結果的に親子関係や自分の性格まで変わり、経験値を上げる素晴らしい体験に。

当時を振り返って一番良かったなと思うのは、中学校でコチ丸と頻繁に顔を合わせたり、役員会のある日は1時間半近く、車で一緒に中学校に通ったりする中で、小学校の時以上に親子の時間を持てたことでした。コチ丸もまた、入学当初は親がそばにいる環境が安心感につながっていたのではないかと思います。

コチ丸が通っていたのは学びの多様化学校(いわゆる不登校特例校)ということもあり、親の会は子どもたちの中学卒業後もサポートしていくという考えで、子どもたちが二十歳になる際に中学校で行う「二十歳を祝う会」の実行委員として、役割はまだ続いております。そして未だに役員を一緒にやったママ友たちと飲みに行ったり遊んだり……。卒業後の子どもたちより会っているかもしれません(笑)。

最近では、PTAは悪しき風習なんて言われているところもありますが、3年間、とことんPTAをやってみた感想は、「やってみてよかった」です。

大変なことも理不尽なことも、学校側や親同士の大なり小なり衝突もありましたし、公立や私立などで考え方や運営もさまざまだとは思いますが、母親自身が成長したり、新しいアイデンティティの場を持ったり、子どもとの関わりを深めるのに上手に活かしていけば、親子で成長する貴重な場になるのではないかと感じました。人付き合いを避けることばかり考えていた頃と比べると、自分でも驚くほどの変わりようですが、たくさんのママ友だちに恵まれている今、そんなふうに思っています。
卒業後もママ友と良い関係が続いている
卒業後もママ友と良い関係が続いている
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執筆/あき
(監修:初川先生より)
ママ友付き合いが苦手ながらも中学でPTA活動を始めたら「やってみてよかった」と思うに至るまでになられたエピソードのシェアをありがとうございます。

ママ友がいたらいいとご自身で思ってらしたり、あるいは知識としてママ友がいると何かと助かると聞いたことがあったりしつつも、実際にはママ友づくりが難しいというお声はよく相談場面で話題に上がります。「こんな話できるのはここ(相談)だけなのでありがたい」といった感じで、なかなか(障害のある)お子さんのことをほかの保護者に話せなかったり、そもそも女性コミュニティでの付き合いが苦手であったりする方もおられます。

その一方で、ママ友をつくろう、仲よくしようとすると難しくとも、PTAをやってみたら意外とよかったという話もよくうかがいます。役割がある、仕事があることでコミュニケーションが取りやすくなりますし、学校に頻繁に出入りすることで先生方と話す機会が増えたり、お子さんの様子を目にすることも増えたり、顔見知りのクラスメイトが増えたり。

あきさんの場合には、一大決心されて中学校からPTA活動をされたとのこと。中学校という新しい環境で、PTA活動をされるのには不安もあったと思いますし、あきさんも書かれていたようにお子さんも新しい環境に入る時期なので良かった面もあったようですね。そして3年時には会長にまでなられて、大活躍の3年間でしたね。あきさんが書かれた通り、仲間ができ、作業中に自然と会話も増え、仲良くできる保護者さんが増えたのは何よりです。

今は共働きのご家庭も多いですし、活動に参加したくともできない事情がある場合もあると思います。時代に合わせてPTAも変化している時期でもあります。ご自身に合った形で、無理なく関われる関係性づくりがなされるといいですね。
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https://h-navi.jp/column/article/35030353
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(コラム内の障害名表記について)
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。

神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。

※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。

ASD(自閉スペクトラム症)
自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。

ADHD(注意欠如多動症)
注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。
ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。
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