児童発達支援事業所

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27.玩具を奪ってしまうお子様

Aくん 8歳 診断名:自閉症、多動性衝動障害 ポイントをまとめると、 ①身体が先に動いてしまい、相手の気持ちを考えられない。 ②気持ちに共感し肯定し受け入れることでストレス値を下げる。 ③次第に相手の気持ちも考えられるようになる。 です。 ①身体が先に動いてしまい、相手の気持ちを考えられない。 いろんな玩具を使うことが大好きなAくん。 しかしA君が使いたい玩具を既に療育士が使ってしまっておりました。 Aくんは療育士に何も言わずに勝手に奪って持っていってしまいました😅 これが本当のお友達に対してもあったら喧嘩になったり、A君自身が大人に叱られてしまいます。 ②気持ちに共感し肯定し受け入れることでストレス値を下げる。 ですが、我々はまずA君に対して「使いたかったんだよね」「面白そうだもんね、このおもちゃ」とAくん本人の気持ちを、受け入れます。 言葉で代弁することで、この人は自分の気持ちを分かってくれると安心感を持ってもらいます。 ③次第に相手の気持ちも考えられるようになる。 自分のことを分かってくれる人、安心できる人に対してなら「この人なら僕の気持ちを分かってくれるし、勝手にとっちゃ悪いな~」と他者を考える余裕が生まれます。 Aくん、最初は何も言わずに取っていくばかりでしたが、徐々に僕らのことを気にし始め、3ヶ月ほどしたある日「それ使ってもいい?」「その玩具貸して!」と気持ちよりも先に言葉で伝えてくれました。 小さくても確かに一歩成長できた一瞬でした。 褒めること、共感することが大事。 理解はしているけど忙しい日々の中だとなかなか難しい…。 その為に僕らプロがいます!どうぞお任せください! 同じような悩みを抱えている親御様、一度お越しください!

療育士日記
22/11/15 20:49 公開

26.興奮しやすい子の気持ちの落ち着かせ方

遊んでいくうちにだんだんヒートアップして止まらない! 楽しさのあまり興奮しすぎて加減ができなくなり落ち着けない…。 当事業所でもよくご相談を頂くこのお悩み。 楽しく遊んでいたはずが、興奮状態になって気付けば攻撃性が増していたり、 なかなか気持ちを落ち着かせることができずに深みにはまってしまう子は、少なくありません。 こうした子どもたちの多くは、 まだ自分一人で気持ちを落ち着けたり切り替えたりすることが難しい場合が多いです。 そのため、大人の声かけと環境設定で落ち着きやすい状況を作っていく必要があります。 ①思い切り遊ぶ!!!! まずはここが大切なポイント。 人は何事も「加減を知る」ためには「最大値を知る」必要があるんです。 例えば、ゆっくり歩こうね、と言われても、 思い切り早く走る感覚を知らなければゆっくりという言葉の意味は掴めません。 このぐらいの速さで足を動かすとこんなスピードが出る。 それを知ってから、人は様々な場に応じた加減が出来るようになります。 遊びも同じです。 いきなり「落ち着いて」と伝えても、 落ち着くって何だろう?どんな感覚?そもそも自分は今どんな状態なの? が分からなければ落ち着く感覚を理解することは難しいです。 そのため当事業所では、 入室早々まずは思い切り全力で遊びます。 全力で走って、じゃれあい遊びをして、たくさん体を動かします。 最初に運動をたくさん行うことで、興奮するという状態を知ることはもちろん、 脳が活性化して様々な物事の認知力や周りの情報を受信する力も伸びていきますよ。 ②大人が落ち着いてみよう 思い切り遊んでテンションも最大に!お子さんは大興奮。 その状態をお子さんがしっかり体で覚えてから、 今度は徐々に気持ちを整えていきます。 とはいえ、大興奮状態のお子さんにいきなり 「落ち着きましょう」と言ってもなかなか届きません。 ここで大切なことは、 大人がしっかり落ち着いていくこと。 例えば、椅子に座って一休みしたり、横になったり。 動きを止めて、先ずは子供を取り巻く環境から落ち着かせていきます。 そしてもう一つは、声かけを止めないこと。 これは何も、落ち着かせようとする声かけ、というわけではありません。 「〇〇くん足速かったね〜!」 「〇〇ちゃんのそのお洋服、本当似合ってるよね〜」 と、お子さんに対して褒めたり共感する声かけを、 その子に届けるつもりでお話ししてあげてください。 お子さん本人は、初めは興奮冷めやらぬ状態で走り回っているかもしれません。 でも、一緒に全力で走り回った大好きな人の声を、 子どもは動きながらもしっかり聴いています。 落ち着いた環境の中、自分の話をしてくれる人が気になりだすと、 少しずつ近づいてきてストンと腰を下ろしてくれます。 また、休憩より遊んだ方が楽しい!止まっててもつまらない!そんな気持ちも、 落ち着きを強制されるのではなく、褒められたり楽しいお話をしたりすることで変化していき、 楽しみながら落ち着くことができるようになっていきます。 この時、例えば休憩している大人のそばに水筒があったりする場合は 「〇〇ちゃんの水筒おしゃれ〜!これってどうやって開けるの?」などと声を掛けると、 嬉しくなって披露しに来てくれ、そのまま落ち着いていく…という流れも生まれやすいです。 子どもは興奮していてもっと遊びたいと思っているので、最初はずっと動き回っています。 そこに大人が一緒になって動いてしまうと、子どもの気持ちはなかなか切り替わりません。 大人が動きを止めて「落ち着いている」姿を見せること。環境を作ること。 その上で、その子への声かけや賞賛は止めないこと。 ここが重要な鍵になっていきます。 もちろん、お子様によって、 もしくはその日の状態によって、ここまでに掛かる時間は異なります。 ですが、まずはとにかく全力を知ること、 そしてそこから落ち着いていく感覚を習得することです。 マイスペ×スパークでも、それぞれのお子様に合わせた落ち着きの時間を設けながら、 気持ちの調整を図っています!

