こんにちは、発達支援Laboランプです。ここでは、定期的に療育支援に関連するテーマについて、理論的な背景と合わせて発信をしています。今回のテーマは「枠組みの重要性と『お迎え』の意味」です。
心理学において「枠組み」とは、私たちが日常生活の中で世界を理解し、適切に行動するための基盤となる概念です。枠組みがしっかりしていると、私たちは安定感を持って行動しやすくなり、不安や混乱を感じることが少なくなります。特に子どもたちにとって、この「枠組み」は非常に重要です。なぜなら、子どもたちは日々新しい経験を通じて学び、成長しているからです。
子どもたちにとって、生活の中での一貫性や予測可能性は、安心感を生み出す重要な要素です。例えば、朝起きてから夜寝るまでの一日の流れがある程度決まっていると、子どもたちは次に何が起こるのかを予測でき、それに備えることができます。こうした予測可能な環境は、子どもたちが自分の行動や感情を調整する能力を養う助けとなります。
ランプでは、その中でも特に重要なものの一つとして「保護者が迎えに来てくれること」を挙げています。この一見シンプルな行為は、子どもにとって「自分が大切にされている」感覚や、「安心して過ごしていい」というメッセージ性を持つと考えられます。特に、切り替えが難しい、見通しが立たないことへの不安が大きな子どもにとって、この「保護者が迎えに来てくれる」という行為は、非常に大きな意味を持ちます。たとえば、何か楽しい遊びをしているとき、子どもたちはその楽しさを続けたいという気持ちが強くなります。しかし、保護者が迎えに来た瞬間、その楽しさを手放さなければならないという葛藤が生まれます。こうした葛藤こそが、子どもたちにとって生活の中での「メリハリ」を感じる瞬間です。
このメリハリがあることで、子どもたちは生活にリズムを感じ、そのリズムに沿って次の活動に移ることができます。これは発達障害の傾向を持つ子どもにも共通して重要な経験であり、日々の小さな葛藤や切り替えの積み重ねが、自己調整能力の発達に繋がっていきます。
上記の理由から、ランプでは利用に伴う送迎の少なくともどちらかを保護者にお願いしています(特にお迎え)。保護者が子どもを迎えに来ることで、子どもは「今日も一日頑張った」という達成感や安心感を感じることができ、その日の経験をしっかりと締めくくることができます。この「送迎」という日常の一部が、子どもたちの枠組みを強化し、成長を支える大切な役割を果たしているのです。
また、保護者にとっても、この送迎の時間は、子どもと直接関わる貴重な時間なのではないでしょうか。一日の終わりに子どもと顔を合わせ、その日あったことを共有することで、親子の絆が深まるだけでなく、子どもの成長を見守る機会ともなります。子どもにとっても、親とのコミュニケーションが安心感を生み、次の日へのエネルギー源となります。
このように、子どもと保護者との間にある「枠組み」と「メリハリ」が、子どもの心の安定と成長に大きな影響を与えると考えています。ランプでは、この大切な親子の時間を尊重し、日々の療育支援においてもその枠組みを大切にしています。子どもたちが安心して成長できる環境づくりを、これからも続けていきたいと思います。
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第34回「枠組みの重要性と『お迎え』の意味」
支援の背景
24/08/28 20:50