新旧アイテムの良いとこどりを!
10年の間にLITALICO発達ナビだけでなく、発達障害児の子育てや、障害児・者を取り巻く環境や考え方はずいぶんと変わってきたと実感しています。
インターネット(SNS)が広く普及したことで、さまざまな情報が手に入りやすくなりましたし、便利なアイテムも増えました。
インターネット(SNS)が広く普及したことで、さまざまな情報が手に入りやすくなりましたし、便利なアイテムも増えました。
アイテムの進化
時計が読めなくても視覚で残り時間が分かり、視覚支援療育にも有効な『タイムタイマー』は、今ではスマートフォンのアプリなどでも代用が可能です。

こんな時どうする?子どもは楽しそうに遊んでいるけど、そろそろ…
スマートフォンのリマインダー機能も皆さんもよく使われていると思います。
公共の場で
電車の中や病院の待ち合待ち合い室などで、じっとしていられないお子さん対するスマートフォンやタブレットでの動画視聴も私は良いと思っています。

長時間の移動でぐずる子どもにはコレ!持ち運びに便利な「○○絵本」
お互いのストレスを減らすためのアイテムは多い分に越したことはないですものね。
古き良きもの
発達障害のあるお子さんは、ひとり遊びが多かったり、周りが働きかけても思ったように反応してくれないことが多いと聞きます。
私の娘も小さい頃は抱っこや手繋ぎ、集団リトミックなどが苦手で幼児教室や育児サークルに参加できませんでした。でも、療育センターの集団リトミックプログラムは水を得た魚のように楽しんでいました。そこでは昔ながらの手遊びや歌、紙しばいや絵本が多く用いられていました。
昔ながらの遊びには子どもの心や体にうったえる何かがあるのかもしれません。
大切なのはマッチング、フィーリング、タイミングだと思うので、一度ダメだったからとあきらめず『昔ながらのもの』『最新のもの』『それらをミックスしたもの』に何度もチャレンジするのが大切なのかなと思います。
私の娘も小さい頃は抱っこや手繋ぎ、集団リトミックなどが苦手で幼児教室や育児サークルに参加できませんでした。でも、療育センターの集団リトミックプログラムは水を得た魚のように楽しんでいました。そこでは昔ながらの手遊びや歌、紙しばいや絵本が多く用いられていました。
昔ながらの遊びには子どもの心や体にうったえる何かがあるのかもしれません。
大切なのはマッチング、フィーリング、タイミングだと思うので、一度ダメだったからとあきらめず『昔ながらのもの』『最新のもの』『それらをミックスしたもの』に何度もチャレンジするのが大切なのかなと思います。

ウチの子、他の子とちょっと違う…?紙芝居も体操にも興味がなかった2歳の娘
私が「LITALICO発達ナビ」に願うこと
LITALICOジュニア(旧Leaf)会員限定サイトだった『ふぁみえーる』が、誰でも参加できる『LITALICO発達ナビ』になったことで、訪問者が増え注目度も上がりました。保護者だけでなく当事者や支援者など、さまざまな立場の方が参加するようになり、新たに規約なども作られました。