マイスペ×スパークBlog
22/10/15 15:58 公開

25.特性傾向を和らげるには

マイスペ×スパーク運動療育は名前の通り、 運動を通して行う療育です。 運動、と言っても体操教室などとはまた違い、 様々な遊びの中でたくさん体を動かすという方法です。 さて、運動遊びを通して子どもたちには、 大きく分けて3つの変化が起こります。 それは、身体機能、心の機能、特性傾向の変化です。 そしてこの3つ、深い繋がりがあるんです。 実は、身体と心の機能を向上させると、 発達障害の子どもたちの多くが抱えている特性傾向が緩和されることが分かっています。 ①身体機能 ・ケンケンや片足立ち →体幹を使って身体のバランスを保つ動き ・的にボールを当てる、目的の場所にジャンプで移動する →身体の部位や特定の場所を意識して体を動かす動き ・縄跳び、走りながらジャンプ →〇〇しながら△△するという、複数の動作を同時にする動き 今挙げた身体の動きは、 発達が気になる子どもたちの多くが苦手とする運動です。 遊びの中にこうした動きのある運動を取り入れることで、 脳の神経回路が新しく作り変わり、脳の発達を促します。 ②心の機能 運動遊びで脳を目覚めさせた後の良い状態でたくさんやりとりを行い、 感情や感覚を分かち合う社会的な繋がりを作っていくことで、 共感力や表現力、 自分の情動(突発的に湧き上がる感情)を調整する力といった、 心の面での発達が進んでいきます。 ③特性傾向 一番最初にご説明したように、 運動ややりとりを通して体と心の機能の発達を促し、脳を神経回路から作り変えて脳機能を高めていくことで、 脳機能の偏り=「特性傾向」は緩和されていきます。 ①②で挙げたように身体と心が発達すれば、 特性傾向はその2つに引っ張られるように軽減していくと考えられています。 マイスペ×スパークに来てくれるお子様や発達障害のある子どもたちの中には、 こだわりや多動、衝動性といったように様々な特性傾向を持った子がいます。 それぞれの特性に対して直接的なアプローチをすることは、 その場その場での効果はありますが、 根本的に改善されるわけではありません。 発達する上で非常に大切な、身体と心の機能。 生きていくための基盤であるこのふたつを伸ばしていくことが、 特性傾向を和らげる大きなポイントとなるんです。 お子様と一緒に遊ぶとき、 運動機能の発達や、感情豊かなコミュニケーションをぜひ意識してみてください!

