はじめての定期テストを終えて気付いたこと

学校の対応

・漢字にルビがふられていた
→ルビふりのお願いはしていませんでしたが、学校側で学習障害(LD)の生徒向けの対応をしてくれていました。

・テスト時間の延長は個別で対応ができる
→後日、テスト結果を持参して療育に相談しに行った際に、テスト時間の延長ができるかもしれないという話になりました。実際に学校に質問したところ、別室に移動して受けることができるということでした。今のところ本人の当日の意向から、延長の対応はしないでテストを受けています。

個人で対応できること

・プリントをホチキス留めしてプリントの順番がバラバラにならないようにする。
→国語のプリントが右とじのスクラム製本だった(ホチキス留めされていなかった)。テスト中にプリントを落としてしまい、順番が分からなくなったので、問題の意味が理解できなかったから白紙に近かったのだそう。

学校には、ホチキスを持参する旨を共有した。ホチキス留めをしただけで2学期の国語の中間テストは解いた問題の数が増えた。

初めての課題提出で気づいたこと

・課題の範囲は先に知ることはできないが、どのワークを使うのかは分かったので、得意な教科は、時間がある時に少しずつ進められるとよい
→とは言っても次男の特性から、声かけが重要ですが、「先生から言われてないからやらなくてもよい」と自己判断する場面があったので、先生から「中学生は自主的にやらないといけない」と次男に伝えてもらいました。
定期テスト終了後の次男は、信頼している先生からの言葉で課題提出を頑張った
定期テスト終了後の次男は、信頼している先生からの言葉で課題提出を頑張った
Upload By スガカズ
本当によかったと思うことは、「クラス担任との相性がよい」ということです。

次男が通うソフトテニス部の顧問をしているので、テスト後の部活に参加する条件が「数学の提出を完了させること」だったそうです。
好意をもっている先生に言われてしまったこと、部活に早く参加したい気持ちが、本人を動かしているんだろうと思います。

テストの結果にはあまりこだわりませんが、提出できる課題を少しずつ増やせればいいなと思います。

執筆/スガカズ
(監修:井上先生より)
中学生活で初めての定期テスト、親御さんもお子さんもかなり不安だったと思います。スガカズさんも触れておられましたが、書字障害や感覚過敏など医師や専門機関の診断、所見や意見書があれば、話し合いによって解答欄の拡大や別室受検など症状に応じた合理的配慮が可能になる場合があります。また、提出物に関しても手書きではなく、パソコンやタブレット端末の活用で代替するなども考慮されるかもしれません。

合理的配慮の際には、実施前に本人が納得すること、実施したあとに本人の意見を取り入れながら改善していくことが大切です。周囲の生徒と異なる支援を受けることが本人の心理的な不安につながる場合もありますので、お子さんの思いを尊重しながら本人のペースで進めていかれるとよいと思います。スガカズさんも書いておられるように教師との信頼関係も何より大切ですね。
前の記事はこちら
https://h-navi.jp/column/article/35029456
発達障害長男、中1の壁の洗礼!テスト範囲を間違え、課題は未提出…大変なこともあるけれどのタイトル画像

発達障害長男、中1の壁の洗礼!テスト範囲を間違え、課題は未提出…大変なこともあるけれど

接し方で大きく変わる!学習障害・限局性学習症のある子への関わり方とは?具体的な手立ても専門家が解説--マンガでまなぶLD・SLDのタイトル画像

接し方で大きく変わる!学習障害・限局性学習症のある子への関わり方とは?具体的な手立ても専門家が解説--マンガでまなぶLD・SLD

学校で提出物を出さない問題。ASD息子に担任の先生が考えてくれた「今年限定で行える」支援とは?のタイトル画像

学校で提出物を出さない問題。ASD息子に担任の先生が考えてくれた「今年限定で行える」支援とは?

インクルーシブ教育とは?実践例や合理的配慮の求め方【専門家QA】のタイトル画像

インクルーシブ教育とは?実践例や合理的配慮の求め方【専門家QA】

3歳から睡眠障害に悩む自閉症娘、「規則正しい生活を」なんて無理!課題に追われ、高校生で見つけた時間管理術とは?のタイトル画像

3歳から睡眠障害に悩む自閉症娘、「規則正しい生活を」なんて無理!課題に追われ、高校生で見つけた時間管理術とは?

(コラム内の障害名表記について)
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。

神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。

※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。

ADHD(注意欠如・多動症)
注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如・多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。
ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。

SLD(限局性学習症)
LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。


追加する

バナー画像 バナー画像

年齢別でコラムを探す


同じキーワードでコラムを探す



放課後等デイサービス・児童発達支援事業所をお探しの方はこちら

放課後等デイサービス・児童発達支援事業所をお探しの方はこちら

コラムに対する投稿内容については、株式会社LITALICOがその内容を保証し、また特定の施設、商品及びサービスの利用を推奨するものではありません。投稿された情報の利用により生じた損害について株式会社LITALICOは一切責任を負いません。コラムに対する投稿内容は、投稿者の主観によるもので、株式会社LITALICOの見解を示すものではありません。あくまで参考情報として利用してください。また、虚偽・誇張を用いたいわゆる「やらせ」投稿を固く禁じます。「やらせ」は発見次第厳重に対処します。