4歳になってお箸の練習が急にうまくいった理由は? 今振り返ってみると……

今振り返ってみると、4歳になってお箸の練習が急にうまくいった理由は、ことばの先生おすすめの補助箸の存在だけではなく、手指をコントロールする力の発達や、本人のやる気、すべてがうまくそろったからなのかな? と感じます。
最初にお箸の練習をした時は、周囲の子どもたちに遅れまいと焦っていた私ですが、今になって、あの時はまだしのくんの「タイミング」が来ていなかっただけなのだ、と思えるようになりました。
お箸が上手に持てるようになったことがきっかけで、それからはだんだん鉛筆の持ち方もしっかりしてきたしのくん。あまりお絵描きなど好きではないのかな? と思っていたのですが、いまでは積極的にお絵描きを楽しんだり、さらには自分の名前を書けるようにもなりました。

ついつい同年齢の子どもと比べて悩んでしまいがちですが、これからも、しのくん自身の成長のタイミングを見守っていきたいなと思った出来事でした。
執筆/keiko
(監修:森先生より)
発達の凸凹がある方の中には、手先を器用に動かすのに苦労する方もいらっしゃいます。自分の身体の動かし方、力の加減が分かりにくいことがあるのですね。

「お箸の使い方を訓練して習得させる」ことにこだわるよりも、その時々に食事に使いやすいものを選んで(一つの例として、たとえば「赤ちゃんが握りやすいスプーン→通常のスプーン→補助つきお箸→通常のお箸というように)、発達に合わせて少しずつステップアップさせていくのがいいのではないでしょうか。

食事が本人にとって「美味しくて楽しいもの」であれば、もっともっとごはんを食べやすくしたいという気持ちが自然とわきあがってきます。今回のように、「食事の時間が苦痛になってしまうのもかわいそうだと思い、お家での練習はいったんお休みすることにした」という判断は、長い目で見ると大正解ではないでしょうか。

「お箸を何歳で持てたか」というだけではその後の人生は変わりません。自然と発達が進むのを待つ、サポートしながらやる気が出てくるタイミングを見計らうのが、遠回りに見えて一番の近道なのかもしれません。
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(コラム内の障害名表記について)
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。

神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。

※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
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