マイスペ×スパークBlog
22/09/02 20:06 公開

24.人と関わることが苦手な子どもたち

発達に難しさを抱えるお子さんは、 人と関わることが苦手な場合が多くあります。 先天的な脳の機能的な所も大きいのですが、 生まれ持った特性によって人と関わることが苦手であったり、地域との繋がりや遊ぶ環境が昔より激減したことによって、 人とのやりとりや遊びの中で様々な感情を経験する機会が少なかったりして、 更に関わり方が分からなくなってしまう というループに入った状態でマイスペ×スパークにお越しになる方もいらっしゃいました。 入室してそのまま玄関で立ち尽くしていたり、 一言も言葉を発することなくじっと見つめていたり。 このブログを読んでくださる方の周りにも、 そうした子がいるかもしれません。 人は社会的な生き物です。 他者とのコミュニケーションの中で自分の感情を理解し表現できるようになり、 感情を実際に経験していくことで他者にそれを落とし込んで、 相手を思いやるなどのいわゆる社会性と呼ばれるものが培われていきます。 先天的な背景と社会的な背景によって、感情を経験する機会が減ったために、 子どもたちが自分の感情を上手く表現できなかったり、 調整することが難しかったりといった状況が生まれてしまうのです。 ですが裏を返すと、 その背景にアプローチをしていくことで、子どもたちは豊かに人と関わることが出来るようになるということです。 ①先天的な背景 脳の機能的な…というと難しいような気がしますが、 ここの部分も実は大人からのアプローチによって改善の方向に進むことも多くあります。 コミュニケーションだけでなく、 生きていく上で多くの役割を持っている脳の神経回路。 発達障がい児と呼ばれるお子さんは、先天的にこの回路の繋がりが弱かったり少なかったりします。 脳神経回路や脳細胞は、実は増やしたり強化したりすることが出来ます。 その方法は色々とありますが、 最も身近な方法が運動。 運動は発達に必要な物質を作り出したり、 脳の機能を高めるといった効果があります。 そして、運動の中でも子どもたちにとって特に身近なのが遊びの中での運動なんです。 マイスペ×スパークでも、 鬼ごっこや尻尾取り、ドッジボールなどなど、 様々な運動遊びを行っています! ②社会的な背景 遊び場や人との繋がりが減ってきている昨今。 だからこそ、思い切り遊べる環境を提供したり、 思い切り感情を表現して人と人が関わっているんだ!という感覚を感じられる関わりを提供することがとても大切なんです。 いきなりお友達と関わることは難しいかもしれませんが、 まずは身近な大人と一緒に思い切り体を動かして遊ぶ。 時には体で、時には言葉で、 たくさんの感情を大人が豊かに表現する。 そんな関わりが、実は今の子どもたちにとって何よりも大切なものなんです。 マイスペ×スパークにも、運動と積極的なやりとりを通して、 豊かな表現力を身につけ伸び伸びと人と関わっているお子様がたくさんいらっしゃいます。 運動と遊び。 お子さんとの日々の関わりの中で、頭の片隅に入れて頂ければと思います。

マイスペ×スパークBlog
22/08/20 16:51 公開

23."お話を聞けない子"の背景と関わり

さて、今回も前回に引き続き、 お子さんの特徴・特性別の関わりについてです! 今回は、いわゆる、 話を聞けない子、落ち着きのない子です。 どんなに声をかけてもずっと走り回っていたり、 反対に、静かに1人でボールを転がしたりブロックを落としたりといった遊びに熱中していて全くこっちを向かなかったり。 ADHDや自閉症スペクトラムのお子様に見られる特性の一つでもあります。 こういったお子様の多くは、話を聞いていないというよりも、 ・そもそも声が届いていない ・意識がこちらに向いていない という状態であることが多いです。 その理由は様々あると思いますが、 一つ考えられる理由としては、 デフォルトモードからの切り替えが難しい ということが挙げられます。 デフォルトモード⇄タスクモード 私たちは、少しぼーっとしているような時と、 学校や仕事で色々なことに意識を向けながら過ごす時があります。 ぼーっとしていたり慣れた動作をしている時など、 行動に社会的な意味を持たない状態を、 私たちはデフォルトモードと呼んでいます。 集中力や実行力が低く、 ぼんやりとしていたり注意散漫になっていたり。 みなさんも、1人でぼんやりしている時は 普段より周りの声が届きにくかったりしませんか? 「え?今何か言った?」 と聞き返したりすることもあるかと思います。 この状態がデフォルトモードです。 一方で、行動に社会的な意味があり、 目の前のことに意識を向けて取り組んでいるような状態をタスクモードと言います。 タスクモードの時は集中力や実行力が高いとされており、 また、目の前のタスクに集中して取り組めていることにより、 タスクモードの時は感覚の過敏さも出にくいと考えています。 発達に特性のあるお子さんは、脳の機能的な問題で注意が向きにくく、 デフォルトモードに入っている場合が多いです。 デフォルトモード自体は悪いものではなく、 その状態だからこそ浮かぶアイデアや閃きもたくさんあります。 ところが、発達に特性のあるお子さんの中には、 長時間デフォルトモードになってしまうお子さんもいます。 そうすると社会的に意味のない時間が増え、 そこからの切り替えも難しくなります。 マイスペ×スパークでは、 遊びを通じて、デフォルトモードからタスクモードへの切り替えを図っています。 子どもたちの行動の原動力は感情です。 面白そう!何だろう? とワクワクすることに興味を持ち、 やってみたい! という心の動きが脳をタスク状態に切り替えます。 普段と違う声のトーンや動きなど、 新しい感覚刺激や面白そうなものに注意が向きやすく、 タスクモードにパッと切り替わることも多いため、 私たちは遊びの中で、 思いもよらぬ動きや声で興味を惹き、 運動遊びを通して、意識的にタスクモードの時間を作っています。 ご家庭や当事業所でのそうした関わりの中で、 少しずつ、お子さん自身での切り替えが出来るようになり、 ・声を掛けるとすぐ返事が返ってくるようになった ・落ち着いて授業に参加できるようになった というお子様もいらっしゃいます。 デフォルトモードとタスクモードが切り替わる瞬間、 ぜひご家庭でも少し意識してみてください!

マイスペ×スパークBlog
22/08/04 20:21 公開
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