親として、企業人として。発達障害のある子どものために踏み出そうー発達ナビミートアップvol.3
ライター:発達ナビ編集部
LITALICO発達ナビでは、発達障害に関するコラムの発信や、施設情報の提供などを通して、発達障害による困難の解消に取り組んできました。一方で、それだけでは解消できない困難が多いことも事実です。そこで、発達障害にまつわるより多くの困りごとを解消していくため、さまざまな分野の企業とのコラボ企画・協業を進めていこうとしています。
その一環として、2018年6月28日(木)に「LITALICO発達ナビ ミートアップvol.3」を実施しました。ここでは、その様子をレポートします。
発達障害のある子どもや家族の困りごとに対してできることは?6月もミートアップを開催
「LITALICO発達ナビ」では、発達障害に関するコラムの発信や、施設情報の提供などを通して、発達障害のあるお子さんや、保護者の方々の生活を取り巻く困難の解消に取り組んできました。
現在は、月間300万人以上の方がサイトを訪れる規模となりました。多くのユーザーの方に、必要な情報と出合ったり、同じような悩みを持つ仲間との交流ができる場となっています。
一方で、LITALICO発達ナビの力だけでは解消出来ない困難が多いことも事実です。そこで、発達障害にまつわるより多くの困りごとを解消していくため、さまざまな分野の企業とのコラボ企画・協業を進めていこうとしています。
その一環として、始まったのが「LITALICO発達ナビ ミートアップ」。毎回、異なるゲストスピーカーをお招きし、講演や参加者の皆さんとLITALICOのスタッフでのディスカッションなど行なっています。3回目のミートアップは、2018年6月28日(木)に実施されました。
現在は、月間300万人以上の方がサイトを訪れる規模となりました。多くのユーザーの方に、必要な情報と出合ったり、同じような悩みを持つ仲間との交流ができる場となっています。
一方で、LITALICO発達ナビの力だけでは解消出来ない困難が多いことも事実です。そこで、発達障害にまつわるより多くの困りごとを解消していくため、さまざまな分野の企業とのコラボ企画・協業を進めていこうとしています。
その一環として、始まったのが「LITALICO発達ナビ ミートアップ」。毎回、異なるゲストスピーカーをお招きし、講演や参加者の皆さんとLITALICOのスタッフでのディスカッションなど行なっています。3回目のミートアップは、2018年6月28日(木)に実施されました。
LITALICO発達ナビ ミートアップの様子をレポート
今回のミートアップにも、小売店、メーカー、セキュリティ会社などから、自治体に勤務されている方まで、さまざまな業種の企業・団体などで働く方の参加がありました。3回目となった今回はゲストスピーカーとしてBranch(ブランチ)代表 中里祐次さんをお招きし、スタート。
講演に先立って、LITALICO発達ナビ編集長が「発達ナビ」のこれまでの取り組みとこれからの展望についてを解説。ミートアップを開催する目的についても改めて紹介しました。
ゲスト 中里祐次さん(Branch)による講演
Branchでは、生物、折り紙、数学、絵など様々な得意分野を持った東大の学生や専門知識を持った大人のメンターを発達障害のある子どもとマッチングし、好きなことを見つけ、伸ばしていていくことに特化したサービスを展開。
「好き」で自信を創り、「好き」で社会とつながることをビジョンに掲げています。
発達障害のある子どもたちは、独特な感性で興味関心のあることにとことん集中して、知識や技術を高めたりすることができたりします。一方で、その好きなことについて、友達や家族など周囲の人となかなか話が合わないこともあります。
そんな子どもたちの「好き」に応えられるメンターをつないで、家庭への訪問やビデオチャットで1対1の交流を行っているのです。
子どもたちは、発達障害の特性からコミュニケーションの課題や興味のあること以外の苦手が強く出ることなどで、自信をなくしてしまうこともあります。
ですが、好きなことを突き詰めて話し合えたり、伸ばしてもらえる人との出会いによって、自尊心を育むことができると中里さんは語ります。
講演は、「なぜやろうとしたか」「どんな相談がくるのか」「利用後の保護者の方の声」といった9つの項目がスクリーンに映し出され、参加者が聞きたいものを選んで、中里さんが回答していくスタイルで進行されました。
「好き」で自信を創り、「好き」で社会とつながることをビジョンに掲げています。
発達障害のある子どもたちは、独特な感性で興味関心のあることにとことん集中して、知識や技術を高めたりすることができたりします。一方で、その好きなことについて、友達や家族など周囲の人となかなか話が合わないこともあります。
そんな子どもたちの「好き」に応えられるメンターをつないで、家庭への訪問やビデオチャットで1対1の交流を行っているのです。
