たーちゃんの成長が、うれしい。たーちゃんも、頑張ってるのだと感じた。

たーちゃんは、たとえゆっくりでも、自分のペースで心も成長しているのだと、このなんでもないひとことが感じさせてくれました。そして、今までこだわりに付き合っていた過去の私が報われたような気持ちにもなりました。その日の夜、帰宅した夫にもすぐに共有して、夫からもたくさん褒められたたーちゃんはとてもうれしそうでした。
「ニュース見させてね」とテレビをつける私。隣の息子は「えー……」と渋りつつも「まぁいっか」とニュースを眺める。私は「ありがとう」と伝える。
今では、たまにテレビでニュースを見させてくれるようにもなりました!
Upload By みかみかん
4歳半の今も引き続きこだわりはありますが、「まぁいっか」と言ってくれる頻度も増えてきました。そして、たーちゃんの「まぁいっか」の後には必ず「ありがとう」を伝えています。

この記事が、いつまで激しいこだわりが続くんだろう……と悩んでいる方の希望になればうれしいです。
執筆/みかみかん
(監修:室伏先生より)
たーちゃんのこだわりの詳細と成長のご様子を共有してくださり、ありがとうございます。この記事をお読みになられて、救われるご家族がたくさんいらっしゃることと思います。少しずつ、まぁいっかと受け入れられるようになってきたとのこと、本当にうれしいですね。受け入れられるものが限られていたこれまでの期間、ご家族もたーちゃんも本当にお苦しかったですね。

着られる服が限られてしまうということに関しては、柄や色の好みの場合もありますが、触覚過敏(感覚過敏のひとつ)が大きく影響しているお子さんも少なくありません。多くの人にとっては特に不快に感じないものでも、ある素材や凸凹(タグや縫い目、縫い代など)、新しい布地などに対して痛みや大きな不快感を感じることがあります。新しい服はパリッとして少し繊維がかたいですが、着古してよれよれの服はやわらかいので、古いものをパジャマにしたいという方もいらっしゃいますよね。そういった違いも敏感に感じ取ってしまうことがあります。

また、ルーティンが変更することに関しては、予定変更に柔軟に対応することが得意という方もいらっしゃれば、予定が変更すると不安を感じたり、イライラしたりするという方もいらっしゃると思います。ASD(自閉スペクトラム症)のお子さんの多くは後者で、かつその程度も強いお子さんも多くいらっしゃいます。「いつも通り」がとても安心なのです。

みかみかんさんは、たーちゃんの嫌なことを受け入れて、たーちゃんの気持ちを尊重して向き合われてきたのですね。きっとそういった環境の中で、たーちゃんも安心して過ごすことができて、少しずつ受け入れることができるようになってきたのだと思います。上記のような感覚過敏や予定変更への不安については、年齢とともに少しずつ和らいでくることも多いですが、その時期はさまざまです。感覚過敏やこだわり行動は、ご家族にとっても大きな負担になりますので、ご家族の精神的なサポートも必要です。どのように向き合っていったらよいのか分からないなど、ご不安があれば医療機関や療育先の先生、保育士、自治体の相談先などに相談してみてください。
前の記事はこちら
https://h-navi.jp/column/article/35030106
次の記事はこちら
https://h-navi.jp/column/article/35030200
発達障害の特性?2歳からのこだわりは成長につれ強くなり…診断が出た小3の今のタイトル画像

発達障害の特性?2歳からのこだわりは成長につれ強くなり…診断が出た小3の今

急に怒りが爆発・癇癪を起こすのタイトル画像

自分の気持ちを上手に言えず癇癪。感情が爆発しちゃうときは……

授業参観で保護者ドン引きの大癇癪!小1発達障害息子、不器用・こだわりへの「まあいいか」を目指して【読者体験談】のタイトル画像

授業参観で保護者ドン引きの大癇癪!小1発達障害息子、不器用・こだわりへの「まあいいか」を目指して【読者体験談】

子どもの癇癪(かんしゃく)とは?癇癪の原因や発達障害との関連は?癇癪を起こす前の対策と対処法、相談先まとめ【専門家監修】のタイトル画像

子どもの癇癪(かんしゃく)とは?癇癪の原因や発達障害との関連は?癇癪を起こす前の対策と対処法、相談先まとめ【専門家監修】

制服、園バス拒否で毎朝大苦戦!帰宅時にはボロボロな姿で寝落ち…幼稚園生活、いつ慣れるの!?のタイトル画像

制服、園バス拒否で毎朝大苦戦!帰宅時にはボロボロな姿で寝落ち…幼稚園生活、いつ慣れるの!?

(コラム内の障害名表記について)
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。

神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。

※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。

ASD(自閉スペクトラム症)
自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
療育支援探しバナー

追加する

バナー画像 バナー画像

年齢別でコラムを探す


同じキーワードでコラムを探す



放課後等デイサービス・児童発達支援事業所をお探しの方はこちら

放課後等デイサービス・児童発達支援事業所をお探しの方はこちら

コラムに対する投稿内容については、株式会社LITALICOがその内容を保証し、また特定の施設、商品及びサービスの利用を推奨するものではありません。投稿された情報の利用により生じた損害について株式会社LITALICOは一切責任を負いません。コラムに対する投稿内容は、投稿者の主観によるもので、株式会社LITALICOの見解を示すものではありません。あくまで参考情報として利用してください。また、虚偽・誇張を用いたいわゆる「やらせ」投稿を固く禁じます。「やらせ」は発見次第厳重に対処します。