自閉症の長男をストレスから救ったのは、「魔法の絵本」でした
ライター:OKASURFER
毎年進級の時期になるとチックや頻尿の症状が出る長男。いつもは2ヶ月もすれば治まるのですが今回は半年ほど続きました。
そんな長らく続いたストレス症状がピタッと治まったのは「ある絵本」との出会いがきっかけだったのです。
ストレスがチックになって出る長男。でも、今年の春から始まったチックはいつもと違い…
新学期や行事の前後など、周りの様子が普段と違うようなとき、大人でさえもストレスを強く感じるケースがあるかと思います。ましてやストレスに敏感な発達障害の子どもたちは、日々思いがけないストレスに晒されていることが少なくありません。
保育園に通っている長男も例外ではなく、ナイーブな性格も手伝ってか、だいたい「そろそろかな」という時期には毎年「チック」が現れるようになりました。
長男のチックは主に、口でいろいろな音を立てるタイプと、首をすくめるタイプが合わせて出ていました。ひっきりなしに音が出ているものですから、何か話しかけているのかと間違われ、周囲の人から「何?」とよく聞き直されることもしばしば。
そんな状態であっても普段は1ケ月、長くても2ケ月もすれば自然に治まるので、あまり気にせず「今はストレスを多く感じているんだな…」とだけ認識し、見守るようにしていました。
しかし、春に出はじめたチックはなかなか治まらず、秋まで半年間続きました。私は、できるだけストレスの原因を取り除こうとしましたが、その原因が何なのか?察するのは難しく、やはりただ見守ることしかできなかったのです。
保育園に通っている長男も例外ではなく、ナイーブな性格も手伝ってか、だいたい「そろそろかな」という時期には毎年「チック」が現れるようになりました。
長男のチックは主に、口でいろいろな音を立てるタイプと、首をすくめるタイプが合わせて出ていました。ひっきりなしに音が出ているものですから、何か話しかけているのかと間違われ、周囲の人から「何?」とよく聞き直されることもしばしば。
そんな状態であっても普段は1ケ月、長くても2ケ月もすれば自然に治まるので、あまり気にせず「今はストレスを多く感じているんだな…」とだけ認識し、見守るようにしていました。
しかし、春に出はじめたチックはなかなか治まらず、秋まで半年間続きました。私は、できるだけストレスの原因を取り除こうとしましたが、その原因が何なのか?察するのは難しく、やはりただ見守ることしかできなかったのです。
チック症とは?「目をつぶる」「咳払い」「首を振る」など、癖に見える症状とチックの見分け方、体験談、子どもと大人それぞれの治療法を解説【専門家監修】
療育の先生が誘ってくれた絵本作り。自由な発想から生まれるそのストーリーとは
そんなある日、いつもの療育先で個別の指導を受けていたときのことです。
長男が紙で本を作っている様子を見てピンと来た先生が、ある提案をしてくださいました。
先生「ねえねえ、今日は絵本を作ってみない?」先生からの提案に、嬉しそうに応じる長男。
1枚の紙に切り込みを入れ、先生があっという間に3ページの本を作ってくれました。そして「タイトルは何がいい?」「この本は誰のお話?」など、長男のイメージを引き出しながら本を作ろうとしています。
長男は主人公を猫に設定し、猫には自分の名前を付けました。タイトルは『しろねこのAくんの本』。
「最初は森から始まる?海から始まる?」という先生からの質問に答えたり、ときには自分から「公園に行きたい」などとストーリーを提案したりしながら話を進めていきます。
自由な発想で構成されたそのストーリーは、突然家でごはんを食べるシーンになったり、急に宇宙の話になったり、かと思えば次のページで「ぎゅうにゅうをのみました。 おしまい」なんていう展開もありました。
こうして、読み聞かせも絵本も大嫌いだった長男は、意外なところで絵本との接点を得ることができました。話を想像してそれを相手に伝えることに一生懸命取り組んだ長男。その姿は本当に楽しそうで、とても印象的でした。
長男が紙で本を作っている様子を見てピンと来た先生が、ある提案をしてくださいました。
先生「ねえねえ、今日は絵本を作ってみない?」先生からの提案に、嬉しそうに応じる長男。
1枚の紙に切り込みを入れ、先生があっという間に3ページの本を作ってくれました。そして「タイトルは何がいい?」「この本は誰のお話?」など、長男のイメージを引き出しながら本を作ろうとしています。
長男は主人公を猫に設定し、猫には自分の名前を付けました。タイトルは『しろねこのAくんの本』。
「最初は森から始まる?海から始まる?」という先生からの質問に答えたり、ときには自分から「公園に行きたい」などとストーリーを提案したりしながら話を進めていきます。
自由な発想で構成されたそのストーリーは、突然家でごはんを食べるシーンになったり、急に宇宙の話になったり、かと思えば次のページで「ぎゅうにゅうをのみました。 おしまい」なんていう展開もありました。
こうして、読み聞かせも絵本も大嫌いだった長男は、意外なところで絵本との接点を得ることができました。話を想像してそれを相手に伝えることに一生懸命取り組んだ長男。その姿は本当に楽しそうで、とても印象的でした。
絵本作りがすっかり大好きになった長男。それと同時にある変化が
その後、すっかり絵本作りにハマってしまった長男。
自宅でも出先でも、紙とペンを持ち歩き、時間を見つけては「えほんかく」と言うようになりました。
「かく」とは言っても、実際に書くのはほとんど周りの大人で、私たちは長男大先生のイメージ通りに作品を起こす、アシスタントに徹しています。「ねこ 15にん かいて」など、アシスタント泣かせの大先生ではありますが(笑)。
彼がイメージをがんばって言語化しているのだから…と、私たちもできるだけ彼の思う絵を描けるよう、無い画力を振り絞る日々です。
さてこの頃、思いがけず不思議なことに気付いたのですが、あれだけ長く続いていたチックがピタッとなくなっていたのです。
絵本との因果関係はさすがにわかりませんが、全てではないにしろ、彼の中にあったものを絵本という形で吐き出すことで、ストレスを発散できていたのかもしれません。
自宅でも出先でも、紙とペンを持ち歩き、時間を見つけては「えほんかく」と言うようになりました。
「かく」とは言っても、実際に書くのはほとんど周りの大人で、私たちは長男大先生のイメージ通りに作品を起こす、アシスタントに徹しています。「ねこ 15にん かいて」など、アシスタント泣かせの大先生ではありますが(笑)。
彼がイメージをがんばって言語化しているのだから…と、私たちもできるだけ彼の思う絵を描けるよう、無い画力を振り絞る日々です。
さてこの頃、思いがけず不思議なことに気付いたのですが、あれだけ長く続いていたチックがピタッとなくなっていたのです。
絵本との因果関係はさすがにわかりませんが、全てではないにしろ、彼の中にあったものを絵本という形で吐き出すことで、ストレスを発散できていたのかもしれません。