「ちゃんとした服」を着て!と言われても…

いっちゃんが15歳になった今でも、よく母に「いっちゃんに、ちゃんとした服を買ってあげなさいよ」と心配されます。というのも、いっちゃんは服が足りなくなると、私の服を「これほしい」と言っては持っていき、大抵いつも私のお古を着ているのです。
新しい服を買いにお店などに行くよりは、私のチェックを通過した服から選んだ方が効率的ということらしいです。明るくて騒がしいお店での買い物が苦手ないっちゃん、賢いと言えなくもない判断です。
私の買った服が、娘にスライドしていくので似たような服になってしまう
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母に「服を買って送ってあげる!」と言われることもあるのですが、断固として断っています。
 
気持ち的には「服を買ってあげる甲斐のない娘と孫でごめんなさい!」なのですが、ここは私たちにとってどうしても譲れないところなのです。

執筆/寺島ヒロ
(監修:初川先生より)
祖父母や親戚の方が、発達障害のあるお子さん・孫についてどうご理解くださるかはなかなか難しい問題ですね。いつも一緒に生活しているわけではないと、発達障害のあるお子さんの多くの面をご覧になっているわけではないがゆえに、「大丈夫よ」「障害なんて気にしすぎなんじゃないの」といったことを言われることが多い気がします。そして最終的な責任のありかとしては保護者である親にかかってくるので、どこまでそうしたご意見を取り入れるのか、それ以前にどこまでお子さんの障害のさまざまな側面をご理解いただくかはとても悩ましいところではあります。ヒロさんのように、すべてを理解してもらうのは難しい、とある意味割り切って、障害についての理解はさておき、孫を可愛いと思っているその側面でお付き合いしていくのも一つの道だと思います。

いっちゃんのお祖母さんは、ヒロさん(娘)を育てるときも地味な服ではなく子どもらしい色の服を着せたい(そのときにあまり肌触りは気にしない)という思いを持たれ、いっちゃんに対してもそう思っていらっしゃるのですね。鮮やかな服がきっと似合うと強く思われていらっしゃるのでしょう。ただ、実際には、ヒロさんもいっちゃんも地味な色味で肌触りや軽さが重要。いっちゃんにとってお母さん(ヒロさん)が良き理解者であることは、服をめぐるあれこれについてとても安心感を与えてくれることだろうと思います。
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