こんにちは、発達支援Laboランプです。
ここでは、定期的に療育支援に関連するテーマについて、理論的な背景と合わせて発信をしています。
今回のテーマは「早期療育の重要性について」です。
早期療育とは、発達に遅れや凸凹、特異なパターンが見られる子どもに対して、幼少期から適切な支援を行うことを指します。早期療育は、子どもの発達を促進し、将来の成長と成功の基盤を築くために非常に重要です。以下の観点からその重要性に迫ります。
1,脳の柔軟性と神経の刈り込み
幼少期は脳が柔らかい、つまり可塑性が高く、新しいスキルや知識を吸収しやすい時期であることはイメージしやすいのではないでしょうか。この時期に早期療育による適切な刺激を与えることで、脳の発達を最大限促進することができます。また、「神経の刈り込み」というものがあります。使われない神経回路を除去し、よく使われる回路を強化するプロセスです。このプロセスは、特に幼少期に活発に行われます。早期療育により適切な経験と刺激が提供されることで、必要な神経回路が強化され、不要な回路が整理されることを促進していきます。
2,レディネスの整備
言語、運動、社会的スキルなど、子どもの全体的な発達をバランスよく促進するために、早期療育が重要です。レディネスとは、学習するための準備がされている状態のことを指し、これを整えることで、子どもが新しい学習や経験に対して適切に応答できるようになります。たとえば、言語表出(実際のことばとして声に出して表現すること)のレディネスが整ったときに、表現するための語彙無ければ、表出は難しくなります。早期療育では、言語表出のための語彙を増やすために、日常の多様な経験を通じて語彙を豊かにするような活動が取り入れられています。
3,発達の偏りを防ぐ
特定の遅れや伸び悩みに焦点を当てすぎると、その他の領域の発達が疎かになる可能性があります。早期療育でも、子どもの全体的な発達をサポートするために、バランスの取れた刺激を提供することが重要です。言語、運動、社会的スキルなど、多様な経験を通じて子どもの成長を促します。
4,社会的スキルと感情調整
早期療育は、子どもが社会的スキルを発達させるために重要です。友人関係を築くための基本的なスキルや感情調整能力が向上します。アイデンティティの形成や複雑な社会的相互作用に対する準備を整えるためにも、早期療育は有益と言えるでしょう。
5,将来への基盤
早期療育は、読み書きや計算、科学的思考等、学問的スキルの基盤を築くために重要です。これにより、子どもは学校教育にスムーズに移行することができます。学業や将来の職業選択に対する準備が整うことは、社会での自立を支援することになります。
早期療育は、子どもの発達にとって非常に重要です。脳の柔軟性を最大限に活用し、神経の刈り込みを適切に促進するために、早期からの支援が不可欠です。レディネスを整え、バランスの取れた刺激を提供することで、子どもの全体的な発達をサポートし、将来の社会生活の基盤を形成することができます。
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第12回「早期療育の重要性に係る一考」
支援の背景
24/07/08 13:20