年長の夏、就学相談がスタート

就学相談がスタートしました。
春に就学前検査(発達検査)があり、夏から説明会などがいくつかと面談の日がありました。
面談の日は私と夫とスバルで行きました。療育ママ友の口コミで「母親だけで行くよりもスーツを着た父親を同行させると話し合いがスムーズ」と聞いていたので、夫にはスーツを着せました。

まずは呼ばれた子どもが数人ずつ部屋に入り、係の人の指示に従って行動する様子を、数人の大人がファイルに何か書き込みながら観察する……そんな緊張感のあるオーディションみたいな部屋をいくつか回って、最後に面談がありました。

面談では学区の知的クラスではなく、わざわざ学区外の情緒・自閉クラスを希望していることについて聞かれました。どうやら数の少ない情緒・自閉クラスは狭き門のようでした。

私は用意して来たありったけの志望動機を伝えました。渾身のスピーチだったと思いますが、面接官には学区の小学校の知的クラスを薦められました。「情緒・自閉クラスの希望者が多すぎて全員の希望は聞けない」という意味の話を遠回しに言われました。

しかし今まで真剣に悩んで決めた私たちの希望を、簡単には諦めることができません。
結果的に希望通りにいかなかったとしても、この場では「何と言われても情緒・自閉クラス希望」である意志を伝えました。
スーツ姿の夫の出番が到来したが、夫は一言も口を開こうとはせず、うろたえる母親。
スーツ姿の夫、出番到来!! 
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そして秋の終わり「学区外の小学校の特別支援学級(情緒・自閉クラス)」に就学が決定した通知が届きました。

小学1年生から始まった特別支援学級での生活

フタを開けてみると、見学時には1クラスしかなかった情緒・自閉クラスは3クラスになっていました。新1年生だけではなく、ほかの学年にも新しく入って来た子どもたちが増えていました。多くの子どもが門前払いされてきた扉が、少し開いたのだと思いました。

現在スバルは、先生やクラスメイトに恵まれて毎日楽しく通学しています。苦手なことも多いスバルですが、特性に配慮した学習方法で得意を伸ばし、苦手をちょっと底上げしながら学んでいます。
さんざん見学して悩んで悩んで決めただけあって、スバルにはこのクラスが合っていたと思います。

願わくば、一人ひとりの子どもに合った学びの場がいつでも開かれていますように。
執筆/星あかり

(監修:初川先生より)
就学にまつわる幼稚園年中時からの経緯と思いのシェアをありがとうございます。
入念な情報収集、スバルくんの課題を見取ること、それをふまえた就学先の希望。あかりさんがスバルくんの小学校生活に向けて、かなり周到にご準備されたことがよく伝わってきます。

あかりさんは年中の頃から就学について・就学相談についての準備を始めたとのことですが、自治体によっては、年長の4月以降でないと就学相談の問い合わせ自体受付されない場合もあります。そのあたりはお住まいの自治体にご確認してください。
ただ、特別支援学級や通常学級に関して、学校公開など広く公開されている際に見学することは年中時でもそれ未満でも可能です(※コロナ禍によって地域住民に公開されていない場合もあるので事前に学校に確認した方が安全です)。
未就学児を連れていくとなかなか落ち着いて見学できないと思いますので、可能ならまず保護者だけで見学に行くのをおすすめします。

特別支援学級がどんな場所なのかということは、あまり知られていないことも多いと思います。見学をしたうえで、わが子に合いそうかどうか検討することはとても大事です。
また、あかりさんがされたように、特別支援学級のさまざまな場面(教科学習、自立活動、行事の練習など)を見に行く、一人で、あるいは家族と見に行くなど何度か足を運ぶことは素晴らしいことです。
一度見た印象で決めてしまうのはあまりおすすめしません。年長になり、就学相談に正式に申し込むことで、特別支援学級の見学を就学相談担当が仲介してくれることもあります。そのあたりも自治体によりなので、ご確認ください。

スバルくんは、あかりさんの入念なリサーチと「情緒・自閉クラスの特別支援学級の中で活動し成長するスバルの姿が一番ハッキリと想像でき」、それを就学相談の場で熱くお伝えになり、また、就学相談担当による行動観察や検査の結果など総合的に判断されて、その通りの提案が出て、情緒・自閉クラスの特別支援学級に就学されたのですね。現在楽しく通学できているとのこと、何よりです。

このコラムを読んで、こんなに早く準備に動き出さなければならないのか等焦りや不安を感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、就学相談にエントリーすること自体は、年長の春夏ごろでも十分に間に合います。また、秋には各学校で就学時健康診断が行われますが、そこで就学相談を勧められて申し込まれる方もいるのでそれ以降でも間に合います(ただ、締め切りもあるので、悩んでいる方は秋のはじめごろにはエントリーすることをおすすめします)。

就学相談はさまざまなプロによってお子さんが小学校で充実した生活を送るためにはどのような環境で、また周りの大人がどのようなことに気をつけて(どのような合理的配慮をして)過ごしたらよさそうかを検討し、提案という形で保護者にフィードバックするものです。お子さんの今の様子をもとに、少し先の未来について一緒に検討してくれる場ともいえます。どこに就学するかは提案が出てから家庭でまた考えてみることができます。

そして、お子さんが最終的にどこに就学するのであれ、就学相談でのお子さんの行動観察や発達検査の結果などをふまえた見立ては入学する学校に共有してもらえるので、学校がお子さんを受け入れる準備を整えた形で入学式を迎えることができます。そういう意味で、就学相談に申し込むこと自体に葛藤を感じる方は、ぜひ前向きに検討していただければと思います。
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(コラム内の障害名表記について)
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。

神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。

※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。

ASD(自閉スペクトラム症)
自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。

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