その後の次女は……

その時のことを次女に聞くと、「先生にいろいろ聞かれたのに言えなくてつらかった」「怖かった」という感じで話せなかったことへのつらさ、不安や恐怖心は残っているようでした。

ただ、「先生方がちゃんと対応してくれた」という事実が、次女の安心感につながったように思います。おかげさまでその後、さらなるトラブルが起こることもなく、次女は変わりなく学校に通うことができていました!
学校でのトラブル対応の難しさを感じた出来事でした
学校でのトラブル対応の難しさを感じた出来事でした
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執筆/まりまり

(監修:新美先生より)
場面緘黙のある次女さんの学校で起きたトラブルの対応について聞かせて下さりありがとうございます。
場面緘黙のお子さんは、自分の言動に対するリアクションを恐れる傾向がある方が多いです。このため、嫌なことがあってもそれを伝えることで、「おおごとになる」みたいなことを恐れて、伝えないほうがいいと思うことも多いかもしれません。とはいえ、自己主張できない学校で、お子さんが不利な状況になったり、不安な場面が増えるのは心配です。

学校でトラブルがあったとき、先生に伝える前に、先生に伝える内容、伝えた後に先生にどのようにしてほしいかなどを、具体的に本人の意向を確認したうえで、その対応についてもセットで先生にお伝えするほうが、お子さんにとっては安心かもしれません。先生にトラブルのことは知っておいてもらいたいけれど、直接相手に聞き取りなどはしてほしくないということもあるかもしれないですし、自分に直接聞き取りをされてもうまく説明できないから、保護者同席の場で聞き取りをしてほしいということもあるかもしれません。

まりまりさんの場合、先生は良かれと思ってすぐに動いてくれたようですが、次女さんにとっては先生に十分伝えられなかったり、質問されたことを怖いと感じてしまったとのこと。それでも、対応してもらえたことは安心感につながったとのことですが、もしかしたら、先生の対応次第では、不信感を抱いてしまうことになった可能性もありますね。このようなことがあるということを記事にして共有して下さりありがとうございました。
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https://h-navi.jp/column/article/35030524
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(コラム内の障害名表記について)
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。

神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。

※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
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