よく転ぶ、うまく書字できない、体育の時間が苦痛…不器用の背景にある子どもの「生きづらさ」に寄り添う「DCD 発達性協調運動障害 不器用すぎる子どもを支えるヒント」著者・古荘純一先生インタビュー

ライター:発達ナビBOOKガイド
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よく転ぶ、うまく書字できない、体育の時間が苦痛…不器用の背景にある子どもの「生きづらさ」に寄り添う「DCD 発達性協調運動障害 不器用すぎる子どもを支えるヒント」著者・古荘純一先生インタビューのタイトル画像

なわとびがとべない、ボタンをとめられない、逆上がりができない、靴ひもを結べない、そんな「不器用さ」は、発達性協調運動障害=DCDによるものかもしれません。DCDとは「極端に手先などが不器用で日常生活にさまざまな困難さを抱える発達障害の一つ」で、まだ耳なじみの少ない名称ですが、精神医学の診断名です。小児精神科医の古荘純一先生に、新著『DCD 発達性協調運動障害 不器用すぎる子どもを支えるヒント』について、お話を伺いました。

発達性協調運動障害=DCDは発達障害の一つ。不器用さによって起こる日常生活の困難さ

わが子の不器用さ、動きのぎこちなさが気になるとき、それは「発達性協調運動障害/DCD」によるものかもしれません。これは、ただ不器用ということばでは解決できない、精神医学の診断名です。小児精神科医・古荘純一先生の著書『DCD 発達性協調運動障害 不器用すぎる子どもを支えるヒント』では、DCDの特徴や、発達の仕組み、困りごとから二次的に起こる併存症、解決の糸口についてまで書かれています。
※編集部注:DSM-5、ICD-11訳語案では「発達性協調運動症」の名称に変更が予定されていますがこの記事では、一般的にも使われることが多く、またこの書籍で用いられている「発達性協調運動障害」の名称を使っています。
参考:発達障害(はったつしょうがい)|eヘルスネット
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/heart/yk-049.html
『DCD 発達性協調運動障害 不器用すぎる子どもを支えるヒント』
『DCD 発達性協調運動障害 不器用すぎる子どもを支えるヒント』
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DCD 発達性協調運動障害 不器用すぎる子どもを支えるヒント
古荘純一
講談社
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第1章『「不器用」では片付けられない「極端なぎこちなさ」』には、DCDの特徴が解説されています。

DCDの子どもたちによくみられる症状(25ページより)
DCDの子どもたちによくみられる症状(25ページより)
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DCDの特徴には、イメージ通りに体を動かすことができない、力加減がうまくできない、動きの応用が利かないといったことがあげられます。見た目にも動きのぎこちなさがみられます。また、「できない」ことのために、自己肯定感が下がってしまう子どもが少なくないことにも注目すべきでしょう。DCDの「極端な不器用さ」が、子どもの生活においてさまざまな面で「困難さ」を生み、自信を失ってしまうことは、大きな課題だと、筆者は述べます。
自己肯定感が下がると心配なこと(28ページより)
自己肯定感が下がると心配なこと(28ページより)
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第2章 『まだ知られていない「DCD」という発達障害』では、ASDやADHDとの関連性や、不器用さの仕組みが解説されています。

DCDの最も特徴的な症状である「不器用さ」は、多くの発達障害に共通してみられるものです。
(39ページより)
出典:https://www.amazon.co.jp/dp/4065316855
DCDは、ASDやADHD、LD(SLD)などの発達障害と併存することも多いのですが、なかにはDCDだけが単独であらわれることもあります。
DCDとその他の発達障害の重なり(40ページより)
DCDとその他の発達障害の重なり(40ページより)
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ところで、DCDを理解するには、協調運動を理解する必要があります。
手先を動かすことは医学的には「協調運動」の1種です。難しいいい方をすると「目的を遂行するために複数の筋肉が調整を保って活動する、滑らかで正確な運動」のことです。
具体的には、視覚、聴覚、触覚、平衡感覚、位置感覚など、さまざまな感覚が脳に入ってくると(入力)、その情報を統合して、目的に合わせて(協調させて)運動として出力していくことを指します。
(41ページより)
出典:https://www.amazon.co.jp/dp/4065316855
協調運動のしくみ(45ページより)
協調運動のしくみ(43ページより)
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感覚器官からの情報を脳で情報処理し、運動指令を出すことで、私たちはさまざまな協調運動を行います。協調運動とは「なわとびをする」ことや「字を書く」ことのように、いくつもの細かい動作が組み合わさった一連の動きです。この一連の動きをするための、脳機能の「情報を統合して目的に合わせて出力する」という部分に不具合が生じているのがDCDなのです。

