独り占め時間をつくる
少しでも次女の不安を取り除けたら……と思い、それ以来「独り占め時間」をつくっています。学年の行事によって、下級生の次女だけが休校や早く下校することがあるので、そのときは次女と2人で遊びに行ったりしています。2人きりでお出かけするのがとても楽しいようで、たくさん甘えてくるので、いろいろ我慢させているのだなと反省しますし、子育ての難しさを感じます。これからも模索しながら姉妹どちらも楽しく過ごすことのできる家庭をつくっていけたらと思います。
(監修:井上先生より)
きょうだいのうちどちらかが発達障害の診断があり、それに関連する不安や情報収取支援の必要性から、親がそれにかかりっきりになってしまうことは多くあります。
小学生くらいのきょうだい児の場合、「(私も障害があるきょうだいと)同じくらい親にかまってほしい」など、自分ときょうだいの比較をしてしまいがちになります。また甘えたい気持ちも多くある年齢だと思います。いらこさんがされているようにきょうだい児さんが親を独り占めできる時間をつくってあげることはとても大切です。これをクオリティタイムと呼ぶこともあります。日常生活のなかで習い事の送り迎えなど、短くても無理せずとれるタイミングで行うとよいでしょう。
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(コラム内の障害名表記について)
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。
神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。
※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
知的発達症
知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。
ASD(自閉スペクトラム症)
自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
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