚情報が入りにくい子には、視覚的なサポートが有効です。 ⑤ADHD傾向のある子への工夫(短時間で区切る・動きを入れる) ADHD傾向のある子は、長時間同じ遊びに集中するのが難しい場合があります。そのため、遊びは5〜10分程度で区切り、テンポよく進めることがポイントです。 例えば、かるたやしりとりを数分ごとにテーマを変えて行う、ブロック遊びの中に「次は立ってジャンプしてから続けよう」といった動きを挟むと集中力が持続しやすくなります。 また、成功体験を多く積ませることで、自己肯定感が高まり遊びへの参加意欲も向上します。 ⑥ASD傾向のある子への工夫(視覚支援・順序の明示) ASD傾向のある子は、見通しが立つと安心しやすくなります。 遊びの前に「①カードを配る→②読む→③取る」というように順序を絵や写真で提示すると、活動に入りやすくなります。 また、ルールが曖昧な遊びよりも、明確な手順やゴールがある遊びを選ぶと安心して取り組めます。 例えば、パズルや順番通りに並べるゲームは、構造化がしやすく理解も早まります。 ⑦言語発達遅滞のある子への工夫(反復・ゆっくりしたテンポ) 言語発達がゆっくりな子には、発話のテンポをゆっくりにし、同じ言葉を繰り返すことで定着を促します。 例えば、絵カードを見せながら「いぬ、いぬ」と繰り返し、子どもが言えたら「そう、犬だね」と肯定的に返すと安心感が生まれます。 また、一度に多くの言葉を覚えさせるより、少数の単語を繰り返し遊びの中で使う方がより効果的です。 ジェスチャーや指差しなど、非言語的なサポートも組み合わせると理解しやすくなります。                                           つづく

ことば豆知識
25/11/24 15:21 公開

家庭でできる言葉を伸ばす遊びの例

①ごっこ遊び(ままごと・お店屋さんごっこ) ごっこ遊びは、日常生活のやりとりを再現しながら言葉の使い方を学べる遊びです。 ままごとでは「ごはん作るね」「スープください」といった会話が自然に生まれます。 お店屋さんごっこでは、商品名ややりとりの順序を覚えることができ、順番や役割を理解する力も育ちます。 子どもが好きなキャラクターや食べ物を小道具に取り入れると、集中力が高まり発話が増える傾向があります。 ②絵本の読み聞かせ+質問タイム 絵本は語彙を増やすだけでなく、物語の流れや感情表現を学ぶ場にもなります。 読み聞かせの後に「この子はどんな気持ちだったかな?」「次はどうなると思う?」と質問を加えることで、想像力や表現力が育ちます。 文字数の多い絵本が難しい場合は、絵が大きくてセリフが少ない絵本から始め、徐々に文章量を増やしていくと負担が少なくなります。 ③かるた・ことばカード 絵と文字が組み合わさったかるたやカードは、視覚情報と音声情報を同時に使うため、記憶に残りやすい遊びです。 「いぬ」「りんご」など身近な語彙から始め、少しずつ新しい単語を加えていきましょう。 ④しりとりや言葉あそび歌 しりとりは、語彙力と発想力を同時に伸ばせる定番遊びです。 短い言葉しか出ない場合は「動物しりとり」「食べ物しりとり」などテーマを絞ると答えやすくなります。 歌に合わせて言葉を入れ替える「あそび歌」も、リズム感と発話の練習に効果的です。 ⑤絵合わせやストーリーパズル 絵合わせカードやストーリー仕立てのパズルは、順序立てて説明する力を育てます。 例えば、パズルを完成させた後に「最初は○○、次は○○だったね」と話す練習をすると、出来事を順番に説明する構成力が鍛えられます。 ⑥身近なもので「何かな?」クイズ 冷蔵庫の中やおもちゃ箱の中から1つ選び、袋や布で隠して「何かな?」と当てさせるクイズは、語彙と推測力を養います。 「冷たくて甘いものだよ」「丸くて赤いよ」などヒントを出すことで、形容詞や色、質感などの言葉も増えます。 ⑦ブロックや積み木を使った説明ゲーム ブロックや積み木で作った作品を「ここは窓で、ここはドア」と説明したり、相手の説明を聞いて同じ物を作る「見えないブロック遊び」も効果的です。 聞く力と説明する力の両方が鍛えられます。 ⑧写真アルバムを見ながら話す 家族の写真や旅行の写真を見ながら、「これはどこ?」「何しているところ?」と話すと、過去の出来事を思い出しながら表現する練習になります。 経験と結びついた言葉は記憶に残りやすく、会話の幅が広がります。

ことば豆知識
25/11/22 14:39 公開
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