だから、どんなに「頑張れ」と言われても、また本人も頑張ろうとしても、できないことはできません。本人の努力不足でもなければ、保護者・指導者の努力不足でもありません。そして、こうした子どもたちの半数以上は大人になっても症状が継続することが分かっています。

第3章から第7章には、幼児期から大人まで9つの事例を【ケーススタディ】として紹介しながら、DCDがどのようなものであるか、DCDによって二次的に起こりうる状況、その解決の糸口について、分かりやすく丁寧に解説されています。

この本で伝えたかったことについて、著者の古荘純一先生にお話を伺いました。

DCDについて多くの人に知ってほしい理由


著者:古荘純一(ふるしょう・じゅんいち)先生/青山学院大学教育人間科学部教育学科教授。小児科医、小児精神科医、医学博士。
著者:古荘純一(ふるしょう・じゅんいち)先生/青山学院大学教育人間科学部教育学科教授。小児科医、小児精神科医、医学博士。
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LITALICO発達ナビ編集部(以下――)まず、この本を書かれた目的を、教えていただけますか。

古荘純一先生(以下、古荘): DCDについてはまだまだご存知ない方が多いです。学校の先生や保育士さんだけでなく、心理士や福祉の方も知らないことがあります。まずは多くの人に、DCDについて知ってもらいたいということから、この本を書きました。

DCDは発達障害の1タイプですが、発達障害者支援法や特別支援教育というカテゴリーでは、まだほとんど対象になっていません。その一方で、DCDのある方の数はかなり多いと推測されています。

また、「不器用」という言葉でくくられて、発達障害であるという理解が進まないために、偏見や低評価を受けたり、からかわれたりいじめられたりといった体験をもつことにつながることが問題となります。だからこそ、まずは多くの人に、DCDについて知っていただきたいです。

――知られていないと診断名がつかない、そして必要な支援を受けられないということでもありますよね。

古荘:確かに、DCDも本来なら発達障害者支援法により合理的配慮を受ける権利があります。しかし、知られていないことから、医療機関で診断されないことが多く、合理的配慮を受けられないことにつながります。

不器用さによって困っていることを、学校や保育園で相談したとしても、「様子をみましょう」と言われてしまうことが多いのです。その困り具合が過小評価されているのでしょう。また、例えばDCDの診断を得たとしても、そこからどのように支援するかも今はまだ手探り状態です。

だから、診断名をつけることよりも、まずは合理的配慮を受けられるように、困ったことがあったら、それに対してどういう配慮をしてほしいかということを伝え、必要な支援を行うということになっていきます。

ただ、何年も「不器用なだけ」といわれ、「様子をみましょう」という状態でいると、本人は何をしても達成感が得られず、自信をなくしてしまって、自己肯定感が低くなってしまいます。本来であれば必要な支援や合理的配慮を受けることで、そうした事態は避けられるはずです。困りごとを抱えている人の中には、DCDと思われる人がたくさんいると思われます。

――DCDがあることで、学校生活では具体的にどんな場面で困難さを感じることが多いのでしょう?

古荘:例えば、学校の学科のテストでは、成績は個別に配られたりしますから、周りから評価は見えないものですが、実技系の科目の場合、みんなに見られることになります。特に体育では、全員参加型だったり共通目標を立てたりしますね。だから、体育ができないと、みんなの前でうまくできないということにプラスして、場合によっては、みんなから邪魔もの扱いされてしまうことにもつながってしまうのです。
第4章『学校でいちばんつらいのは体育の時間』
どんなに頑張っても努力不足というレッテルをはられ
いじめへと発展するケースも少なくありません。
出典:https://www.amazon.co.jp/dp/4065316855
古荘:詳しくは、第4章「学校でいちばんつらいのは体育の時間」に書かれています。

こうして、本人がこれまでどこにも相談しても満足な答えが得られず、失敗の連続を経験している場合は、相談先も見つけられず、困難を抱えているだけで声を発しにくい、あるいはどう発していいかわからないという状況もあります。

DCDによって二次的な併存症に影響する、「本人のプライド」と「日本の文化」


著者:古荘純一(ふるしょう・じゅんいち)先生/青山学院大学教育人間科学部教育学科教授。小児科医、小児精神科医、医学博士。
著者:古荘純一(ふるしょう・じゅんいち)先生/青山学院大学教育人間科学部教育学科教授。小児科医、小児精神科医、医学博士。
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――DCDは子ども時代だけでなく、大人になっても続くことで、どのようなことが起こりますか?

