特性にはトラブルが起きるまで気がつかない

結局、発達に特性があることに気づいたのは次女が小学4年生の頃です。それまでは、次女の特性は良い方向に目立つことが多く、特に気にならなかったです。発達障害とはいえ、実際に困ることがなければ特に治療や支援につながる必要もなく暮らしていけます。

そして、次女の発達障害が判明し、そのころ高校生活で困りを抱えていた長男も別の病院で検査を受けることにしました。次女と同じく、発達障害だと判明し、さらに知能検査の各指標の凸凹も大きく、それが原因で高校を留年しかけている状態でした。次々対処をしていく中で、最後は私自身の過去から現在に至るまでの困りを自覚して、自身の受診に至りました。

正直、長男に関しては高校受験を失敗したのも、発達障害由来の困りごとが原因だったと思います。なので、もっと早く気づいていれば……という思いもありますが、結果的には治療につながることができたので、この時点で気づけたことに感謝して、これからも治療を受けたり、支援を調べたりして、少しでもこの先を生きやすくしていけるといいなと思っています!
少しでも子どもたちがこの先を生きやすくなるように……と願う母
少しでも子どもたちがこの先を生きやすくなるように……と願う母
Upload By ゆたかちひろ
執筆/ゆたかちひろ

(監修:新美先生より)
ご家族それぞれの成長や特性を丁寧に振り返るエピソード、読ませていただきとてもあったかい気持ちになりました。特性は小さな頃から現れているものですが、特性は必ずしも「困りごと」ではなく、こんなふうに、おもしろいなー、ふしぎだなー、すごいなー、かわいいなー、元気だなーってポジティブにとらえられる面もたくさんありますよね!それでいいですよね!

それが、発達障害と名のつくものだと分かる時期は、人によりさまざまで、状況によればもっと早く気づけたらよかったのかもと思うことがあるかもしれません。でもゆたかさんがおっしゃっているように、「この時点で気づけたことに感謝して」「少しでも、この先を生きやすくしていけるといいな」と切り替えられるのは前向きでとっても素敵なとらえ方だなと思います。ありがとうございました。
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https://h-navi.jp/column/article/35030610
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(コラム内の障害名表記について)
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。

神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。

※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。

ASD(自閉スペクトラム症)
自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。

ADHD(注意欠如多動症)
注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。
ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。
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