反抗挑戦性障害(反抗挑発症)の合併症、ADHD(注意欠如多動症)との関わり

反抗挑戦性障害(反抗挑発症)の合併症として多いのが「素行症」「ADHD(注意欠如多動症)」です。

■素行症
反抗挑戦性障害(反抗挑発症)の合併症として知られているものに素行症がありますが、これは小児期発症型の子どもによくみられる症状です。

合併する主な原因は、自分より立場が上の人との間に挑戦的な感情をもってトラブルを起こしてしまうという、共通の症状があることといわれています。反抗挑戦性障害(反抗挑発症)が重度になるにつれて素行症の症状も現れてきてしまうのです。

しかし素行症には人を殴るなどの攻撃的な行動や、物の破壊、または盗みや詐欺などの違反行為がみられるため、反抗挑戦性障害(反抗挑発症)とはしっかり区別することが重要です。

■ADHD(注意欠如多動症)
ADHD(注意欠如多動症)のある子どもの20~56%は、二次障害として反抗挑戦性障害(反抗挑発症)を発症することがあるといわれています。

ほかにも、不安症群やうつ病との合併率も高いといわれています。反抗挑戦性障害(反抗挑発症)の怒りっぽい、気分の波が激しいなどの症状が、これらの疾患と重複する傾向にあるからです。
発達障害に関連のある行動障害についてl 国立特別支援教育総合研究所
http://www.nise.go.jp/kenshuka/josa/kankobutsu/pub_b/b-208/b-208_03.pdf
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ADHD(注意欠如多動症)の二次障害としての反抗挑戦性障害(反抗挑発症)の症状

ADHD(注意欠如多動症)のある子どもとその家族の間でおこる衝突の多くは、合併症としての反抗挑戦性障害(反抗挑発症)が関与している場合があります。
ADHD(注意欠如多動症)に反抗挑戦性障害(反抗挑発症)が合併すると、対立や怒りの感情の発生、コミュニケーションの困難によって、単なる衝突・喧嘩にとどまらない対人関係への悪影響が多く発生することがあります。

ADHD(注意欠如多動症)と反抗挑戦性障害(反抗挑発症)を合併している子どもへの家族の対応

ADHD(注意欠如多動症)と反抗挑戦性障害(反抗挑発症)を合併している子どもと家族がうまく関わっていく上で、重要な3つのポイントを紹介します。

1. 感情的に対応しない
子どもが感情的に話をする場合には「静かに話すこと」を促し、落ち着くまで相手をしないようにしましょう。ちょっとしたことでも感情的に反応してしまう傾向があり、周囲の人々がそれに対して感情的に接すると状況が悪化してしまう恐れがあります。

2.約束を守りきる経験を積めるようにする
約束したことをなかなか守れないという傾向がある場合、子どもの特性を理解し守りきる約束をすることが大切です。
守れたらたくさん褒める、破ったらなんで守れなかったのかきちんと話し合うとあらかじめ明確に決めておくことがポイントです。

3. 過去の行動に捉われない
過去のことを責めても子どもの自尊心が低下し、状況や症状が悪化する場合が多いです。今やこれからのことに目を向けて前向きに接することが子どもの心の健康のために重要です。
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【専門家監修】ADHD(注意欠如多動症)の子どもの育て方は?具体的対処法など

反抗挑戦性障害(反抗挑発症)が気になったときの相談先

反抗挑戦性障害(反抗挑発症)は素行症やADHD(注意欠如多動症)、うつ病などの、さまざまな合併症と関わりあっている場合が多く、年を重ねるにつれ症状が複雑化しやすい傾向があります。

また、年齢が上がってからの治療は、本人が治療に抵抗することがあるため、早期の診察・治療が望ましいとされています。

感情の波が激しく怒りっぽかったり、口論が絶えなかったりする場合は以下の相談先に相談するか、医療機関の受診をおすすめします。

■児童相談所
「子どもの養育に関する相談」、「障害に関する相談」、「性格や行動の問題に関する相談」などの育児に関する相談ができる機関です。
児童相談所一覧|こども家庭庁
https://www.cfa.go.jp/policies/jidougyakutai/jisou-ichiran
全国精神保健福祉センター
各県の政令指定都市にはほぼ一か所ずつ設置されている窓口であり、精神保健福祉に関する相談ができます。相談については、予約制、健康保険の適応があるところがあります。詳細は、それぞれのセンターにお問い合わせください。
全国精神保健福祉センター一覧l 厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iyakuhin/yakubutsuranyou_taisaku/hoken_fukushi/index.html
精神科・心療内科
心の症状を扱う科です。心の症状には不安、抑うつ、不眠、イライラ、幻覚、幻聴、妄想などがあります。心の不調だけではなく、ほてり、動悸などの身体的症状とその人の社会的背景、家庭環境なども考慮して治療を行います。

発達ナビPLUS
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まとめ

反抗挑戦性障害(反抗挑発症)とは、主に子どもが発症する障害であり、青年期早期以降の発症はあまりみられません。診断の基準として、怒りっぽい、口論が絶えない、執念深く根に持つなどの症状が少なくとも半年続くことが挙げられますが、現れる症状は人それぞれです。

通常、反抗期そのものは子どもの健康な成長には必要なものです。それゆえ、反抗期と反抗挑戦性障害(反抗挑発症)の見極めが難しい場合があります。また反抗挑戦性障害(反抗挑発症)はADHD(注意欠如多動症)・素行症などのほかの障害とも合併しやすい疾患であり、症状が複雑化しやすい傾向にあります。

気になることがある場合は、専門家に相談しながら、症状の見極めや対応方法を検討すると良いでしょう。
子どもと青年の破壊的行動障害―ADHDと素行障害・反抗挑戦性障害のある子どもたち
ロバート・L ヘンドレン編著 (著), 田中 康雄 (読み手), 松井 由佳 (翻訳)
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