古荘:DCDのある人の困難さは、子ども時代や体育の時間だけではありません。子どものころに困難だったことは、大人になってからも変わらず困難さを感じる場面が多くあります。例えば、ハサミでタグを切る、財布から小銭を出す、トレイを水平に保つなどです。

こうして、日常生活の中や、学業や仕事で過小評価を受けてしまうことで、そこから自信をなくし、自己肯定感が下がってしまうという、二次的な影響が出てしまう場合も多いでしょう。つまり、不器用さが続いていき失敗の連続を経験して大人になる、ということなのです。
DCDであっても、一度習得し、繰り返しおこなっている動作は、さほど支障なくできるようになります。しかし、たまにしかおこなわず、後ろに人が待っているなど時間が制限される動作は、大人になっても苦手で、日常生活のなかにさまざまな困難さを抱えています。
(127ページより)
出典:https://www.amazon.co.jp/dp/4065316855
――DCDによってできないことを克服するのはどういう方法がありますか?

古荘: 逆上がりも、字を書くのもさまざまな協調運動の連続です。お手本として完成形の動きだけを見せても、うまくできません。動作をできるだけ細かく区切り、スモールステップでひとつずつ見せていくことが必要です。また、DCDの場合は、動作を妨げる要因をなくしていく必要があります。細かく区切った動作の中で、ポイントとなること以外はあらかじめやっておいてあげることもできます。例えば逆上がりで、補助板を使うことで、足を思い切り振り上げなくてもよくするといったように、ポイントとなる動き以外は補助をしてあげるというやり方です。
運動が苦手な子どもに対する2つのアプローチ(87ページより)
運動が苦手な子どもに対する2つのアプローチ(87ページより)
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字を書く場合、姿勢が悪いなら座りやすい椅子にして姿勢を良くする、鉛筆を持つ力加減が難しければ筆圧に合った硬さの鉛筆を使うといった、動作を完成させるのにネックとなるような事柄をなくす、あるいは代わりのものを利用するというアプローチ(過程指向型アプローチ)が必要なのです。

――こうした支援を受けるためにも、「できない」と言える環境が大事なのですね。

古荘: ただ、こうして努力してもうまくできないときに、「できない」ということ自体よりも、周りから過小評価されたり、いじめられたりして、本人が何やっても駄目だと思ってしまうことが妨げとなっている場合があります。DCDのあるお子さんの中には、「先生や保護者に相談すると、(転籍したくないのに)特別支援学級に移ることになるのでは」と、お子さん自身が心配して、いくら相談してと言われていても「大丈夫です」としか言わなくなってしまった、というケースもあります。

また、学校ではなんとかみんなと一緒にやろうと頑張る、家に帰ると疲れてしまって姿勢を保てないということも。そこから、親子喧嘩が絶えないということにもつながります。

自己認識がはっきりしてる分だけプライドがあるし、自己肯定感が早くから下がっている方も多いかもしれません。一方で、自己認識がはっきりしてる分だけプライドを保とうとします。だから、支援や配慮をするときに、本人の意思はもちろん尊重すべきなのですが、「自分から申し出たら」という条件づけはしないでほしいです。困り感に気づいていないこともありますし、困っていたとしても、我慢したり諦めたりしていることがあるということなのです。できる子どもをより伸ばすという目標ではなく、みんなが楽しめるような授業のユニバーサル化があってもよいと考えています。

――ところで、第3章から第6章で紹介されている幼児期から大人になるまで年代に応じたさまざまな困りごとは、多くのDCDのある子どもに見られるような症状なのでしょうか。

古荘:本書に登場する【ケーススタディ】は、私が診てきた印象のなかで相談が多かった事例であり、DCDの症状を評価する尺度に記載されている内容などを参考にしました。ただ、この尺度は海外で作成されたもので、日本人の生活習慣に合わない点もありますし、日本語に翻訳し使用する準備も整っていないため使用はできません。さらに、日本人は民族的にみて「器用な人種」の可能性があって、同じ尺度の評価では、より多くの人が基準に掛かる可能性があるため、日本独自の線引きも検討する必要があります。

こうしたことも、DCDの診断基準を「動作ができる・できない」によるものにするのではなく、困り具合で評価することが必要だと考えています。

「できない」と言っていることはSOSのサインだと分かってほしい


著者:古荘純一(ふるしょう・じゅんいち)先生/青山学院大学教育人間科学部教育学科教授。小児科医、小児精神科医、医学博士。
著者:古荘純一(ふるしょう・じゅんいち)先生/青山学院大学教育人間科学部教育学科教授。小児科医、小児精神科医、医学博士。
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――DCDのある子がストレスなく自分らしく生きるために、教師、支援者はもちろんですが、保護者などが家でできる働きかけなどはありますか?

