幼稚園以外の友達の存在。その大切さに気がつく

幼稚園以外の友達、Pくんとビデオ通話する息子と私。息子は「Pくんと遊びたいな」と言いながら、ミニカーをPくんに見せている。
幼稚園以外の友達、Pくんのことはずっと大好き!
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そして、今現在もまだ幼稚園ではMくんにべったりですが、たーちゃんにはもう一人大事な友達がいるのです。私自身の友人の子どもであるPくんは、赤ちゃんの頃からよく泊まりがけで一緒に遊ぶ友達です。

どんな子なのかお互いによく知っているPくんの存在は、たーちゃんにとってはとても大きいようで、Pくんとビデオ通話をしたい、おうちにPくんを呼びたい、Pくんと遊びたい……と最近よくねだるようになりました。

環境の変化に敏感なたーちゃんにとって、幼稚園以外の友達付き合いは心の安定に繋がるのではないかな、と思いました。たーちゃんが、MくんやPくん、そしてこれから出会う友達と温かな友情を育んでいけるように、ゆっくり見守っていきたいです。
執筆/みかみかん
(監修:室伏先生より)
みかみかんさん、たーちゃんのお友達との関わりについて詳しく共有してくださり、ありがとうございました。
たーちゃん、2歳頃にはお友達との関わりが少なくてご家族とのコミュニケーションが主体だったけれど、3歳、4歳と年齢を経るにつれて、お友達への関心が強くなり、一緒に遊びたいという気持ちがどんどん強くなったのですね。このような発達過程をもつお子さんは少なくないと思います。ASD(自閉スペクトラム症)は、周りの人への興味関心が薄いということが特徴の一つに挙げられますが、これは全てのASD(自閉スペクトラム症)の方にみられるわけではなく(興味関心がとても強く、見知らぬ人にも抱きついたりと、むしろ距離が近すぎるというお子さんもいらっしゃいます)、また発達段階によっても変わってきます。お友達への関心が薄いと感じられて、とても心配されている親御さんもいらっしゃると思います。このようなお子さんへの療育の基本は、無理にお友達の輪の中に入れようとするのではなく、安心できる家族や支援者との遊びを通して、コミュニケーションが楽しいということを感じてもらうことです。言葉が発達してくる前の段階では、言葉でのやりとりは難しいこともありますので、追いかけっこやかくれんぼ、キャッチボールなど相手を意識できる遊びや、たかいたかいやくすぐり遊びなどのふれあい遊びなどが有効なコミュニケーションの一つとされています。ご本人が楽しめることを見つけられるとよいですね。また、ひとり遊びをしている時に、お子さんの視野の中に入る場所で、お子さんに話しかけることも人への興味を引き出すことにつながります。何を話しかけたらいいか分からない時には、擬態語を交えながら、お子さんがしていることを実況中継してあげるのもよいでしょう(例:「◯◯くん、電車を走らせてるんだねー!ガタンゴトン!はやいねー!」)。
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(コラム内の障害名表記について)
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。

神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。

※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。

知的発達症
知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。

ASD(自閉スペクトラム症)
自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
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