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【送迎あり】こぱんはうすさくら 札幌太平教室のブログ一覧

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【自閉スペクトラム症の認知の特徴】【一筆書き的な知覚】

教室の毎日
・自閉スペクトラム症の子ども達の認知は、一筆書き的な知覚であり、いつもと違うパターンやパターンの変更に柔軟に対応できないところがあります。
・僕たちも、そんな日常的に定型的な行動パターンはあるのですが、割と柔軟に変更できたりします。
・朝寝坊して、時間に余裕がない時は、いつもやっている動作のいくつかを省略したり、優先順位をつけて順番を入れ替えたりします。
・日報をスマホで入れたり、「今日はこのあたりにしよう」と端折ったり、妥協したりします。
・しかし、自閉的認知特徴の強い子どもは、なかなかそれができません。全てやらないと、落ち着きません。70%は全然ダメです。極端な場合は、98%でもダメなことがあります。彼らは、厳密でピシッとした世界に住んでいることが多いです。
・僕なんかは「まぁ、こんなもんでいいいか」と思ったりしますが、彼らは少しでも違うと別物とみなしてしまうところがあります。
・数学の図形(幾何)で言うと、「合同」の世界で、「相似」を許さないところがあったりします。
・いまは、早期療育や、教育、児童デイの利用などにより、この自閉性の程度は軽くなっている子どもが多いように思いますが、ただ、基本的にはこういった認知を行なっていることをきちんと理解しておくことが大切なように思います。
・いつものパターンと違う事態にうまく対処できない時、心が不安定になり、安定を取り戻そうとして、いつもの儀式的行動を行なおうとしたり、心をコントロールできなくなって泣き叫んだり、パニック的な症状がでてしまうことがあります。
・この時、叱ったり、求められている行動を強制してもうまくいきません。指示や禁止を強めたり、声を荒げれば荒げるほど、ますます、パニック等の症状が強まったりします。
・集団行動や適応行動が取れるに越したことはないのですが、彼らがその行動を取れない時に、どうして、その行動を取れないのか、その原因を考えながら、冷静に対処する必要があるように思います。
・彼らの物差しと、私たちの物差しが違うことを理解した上で、一方的に私たちの世界の物差しで彼らを測るのではなく、時に、彼らの物差しで私たちの世界を測ってみることも大切かもしれません。また、こちらが彼らの周波数に合わせる努力をしてみることも大切かもしれません。
・こちらがチューニングして周波数を合わせると、彼らは、結構同じ行動を取ってくれたりします。
・前の児童デイで関わったRくん(4歳1か月)は、指示に対して「やだー」と言ったり、自分の要求を押し通そうとするところがあります。一般的に「わがまま」と評価される行動です。
・母子世帯で、お母さんに過保護、自由容認的なところがあるようで、そんな環境因もありますが、それにRくんの認知特徴も加わっているようにも感じます。
・そうなると、発達障害などがない子に対する一般的な対応だけでは、なかなか行動が改善しないところがありそうです。
・ちなみに、僕が身体模倣性を見るために、「随意運動発達検査」の手指動作を実施すると、即座に模倣することは難しかったりしますが、結構楽しそうに模倣してくれます。
・同時にグーとパーを入れ替える「こぶし交代」などの左右協応動作はまだ模倣できずに、3歳未満の身体模倣水準と言えますが、模倣性の基礎は育っているようですから、今後、模倣を褒め、模倣を促すことで、発達や集団適応が向上していく可能性を感じました。
◆但田たかゆき

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