高2の娘が発達障害を受け入れるまで…彼女の苦労と成長を振り返って
私は当時の編集長さんに「LITALICO発達ナビは保護者のためのWebサイトなのか」質問したことがありました。
その編集長さんは「障害のあるお子さんもいつかは大人の“当事者”になります。保護者の方が“当事者”の場合もあります。メインのユーザーは保護者さんですが、当事者の方々からの意見や経験・情報も長い目で見れば子育ての役に立つと思います。なのでユーザーの限定はしていません」と仰っていました。
その編集長さんは「障害のあるお子さんもいつかは大人の“当事者”になります。保護者の方が“当事者”の場合もあります。メインのユーザーは保護者さんですが、当事者の方々からの意見や経験・情報も長い目で見れば子育ての役に立つと思います。なのでユーザーの限定はしていません」と仰っていました。
編集部注:その後、成人当事者を対象とする記事なども掲載するWebサイト「LITALICO仕事ナビ」が2018年に生まれました。
『ふぁみえーる』時代からのユーザーの方々の中にはルールの変更や、雰囲気の変化に戸惑いを感じ、Webサイトを卒業された方もいらっしゃいましたが、価値観の多様化や時勢にあわせWebサイトがバージョンアップしていくことは良いことだと思っています。
『保護者やユーザーを元気にするWebサイトを目指す』という基本はそのままに、ユーザーの意見を取り入れながら“みんなでつくるポータルサイト”として、これからも変化・成長し続けてほしいと願っています。
『保護者やユーザーを元気にするWebサイトを目指す』という基本はそのままに、ユーザーの意見を取り入れながら“みんなでつくるポータルサイト”として、これからも変化・成長し続けてほしいと願っています。
小学生のお子さんを持つ保護者の方へ
お子さんが未就学の頃とは違い、小学生になると、定型発達のお子さんとの違いがよりはっきりと見えてくることがあります。その中で、障害のあるお子さんやその保護者の方にとっては、思い悩む時期になることもあるかもしれません。
発達ナビを訪れる保護者の方の中には、お子さんに合った関わり方や配慮を日々工夫されている方も多いのではないかと思います。私自身も、「ちょっとした工夫や配慮で、思っていた以上にうまくいくことがあるんだな」と気づかされる場面がありました。
実際、ほんの少しの配慮や工夫で、驚くほどスムーズに問題が解決することもありますし、「スモールステップなら、もう少しできるかも!」と感じる場面もあると思います。でもそのとき、お子さんが実はギリギリの状態でがんばっている可能性もあるかもしれません。そんなことを、少しだけ心の片隅に置いていただけたら……と思います。
親としては、つい「もう少しできるかも」と期待してしまうかもしれませんが、子どもが心身ともに疲れきってしまうと、その後の回復には思っている以上に時間がかかってしまいます。(私にも経験があります)。
『ちょっとした』工夫で、わが子が『余裕をもって』できるような状態が理想的なのかもしれません。
親だけでなく子ども自身も「まわりと同じように」と願い悩むケースもあるかと思いますが、学生時代は『皆と同じようにできること』を目指すのではなく、『本人の笑顔が増えること』を目標にして気持ちに折り合いをつけていけたら……と、私自身の子育てを振り返って感じています。
お子さんの人生は、義務教育を終えたその先のほうが、ずっと長く続いていきます。お子さんを守りたい一心で、保護者の方が一人で頑張りすぎてしまうこともあるかもしれません。そんなときこそ、信頼できるプロの力を借りながら、“味方”を少しずつ増やしていけたらいいなと思っています。
中高生のお子さんをお持ちの保護者さんへのメッセージはまた次の機会に……。
執筆/荒木まち子
発達ナビを訪れる保護者の方の中には、お子さんに合った関わり方や配慮を日々工夫されている方も多いのではないかと思います。私自身も、「ちょっとした工夫や配慮で、思っていた以上にうまくいくことがあるんだな」と気づかされる場面がありました。
実際、ほんの少しの配慮や工夫で、驚くほどスムーズに問題が解決することもありますし、「スモールステップなら、もう少しできるかも!」と感じる場面もあると思います。でもそのとき、お子さんが実はギリギリの状態でがんばっている可能性もあるかもしれません。そんなことを、少しだけ心の片隅に置いていただけたら……と思います。
親としては、つい「もう少しできるかも」と期待してしまうかもしれませんが、子どもが心身ともに疲れきってしまうと、その後の回復には思っている以上に時間がかかってしまいます。(私にも経験があります)。
『ちょっとした』工夫で、わが子が『余裕をもって』できるような状態が理想的なのかもしれません。
親だけでなく子ども自身も「まわりと同じように」と願い悩むケースもあるかと思いますが、学生時代は『皆と同じようにできること』を目指すのではなく、『本人の笑顔が増えること』を目標にして気持ちに折り合いをつけていけたら……と、私自身の子育てを振り返って感じています。
お子さんの人生は、義務教育を終えたその先のほうが、ずっと長く続いていきます。お子さんを守りたい一心で、保護者の方が一人で頑張りすぎてしまうこともあるかもしれません。そんなときこそ、信頼できるプロの力を借りながら、“味方”を少しずつ増やしていけたらいいなと思っています。
中高生のお子さんをお持ちの保護者さんへのメッセージはまた次の機会に……。
執筆/荒木まち子

発達の不安、情報収集が困難な時期を経て。発達ナビ誕生と子どもの成長を振り返って【もうすぐ開設10周年】

自分でおしまいのタイミングを決めよう!

3歳児健診で発達の指摘、小中学校期を経て今思うことは…【発達ナビ10周年企画コラム1/丸山さとこ編】

就学前気づかなかった発達障害。友だちトラブル、不登校、転籍・転校…荒れる息子を救った訪問看護とは【読者体験談】

なぜ自閉症息子は手を繋がない?母の考察と、命を守る4つの対策
(コラム内の障害名表記について)
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。
神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。
※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。
神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。
※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
-
- 2