放課後等デイサービス
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【空きあります(1枠)、送迎あり】こぱんはうすさくら 札幌太平教室

近隣駅: 百合が原駅、太平駅 / 〒002-8006 北海道札幌市北区太平六条五丁目1-35
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【アナログとデジタル】【手紙とメール】【行動の重み】

教室の毎日
【アナログとデジタル】【手紙とメール】【待つこと】【行動の重み】

 僕が子ども時代、時間はゆっくり流れていたように思います。我が家にTVが登場したのは、幼稚園か小学校1年生の時でしたし、電話がついたのは、もっと数年も後だったように思います。電話がなくても特に困リませんでした。道路を走っている車は、バスとトラックぐらいでした。商店のオート三輪車が走っていました。
 映画「ALWAYS 3丁目の夕日」の時代です。
 僕は、人口8千人ほどの観光と農業の町に住んでいました。
「散居村」と地図帳にも写真入りで紹介されている、富山県の砺波平野です。水田に、屋敷林に囲まれた武家屋敷のような大きな家が点在しています。
 僕の家は、一応街の中にありましたが、家の前に水田が広がり、夏は、家の中に蛍が舞い込み、蚊帳の外をお尻を光らせた蛍がゆったりと飛んでいました。時間の流れは緩やかでした。
 情報は、ゆっくりやってきました。情報の発信もゆっくりでした。
 TVで驚いたのは、アメリカの大統領の暗殺のニュース。頭を打ち抜かれた映像がそのまま入ってきました。アポロ宇宙船の月面着陸は、ドキドキワクワクしながら見ていました。あの時の同時通訳の西山千さんがとてもカッコいいと思いました。単純に、同時通訳になりたいと思い、図書室から英語の発音の参考書を借りて、必死に発音の練習をしました。
 夢がありました。同時通訳になるためには、どうしたらいいか分かリませんでした。調べようがなかったのです。でも、「まあ、まずは英語の勉強をすればいいだろう」と思いました。
◎昔は、質問に対する答えは、すぐに出てきませんでした。それでよかったのです。のんびりしていました。猶予時間がありました。分からないままでも、いつか分かるだろうとみんな思っていましたし、誰でも色々なものになれる可能性を信じていました。未来を夢見ることができました。急ぐ必要はありませんでした。
 野球選手、新聞記者、刑事、芸能人、医者、美容師、学校の先生、保母さん、政治家、大工さん、ケーキ屋さん、花屋さん、などなど。
▼しかし、今は違います。質問や疑問に対する答えは、インターネットで検索すればすぐに出てきます。知りたくない現実も、すぐ目の前に現れます。情報を得るためにほとんど努力を必要としません。
 昔は、図書館に行くとか、現地に行くとか、自分が努力しないと情報は得られませんでした。時間がかかりました。そのための行動が必要でした。しかし、今は、自分が動かないでも情報がどんどん入ってきます。
◎昔は待たなければいけませんでした。そして、待つ中でいろいろ考えることができました。
 今、高校入試、大学入試の合格発表は、わざわざ学校の掲示板を見に行かなくても、同時刻にインターネットで発表されます。無機的な受験番号だけが……。
 もう、かなりの昔、僕は自分の県立高校の入試発表を見に行きました。当時は受験番号の他に手書きの氏名が公表されていました。発表当日の朝、ドキドキしながら、バスに乗り、受験した高校に向かったことを覚えています。そして、掲示板に自分の名前を見つけたときのホッとした気持も。
◎自分が行動しないと、結果は得られませんでした。しかし、それに見合う実感がありました。行動に重みがありました。

