バーンアウト、家族との断絶を経て、数10年かけてたどり着いた今の状況

その後、私は今の夫に助けられて実家を出ることになります。それからASDの診断や複雑性PTSDの治療を経て、最近ようやく、0-100以外の考え方ができるようになってきました。

最終的に私の考えの窮屈さを緩めてくれたのは認知行動療法でした。しかしそれも、それまでに自分のASD傾向を見つめたり、トラウマ治療の中で、自分が家族の価値観を内面化していたことに気づいたりしてきた積み重ねがあってこそだと感じています。

今は、「できないことはできない」「人間なんだから失敗もする」「失敗したからって生きられなくなるわけではない」と、いい塩梅に開き直り、自分の心身の健康をいちばん大事にしようと思えるようになりました。

この状態に至るまで長い紆余曲折がありましたが、ここまで来られてよかったなと思っています。

文/宇樹義子
(監修 室伏先生より)
ご結婚されるまで過ごされたご実家の環境、義子さんのお気持ち、そして診断や認知行動療法について、ご共有くださりありがとうございます。お辛い時期を戦われ、乗り越えて、今ご自身の心身の健康を大事に過ごされている義子さんのお言葉は、多くの方にとって大きな励ましになることと思います。義子さんの今後の人生、私も応援させていただきます。
前の記事はこちら
https://h-navi.jp/column/article/35029846
勉強ができることは「勝ち組へのパスポート」 ではなかった――生きづらさから傲慢だった発達障害の私。就活挫折と仕事での苦難から気づいたことのタイトル画像

勉強ができることは「勝ち組へのパスポート」 ではなかった――生きづらさから傲慢だった発達障害の私。就活挫折と仕事での苦難から気づいたこと

自分と違う意見を受け入れられず、自分の意見を押し通してしまうのタイトル画像

話し合いになると「自分の意見だけ否定される…」と感じているのかな、と思ったときは

私はマウントの道具でライバル――母の加害意識のない加害に苦しんで。「今に成績が落ちる」と嘲笑、「ママ友に自慢できなかったじゃない」とがっかりされた思春期のタイトル画像

私はマウントの道具でライバル――母の加害意識のない加害に苦しんで。「今に成績が落ちる」と嘲笑、「ママ友に自慢できなかったじゃない」とがっかりされた思春期

バーンアウト、ひきこもり…有名大学への進学からの挫折。青春を勉強に捧げたASDの私が今思う「学生時代に学ぶべきだった」ことのタイトル画像

バーンアウト、ひきこもり…有名大学への進学からの挫折。青春を勉強に捧げたASDの私が今思う「学生時代に学ぶべきだった」こと

体を壊しても求めた高学歴、でも就職失敗――将来のために私に必要だったのは「得意を活かし苦手を避ける」選択肢だったのタイトル画像

体を壊しても求めた高学歴、でも就職失敗――将来のために私に必要だったのは「得意を活かし苦手を避ける」選択肢だった

療育支援探しバナー

追加する

バナー画像 バナー画像

年齢別でコラムを探す


同じキーワードでコラムを探す



放課後等デイサービス・児童発達支援事業所をお探しの方はこちら

放課後等デイサービス・児童発達支援事業所をお探しの方はこちら

コラムに対する投稿内容については、株式会社LITALICOがその内容を保証し、また特定の施設、商品及びサービスの利用を推奨するものではありません。投稿された情報の利用により生じた損害について株式会社LITALICOは一切責任を負いません。コラムに対する投稿内容は、投稿者の主観によるもので、株式会社LITALICOの見解を示すものではありません。あくまで参考情報として利用してください。また、虚偽・誇張を用いたいわゆる「やらせ」投稿を固く禁じます。「やらせ」は発見次第厳重に対処します。