その後、2人で音楽室へ。先生は来てくれたことを喜んでくれたけれど…

私が「そろそろ行こか」と言うと、長男はゆっくり歩きはじめました。音楽室に着くともうすぐ授業が終わる時間で、何も楽器はできませんでした。

先生「気持ちを落ち着けて、よく来てくれたね」

私「どうして音楽室へ移動できないのか?2人で話しながら理由を考えていました」

先生「音符を読みながら吹くのが難しいと感じているのかなと思い、カタカナで書いておきました。支援していきますから、頑張ってほしいです」

私「先生、楽譜にドレミを書きこんでおいてくれたよ」と長男に伝えました。

話しながら、先生は本当に理解してくださっていないかもしれない…と、頭の隅で思いました。

長男の特性では、「難易度を下げる」ことは「がんばり」のエンジンになりにくいのです。それよりも「音楽をやることが腑に落ちる」「音楽をやるのが楽しく思えるアタマとカラダになる」のが行動を変える早道なのです。

どうアプローチすれば、長男の行動は変わるのだろうか?

今のところ、私を含めて他人の指示をキャッチし、カラダを動かすのがとても難しい長男。

彼自身のアタマがカラダに「音楽室、行ってみたら。行ってみてもきっと大丈夫だよ。それどころか、もしかしたら楽しいかもしれないよ」と命令できるようにするのがポイントかな、というのが私の推論です。

他者の指示を聞いてすぐに動けるアタマとカラダの持ち主である先生には、想像しにくい特性だと思います。

言えばわかってくれる、動いてくれると私自身もずっと思っていましたが、ずっと観察してやっと「こういうことかも」と思うようになりました。

家では替え歌を作ったり、楽器を作ってみたり、また知り合いの音楽の先生のおうちに遊びに行ってピアノを触らせてもらったり、アタマとカラダを耕す感覚でいろいろ試しています。

思ったよりはノリがいいので、心の底から音楽が嫌いではないんだとわかり、ちょっと安心もしました。

しんどさはなくならない。でも、現場でしかわからないことがある

我が子が暴れたり、他の子ができてることができない姿を見るのは、「しんどいな…」と感じる時も多いですが、やっぱり学校は、できること、できないことを見わける機会として活用できるように思います。

「あー、がっこうって、ほんまに、しんどいわ」

と、毎日口ぐせのように言っていますが、今のところは「そやなー、けど、ぼちぼちでOKだから登校を続けてみたら」と言っています。
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