紙の本のドリルで学び直し!

やり直しの方法は、市販のドリルを本屋で買って、一緒にやることにしました。
Webには、高校が用意してくれたものも含めて、インターネットでできる便利な問題集などもありますが、紙の本のほうが親がついて見てやりやすいですし、手で紙に文字を書き入れる「面倒くささ」も、娘には良い経験になるだろうと思いました。
さあ、これで夏休みの間にみっちりやるぞ! と思った矢先……
なんと、わが家にコロナが襲来。ばたばたと家族が倒れる事態になってしまいました。

危うし、学び直し!

しかし、「決めたことはやる!」ASDのこだわりか、家族の中でいち早く復活した娘、家族が寝ている中、一人もくもくとドリルを進め、夏休みの終了日までに、ついに中学3年生までの分を終わらせてしまいました!
「今日もすごくがんばった!」つやつやしてる娘と倒れている家族
高2の夏休み期間に、小4から中3までのドリルをやり遂げました!
Upload By 寺島ヒロ
ただ「勉強しなきゃ」「いい点とらなきゃ」と思うだけでは難しいけど、4年生の分のドリルを終わらせる、その次は5年生の分のドリルを終わらせる……みたいに具体的にクリアする目標が見えていたので、手が付けやすかったのかもしれません。

大学受験にはまだまだ遠いけど……

今(高校2年生の冬)も、高校1年生の分のドリルで復習しながら、学校の勉強を進めています。「ドリルまた買ってきて」とか「英検の参考書が欲しい」と言ってくるようになり、小中の頃に比べると、はっきりと自主的に学んでいる感じがしています。
執筆/寺島ヒロ

(監修:新美先生より)
不登校中と通信制高校進学後の学習について、詳しく聞かせていただきありがとうございます。
学校にあまり通えていなくて睡眠障害で生活リズムが不安定だった時でさえも、学校のプリントを自習で着々とやりこなし、テストで正答率8割、真ん中ぐらいの成績をとれていたということは、いっちゃんは自習学習に向いている、学習が基本的に苦じゃないタイプの方なのでしょう。思春期の不登校期間に、コツコツ学習をこなしている人は多くない印象なので、とてもすごいです。

そして通信制高校の学習スタイルは、そんないっちゃんにはとても合っていたのでしょう。さらに、高校でのキャリアガイダンスや進路指導がヒットして、明確な目標ができてしまえば、強いですね。
苦手なところもしっかり分からないところまで戻って学び直しをして、分かる、できるようになる手ごたえをつかめてきたのでしょう。こうなってくると、学習が楽しくなってきて、目標までまっしぐらですね。楽しみです。

正直、ここまでコツコツ自主的に学習できるお子さんばかりではありません。これはお子さんのタイプにもよるので、どんなに周りが仕向けようとしても動かないこともあるでしょう。
学習に限らなくても、明確な目標やモチベーションがあって、本人のやり方にフィットすると、見違えるように何かに打ち込めることもありますが、その出合いがいつ来るのかは誰にも分からず、気長に見守るしかないこともありますね。
前の記事はこちら
https://h-navi.jp/column/article/35029827
「奇跡です」発達凸凹高1次男、小3止まりだった学力が急上昇!しかし2年連続のうっかりミスで大学受験に失敗!?のタイトル画像

「奇跡です」発達凸凹高1次男、小3止まりだった学力が急上昇!しかし2年連続のうっかりミスで大学受験に失敗!?

宿題をやらないのタイトル画像

苦手なことが多くて取り組むのにも一苦労…そんなときに出来る工夫は?

親ばかり焦る!自閉症息子の高校受験、志望校すら相談できない!保護者が気をつけたい5つのこと【マンガ専門家体験談】のタイトル画像

親ばかり焦る!自閉症息子の高校受験、志望校すら相談できない!保護者が気をつけたい5つのこと【マンガ専門家体験談】

高2自閉症娘、大学受験の高い壁!模試申し込み「できたよ」のはずが…放置癖が招いた失敗のタイトル画像

高2自閉症娘、大学受験の高い壁!模試申し込み「できたよ」のはずが…放置癖が招いた失敗

目の前で塾長に言われた「高校受験も失敗しますよ」。ASD小5息子にさせてしまった最悪な失敗体験のタイトル画像

目の前で塾長に言われた「高校受験も失敗しますよ」。ASD小5息子にさせてしまった最悪な失敗体験

(コラム内の障害名表記について)
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。

神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。

※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。

ASD(自閉スペクトラム症)
自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。


療育支援探しバナー

追加する

バナー画像 バナー画像

年齢別でコラムを探す


同じキーワードでコラムを探す



放課後等デイサービス・児童発達支援事業所をお探しの方はこちら

放課後等デイサービス・児童発達支援事業所をお探しの方はこちら

コラムに対する投稿内容については、株式会社LITALICOがその内容を保証し、また特定の施設、商品及びサービスの利用を推奨するものではありません。投稿された情報の利用により生じた損害について株式会社LITALICOは一切責任を負いません。コラムに対する投稿内容は、投稿者の主観によるもので、株式会社LITALICOの見解を示すものではありません。あくまで参考情報として利用してください。また、虚偽・誇張を用いたいわゆる「やらせ」投稿を固く禁じます。「やらせ」は発見次第厳重に対処します。