摂食障害の人をサポートするには?
摂食障害と付き合うには周囲の理解とサポートが欠かせません。摂食障害という病気を正しく理解し、あせらず長い目でゆっくり見守りましょう。
治療のための考え方
摂食障害の治療をしていく、また支えていくためには以下のような考え方を意識することが大切です。
・安心でき、十分に休養できる家庭環境をつくる
・ありのままを受け入れ、自己肯定感を高める
・否定するようなことはせず、話を聞き、共感していることを伝える
・言葉や行動で愛情を表現し、サポートしていることを伝える
・適切な距離を保ち、コミュニケーションをとる
・完璧主義や白黒思考など、本人の考え方の癖を本人も周囲も把握できるようにする
・日常生活の背景にあるストレスの解消法を幅広く探してみる など
・安心でき、十分に休養できる家庭環境をつくる
・ありのままを受け入れ、自己肯定感を高める
・否定するようなことはせず、話を聞き、共感していることを伝える
・言葉や行動で愛情を表現し、サポートしていることを伝える
・適切な距離を保ち、コミュニケーションをとる
・完璧主義や白黒思考など、本人の考え方の癖を本人も周囲も把握できるようにする
・日常生活の背景にあるストレスの解消法を幅広く探してみる など
摂食障害の人は「治したい・治さなければならない」自分と「治せない・治したくない」自分の間で葛藤したり、少し治療に失敗すると全てうまくいかないというような考え方に陥ったりすることが多くあります。
また治療が進むにつれて、摂食障害の裏にあった、不安や憂うつ感、自尊心の低さ、ストレスなどが強く出てくることもあります。
また治療が進むにつれて、摂食障害の裏にあった、不安や憂うつ感、自尊心の低さ、ストレスなどが強く出てくることもあります。
公的なサポートの利用
摂食障害と精神疾患を併発している場合、精神疾患への公的サポートを受けられることがあります。精神疾患の診断がある場合、このようなサポートを利用するのも一つの手段です。
◇精神障害者保健福祉手帳
精神障害者保健福祉手帳は、なんらかの精神疾患があり長期にわたり日常生活又は社会生活への制約がある場合に取得できます。摂食障害はICD-10(※)の「生理的障害および身体的要因に関連した行動症候群」に含まれるため、障害の程度によって取得が可能です。
精神障害者保健福祉手帳を取得していると、税金の控除や福祉サービスを受けたり公共料金の減免といった支援を受けることができます。
※ICD-10について:2019年5月、世界保健機関(WHO)の総会で、国際疾病分類の第11回改訂版(ICD-11)が承認されました。日本国内ではこれから、日本語訳や審議、周知などを経て数年以内に施行される見込みです。
◇精神障害者保健福祉手帳
精神障害者保健福祉手帳は、なんらかの精神疾患があり長期にわたり日常生活又は社会生活への制約がある場合に取得できます。摂食障害はICD-10(※)の「生理的障害および身体的要因に関連した行動症候群」に含まれるため、障害の程度によって取得が可能です。
精神障害者保健福祉手帳を取得していると、税金の控除や福祉サービスを受けたり公共料金の減免といった支援を受けることができます。
※ICD-10について:2019年5月、世界保健機関(WHO)の総会で、国際疾病分類の第11回改訂版(ICD-11)が承認されました。日本国内ではこれから、日本語訳や審議、周知などを経て数年以内に施行される見込みです。
精神障害者保健福祉手帳とは?判定基準やメリット、申請方法まとめ
参考: 精神障害者保健福祉手帳障害等級判定基準 | 厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00ta4615&dataType=1&pageNo=1
◇自立支援医療(精神通院)
自立支援医療制度は、心身の障害を除去・軽減するための医療について、医療費の自己負担額を軽減する公費負担医療制度です。
摂食障害の治療のため通院による精神医療を継続的に必要とする場合、その通院医療にかかる自立支援医療費が支給されます。通常の医療保険では3割の自己負担ですが、この制度を利用することで1割に軽減されます。また世帯の所得に応じて1か月の1割負担額の上限も定められており、それ以上の負担がかからないようにもなっています。
受給するには精神疾患があるという医師の診断を受け自立支援医療受給者証(精神通院)を申請・取得する必要があります。
自立支援医療制度は、心身の障害を除去・軽減するための医療について、医療費の自己負担額を軽減する公費負担医療制度です。
摂食障害の治療のため通院による精神医療を継続的に必要とする場合、その通院医療にかかる自立支援医療費が支給されます。通常の医療保険では3割の自己負担ですが、この制度を利用することで1割に軽減されます。また世帯の所得に応じて1か月の1割負担額の上限も定められており、それ以上の負担がかからないようにもなっています。
受給するには精神疾患があるという医師の診断を受け自立支援医療受給者証(精神通院)を申請・取得する必要があります。
障害者手帳がなくても受けられるサービスを一挙にご紹介
◇障害者総合支援法の支援
精神障害のある人は障害者総合支援法による支援の対象となります。摂食障害も以下に該当する場合、精神障害があると認定され、必要な障害福祉サービスを受けることができます。
・精神障害者保健福祉手帳を持っている
・精神障害を事由とする年金を受けている
・自立支援医療受給者証(精神通院)を持っている
・18 歳未満の場合で、保護者が特別児童扶養手当等を受給している
それぞれの支援の利用方法や対象になるかどうか、またどのような支援が受けられるか、詳しくはお住まいの市区町村の福祉担当窓口でご確認ください。
精神障害のある人は障害者総合支援法による支援の対象となります。摂食障害も以下に該当する場合、精神障害があると認定され、必要な障害福祉サービスを受けることができます。
・精神障害者保健福祉手帳を持っている
・精神障害を事由とする年金を受けている
・自立支援医療受給者証(精神通院)を持っている
・18 歳未満の場合で、保護者が特別児童扶養手当等を受給している
それぞれの支援の利用方法や対象になるかどうか、またどのような支援が受けられるか、詳しくはお住まいの市区町村の福祉担当窓口でご確認ください。
自助グループの活用
摂食障害に関連したホームページや当事者の集まりである自助グループを、いくつかご紹介します。同じ悩みを持った人との交流は憩いの場となることもあるので、活用してみてはいかがでしょうか。
まとめ
摂食障害は不安やストレスなどに基づいて現れる食行動の障害です。他のこころの病気とも関連があることが多いことから、治療には長い時間が必要なこともあります。
摂食障害は、ただ食生活の不全から健康を損なうだけではなく、心もどんどん疲れていってしまいます。重症化すると自傷行為や自殺につながることもあります。単なるダイエットと楽観視せず、周囲の人は変わったことがあれば気にかけ、精神科などの専門機関に相談しましょう。
摂食障害は、ただ食生活の不全から健康を損なうだけではなく、心もどんどん疲れていってしまいます。重症化すると自傷行為や自殺につながることもあります。単なるダイエットと楽観視せず、周囲の人は変わったことがあれば気にかけ、精神科などの専門機関に相談しましょう。
参考書籍
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