 高校の頃、郵便受けに彼女からの手紙を見つけたときの喜びは、今でも鮮明に覚えています。そのことを思い出すと、今でもその時の何とも言えない感情が蘇ってきます。女性と思われる宛名書きの文字、そして、差出人の名前を見たときの、舞い上がる気持ち。すぐにでも封を切りたい気持ちと、返事が来たという喜びの余韻を長く感じていたい気持ちと……。宝物のようにしばらく、机の上に置いたままにして、後からの楽しみでゆっくり封を切ったこともありました。食べ物で、おいしい物、好きな物を一番最後に食べる気持ちと似ています。
 ラブレターを出し、返事がこないかと、毎日、学校から帰ると真っ先に郵便受けを覗きました。親に「俺宛の手紙来てない?」と聞きます。朝はワクワク、夕方はがっくりを何日も繰り返しましたが、時間はゆっくりと流れていたような気がします。その時の風景や匂いなどの記憶とともに。
 返事はすぐ来ないのは当たり前でした。手紙を出し、相手に着くのは早くて翌日かその次の日です。遠いところであればもっとかかります。すぐに相手が返事を書き、投函しても、自分の家に着くのは2日はかかります。返事が届くのは、最短で5日。だから、その間にいろいろなことを想像できました。
 待つのは当たり前でした。返事は1ヶ月後のこともありましたし、永遠に来ないこともありました。それでも、「もしかして来るかも…」と待っていたりもしました。
 僕に限らず、昭和時代のニキビ面の中学生、高校生は、1回や2回は手書きのラブレターを書いたことがあるのではないでしょうか。一晩中かかって、何度も何度も書き直し、でも、朝読み返すと恥ずかしくて破り捨てるということを、みんな経験したかもしれません。思いを伝えようと必死でした。ラブレターの代筆をしたり、メッセンジャーをつとめたり、
そして、言葉に想いをこめていたように思います。
「好きです」という文字を、心をこめて書きました。想いが相手に伝わるように、全身の力をペンの先に集中しました。そして、手紙をポストに入れるときに、手を合わせて祈りましたた。
 しかし、今は、恋の告白も、たいがいはLINEやメールなんでしょうか。
「好きです」「つき合ってください」と、他の伝言などを打つとと同じキータッチで入力して、「エイっ」と送信ボタンを押す。すると、あっという間にLINEメッセージやメールは相手に届きます。
そして、時には、ものの数分もしない内に「ごめんなさい」「気持ちは嬉しいけれど、今、つき合っている人がいるの」などと残酷な現実が返ってくるのでしょうか。
 今は、電話での告白は、彼女の携帯に直接かけますが、昔は、一人一台の専用電話なんてありませんでした。彼女の家に電話します。大体は、お母さんが出ます。ドキドキしながら、言葉をつまらせながら、「僕は□□ですが、○○さんはいらっしゃいますか」と言います。もし、父親が最初に電話に出ようものなら、一瞬絶句し、しどろもどろになります。
 でも、そういった生身のコミュニケーションがありました。
 しかし、今は、LINEやメールで「つき合ってくれない?」「ごめんなさい」で終わってしまう。

★今は、デジタル、リアルタイムの時代で、様々な情報を即座に手に入れることができ、
また、側にいない人へのメッセージも僅か数秒で届けることができます。
本当に便利になりました。
しかし、そのことで、行動の重み、実感、相手を思いやる時間や空間、想像する力がどんどんなくなってきているように思います。

★僕は、今の時代だからこそ、アナログ的な人との関わりを大切にしていきたいと思っています。
★人の気持ちや心は、デジタルで理解することはできません。
★また、人とコミュニケーションし、集団などに馴染み、適応していくためには、相手の気持ちや考えなどを相手の身になって汲み取る力や共感性も必要になってきますが、それは、いくらデジタル情報処理課題をこなしても、身に付けることはできません。
★生身の人との関わりといったアナログ的な体験でしか身に付きません。
★それは、人とやりとりすることですし、人を好きになることですし、その人のようになりたいと思って模倣することでしか身に付きません。

◎こぱんはうすさくら札幌太平教室では、デジタル的な認知課題、作業課題も、もちろん取り入れていますが、人と一緒に遊ぶことを通じて学ぶことを大切にしています。
◎真似ぶ(真似る)=学ぶです。

◆但田たかゆき
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