分離不安症の医療機関での治療

医療機関や心理療法の専門施設では以下のような治療が行われます。施設によってやっている内容は違いますが、ある特定の療法にこだわらずに、お子さんが安心・安全で過ごせる場所を広げられたら良いでしょう。

・プレイセラピー(遊戯療法)
遊びを通して本人の発達状態を理解し不安を和らげることで、自分の考えを表現できるようにします。

・絵画療法・箱庭療法
絵を描いたり、箱の中に好きなミニチュア玩具を置いていくという作業をしたりします。できあがった箱庭についてカウンセラーに言葉で伝えることで、自分の内面世界を表現できるようにします。症状や対人関係を改善することが目標です。

・認知行動療法
ものの受け取り方や考え方を修正し、悲観的でも楽観的でもないバランスのとれた考え方ができるようにします。子どもとの面談を通して進めていく治療法なので、考えを言葉にすることに慣れていない小さい子どもの場合にはプレイセラピーなどの方が適しています。

・家族療法
子どもだけに焦点を当てるのではなく、問題が家庭内でどのように起きているのかまで考えます。そのためご両親の子育てにおける悩みや不安も解決していきます。家族内の人間関係を調整し、子どもが安心できる環境を作っていきます。

・薬物療法
日常に支障をきたすほど不安が強い場合は、抗うつ剤や抗不安薬、漢方薬を使うことがあります。薬物療法だけでは完治しないため、他の治療法と組み合わせて行います。
不安障害の子どもたち (子どものこころの発達を知るシリーズ 3)
近藤 直司 (著), 川上 俊亮 (著), 冨永 卓男 (著), 遠藤 季哉 (著), 宮崎 健祐 (著), 鈴木 雅弘 (著)
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発達障害の子どもの母子分離不安の特徴は?

発達障害のある子どもにおいて、母子分離不安の特徴が見られることがあります。発達障害のある子どもは対人関係のあり方が偏っていたり、ものの捉え方が異なったりするため、障害のない子どもに比べて不安が強い場合があります。ただ、発達障害と母子分離不安を明確に関連付けた研究などはほとんどありません。

母子分離不安の対処法は、発達障害が関連していようと、そうでなかろうと変わりはありません。信頼でき愛着のある大人がそばにいてやさしい言葉をかけて、子どもの不安を軽減させてあげましょう。まずは、信頼できる大人との安心した関係を確保したあと、不安を感じにくくするような治療法を取り入れていくとよいでしょう。

母子分離不安の多くは「一時的に心配ごとがある」というサインです。気になる様子があったら母子分離不安の特徴だけでなく、子どもにどんな特徴が見られるのかも把握するようにしましょう。

まとめ

母子分離不安は発達過程において多くの子どもに見られます。母子分離不安自体は適切なかかわり方をすることで成長に従って治まっていくと言われています。

母子分離不安が見られたからといって、甘えだと思って厳しく叱ってしまうのではなく、一緒になって不安を取り除いていくことで改善することが大事です。そういった関わり方をすることで、子どもも次第に自立していきます。

ただ、母子分離不安の程度や期間によっては、分離不安症という病気の可能性も出てきます。症状によって親子の日常生活に支障が出ていたり、長い期間続いているようであれば、保健センターなどお近くの相談窓口に相談するようにしましょう。
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