子どもたちは、発達障害の特性からコミュニケーションの課題や興味のあること以外の苦手が強く出ることなどで、自信をなくしてしまうこともあります。
ですが、好きなことを突き詰めて話し合えたり、伸ばしてもらえる人との出会いによって、自尊心を育むことができると中里さんは語ります。
講演は、「なぜやろうとしたか」「どんな相談がくるのか」「利用後の保護者の方の声」といった9つの項目がスクリーンに映し出され、参加者が聞きたいものを選んで、中里さんが回答していくスタイルで進行されました。
Branchの構想は、アスペルガー症候群・ADD(注意欠如症)と診断された中里さんの息子さんが、レゴが大好きで、東大レゴ部の学生と大学祭で交流して喜んでいたことで「これを自分たちが得意なインタネットサービスで開発しよう」と思い立ったのがきっかけでした。
その後、発達障害のある子どもを育てる保護者、約100人に会って話を聞いたそうです。すると子どもが社会に溶け込むためのトレーニングを行っている人は多いものの、その子の突出した好きなことを伸ばす環境をどうつくればいいのか、どう自信を持たせてあげたらいいのかというところに課題を感じている人が多かったといいます。
サービスを利用する保護者からは「好きなことを伸ばす」だけでなく、「好きなことを見つけて欲しい」といったことから相談が寄せられることも。最初から特別に突出した「好き」がなくても、一緒に好きなことを探していることから始めてくれます。
また、利用者の子どもの中には学校でトラブルを抱えていることもあるそうですが、メンターとの交流を重ね、表情が硬かった子の笑顔が増えたり、好きな折り紙を極めていく中で学校でも折り紙好きな友達ができたりといった変化があった事例を紹介しました。
「今は子どもとお兄さん、お姉さんのつながりだけど、同じ『好きなこと』を持っている子どもが東京と兵庫にいるといったことは分かっているので、いずれ離れた場所にいる子ども同士をつなぐこともできるな、と思っています」とこれからの展開についても語ってくれました。
その後、発達障害のある子どもを育てる保護者、約100人に会って話を聞いたそうです。すると子どもが社会に溶け込むためのトレーニングを行っている人は多いものの、その子の突出した好きなことを伸ばす環境をどうつくればいいのか、どう自信を持たせてあげたらいいのかというところに課題を感じている人が多かったといいます。
サービスを利用する保護者からは「好きなことを伸ばす」だけでなく、「好きなことを見つけて欲しい」といったことから相談が寄せられることも。最初から特別に突出した「好き」がなくても、一緒に好きなことを探していることから始めてくれます。
また、利用者の子どもの中には学校でトラブルを抱えていることもあるそうですが、メンターとの交流を重ね、表情が硬かった子の笑顔が増えたり、好きな折り紙を極めていく中で学校でも折り紙好きな友達ができたりといった変化があった事例を紹介しました。
「今は子どもとお兄さん、お姉さんのつながりだけど、同じ『好きなこと』を持っている子どもが東京と兵庫にいるといったことは分かっているので、いずれ離れた場所にいる子ども同士をつなぐこともできるな、と思っています」とこれからの展開についても語ってくれました。
あったらいいサービスや商品って?各企業・業界の強みからアイデアをディスカッション!
ワークの前に、発達ナビと企業のコラボレーションの実績について事例を紹介しました。
■非日常の状況でパニックを起こしやすいお子さんが、安心して空の旅を楽しめるサービス紹介の例
■非日常の状況でパニックを起こしやすいお子さんが、安心して空の旅を楽しめるサービス紹介の例
■服薬をしているお子さんが多く、服薬管理が大変だという声から、どのようなサービスがあるとよいかについてモニターによる意見を募集した例
■多様性を踏まえたマネジメントができるよう、社員向けに研修を行った例
ワークは、会場を5つのグループに分けて実施。最初に「自社でできること・目指していること」を再確認するために、理念、強み、注力領域などを一人ずつ付箋に書き出しました。「行動面」「他者とのかかわり」「過敏さ」といった発達障害のある子どもや保護者の課題の課題を確認し、どの分野に働きかけることができるか最初に書き込んだ付箋を貼りながらそれぞれの意見を交わしました。
さまざまな業種、職種の参加者が、メーカー側、支援者側、当事者側からの意見などが活発に出され、自社の商品やサービスの中に、今まで気づいていなかった価値があることに気づけたり、温めていた構想の実現に気持ちを新たにする場面もありました。
さまざまな業種、職種の参加者が、メーカー側、支援者側、当事者側からの意見などが活発に出され、自社の商品やサービスの中に、今まで気づいていなかった価値があることに気づけたり、温めていた構想の実現に気持ちを新たにする場面もありました。