褒め方のポイントは? 5つの褒め方のヒント
褒め方は、そのお子さんにあったものかどうかが大事です。それを見極めるポイントは「褒めたときに喜ぶかどうか」。お子さんの様子を観察して、褒め方を変えてみましょう。
また以下の5つのヒントも参考にしてみてください。
また以下の5つのヒントも参考にしてみてください。
褒め方のヒント1 幼児期は「すごいね」
子どもがまだ小さく、保護者やまわりの人から声をかけられることを喜ぶ場合は、あまり深く考えず、「よくできたね」「えらいね」とどんどん褒めていいでしょう。やがて子どもが成長するにつれ褒めてもうれしそうではないと感じるようになったら、なんでもかんでも褒めることはやめて、子どもが達成感などを感じているときに共鳴する形で褒めましょう。
褒め方のヒント2 学童期はボソッと一言
この頃には保護者とお子さんの間に信頼関係のようなものができていますので、露骨に褒めるのではなく、さりげなくつぶやく言葉も褒め言葉になります。子どもがやりたいことをやっているときにボソッと「やるじゃん」「イェイ」「やったね」と声をかけるくらいでいいでしょう。
褒め方のヒント1、2での年齢は目安です。学童期になっても褒められると無邪気に喜ぶ子どももいるので、子どもの様子を見て褒め方を考えましょう。
褒め方のヒント1、2での年齢は目安です。学童期になっても褒められると無邪気に喜ぶ子どももいるので、子どもの様子を見て褒め方を考えましょう。
褒め方のヒント3 ASD(自閉スペクトラム症)のお子さんへは具体的な言葉でしっかり褒める
ASD(自閉スペクトラム症)のお子さんの場合は、遠回しな表現が伝わりづらいことがあります。「すごいね」「やるじゃん」よりも「(ミニカーを)長く並べたね」「(積み木を)高く積めてすごいね」と、お子さんの行動を具体的に褒めましょう。
褒め方のヒント4 ADHD(注意欠如多動症)のお子さんへは、できたことを「結果オーライ」で褒める
ADHD(注意欠如多動症)のお子さんの場合は「できていなくても頑張ったことを褒める」と間違ってはいけないというプレッシャーなど間違ったメッセージになってしまう場合があるので、過程よりなんとかなった結果を見て「結果オーライ! よかったね」といった褒め方がおすすめです。
自分はミスが多い、周りに手伝ってもらったりお騒がせすることもあるけれど、みんなで相談すればなんとかなるという考え方を得て、「人の助けを借りればなんとかなる」「最後には帳尻が合う」という感覚を持てれば、のびのびと育っていくことができるでしょう。
自分はミスが多い、周りに手伝ってもらったりお騒がせすることもあるけれど、みんなで相談すればなんとかなるという考え方を得て、「人の助けを借りればなんとかなる」「最後には帳尻が合う」という感覚を持てれば、のびのびと育っていくことができるでしょう。
褒め方のヒント5 ハイタッチなど動作を組み合わせる
褒めるときに動作も組み合わせると子どもが達成感を持ちやすくなる場合があります。達成感だけでなく相手と共感しやすい、活動を切り替えやすいというメリットも。ただ、子どもが嫌がる場合は無理にやることはありません。
「子どものやりたいこと」と「保護者がやらせたいこと」が違うことは多々あります。私は「子どもは自発的に伸びていく芽であり、それを見つけてそのまま伸ばすことが大事」だと考えています。「こう育ってほしい」と思って褒めるのではなく、お子さんの特性はそのままに、子どもの個性を伸ばす褒め方をしていけるといいですね。
マンガ/吉田いらこ
「子どものやりたいこと」と「保護者がやらせたいこと」が違うことは多々あります。私は「子どもは自発的に伸びていく芽であり、それを見つけてそのまま伸ばすことが大事」だと考えています。「こう育ってほしい」と思って褒めるのではなく、お子さんの特性はそのままに、子どもの個性を伸ばす褒め方をしていけるといいですね。
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(コラム内の障害名表記について)
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。
神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。
※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
ASD(自閉スペクトラム症)
自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
ADHD(注意欠如多動症)
注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。
ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。
神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。
※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
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ADHD(注意欠如多動症)
注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。
ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。
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