古荘:その子どもの様子をよく見てあげること、でしょう。例えば逆上がりでもボール投げでも、5回ほど練習してみればその段階でも苦手さが分かると思います。狙ったところまでボールが届くかどうか以前に、投げる姿勢からすでにおかしいということは、見たらわかると思います。

ところが、体育の授業で大人数を一度に見ていると、そこまで目が届かないので、「できません」と言われたときに、「みんなと同じようにやりなさい」としか返せないということになってしまいます。

本人が「できない」と言っていることはSOSのサインだという意識を、大人が持つことが必要です。
保護者でも教師でも、「普通はできるはず」とか、「甘えている」などと言わないで、本人の話に耳を傾けたり、それ以前に、できない様子をよく見て、本当にできなそうだと気づいたりしてほしいのです。
さらに、「大人になれば治る」、「努力すればできる」などという精神論が、いまだに、日本では教育関係者を含めた多くの大人に信じられており、結果的に当事者のもつ困難さの解決にはつながっていかないのです。
(47ページより)
出典:https://www.amazon.co.jp/dp/4065316855

著者:古荘純一(ふるしょう・じゅんいち)先生/青山学院大学教育人間科学部教育学科教授。小児科医、小児精神科医、医学博士。
著者:古荘純一(ふるしょう・じゅんいち)先生/青山学院大学教育人間科学部教育学科教授。小児科医、小児精神科医、医学博士。
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また、できないことをできるように訓練していくときに、一人ひとりのゴールを、子ども本人に決めさせることを大切にしてほしいと思います。大人の期待から、少しでも早くと思ってしまいますが、本人が挫折するよりはゆっくりやったほうがよいと思います。「できた」という達成感があると自己肯定感につながり、自信を引き出すことになるでしょう。

スモールステップで動作を教えるときにも、そのスモールステップもどのくらいの段階に分けるのかも本人が決めるし、そのステップでもまだうまくいかないとしたら、もう一度つまずきの原因を確かめ、ゴール設定を考え直してほしいです。本人が主体的に取り組める方法を考えてください。

本来は、楽しく運動を行いたい気持ちがあるのに、「比べられた」「できなかった」の連続で自信をなくすような体験をもたないようにしたいものです。

この本をご覧いただく方は、発達障害の可能性を感じていたり、すでに具体的に支援されている方やそのご家族だと思います。それでもDCDをあまりご存知ない方がたくさんいらっしゃるかと思います。DCDがほかの発達障害に併存しやすいことなど、もっとよくDCDについて知っていただいて、DCDのある本人がどんな困難さをもっているかをよく見てあげてほしいと願っています。
執筆/関川香織
撮影/鈴木江実子

著者について

古荘純一(ふるしょう・じゅんいち)
青山学院大学教育人間科学部教育学科教授。小児科医、小児精神科医、医学博士。1984年昭和大学医学部卒、88年同大学院修了。昭和大学医学部小児科学教室講師を経て現職。小児精神医学、小児神経学、てんかん学などが専門。発達障害、トラウマケア、虐待、自己肯定感などの研究を続けながら、教職・保育士などへの講演も行う。小児の心の病気から心理、支援まで幅広い見識をもつ。主な著書・監修書に『自己肯定感で子どもが伸びる 12歳までの心と脳の育て方』(ダイヤモンド社)、『発達障害サポート入門 幼児から社会人まで』(教文館)、『日本の子どもの自尊感情はなぜ低いのか 児童精神科医の現場報告』(光文社新書)、『空気を読みすぎる子どもたち』『ことばの遅れが気になるなら 接し方で子どもは変わる』(ともに講談社)など。
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コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。

神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。

※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。

知的発達症
知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。

ASD(自閉スペクトラム症)
自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。

ADHD(注意欠如・多動症)
注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如・多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。
ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。

SLD(限局性学習症)
LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。

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