長短・大小・速遅などの形容詞が分からない

形容詞って抽象的で、言葉では教えづらいですよね。身体やおもちゃを使いながら、体感して覚えることで、イメージがしやすくなります。

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形や大きさ、色と違い「動き方の違いで判断する」という学習になります。また、継続的に注意を向けている必要があるので、少し分野になります。
1 「はやい」「おそい」と書かれたカードを用意して、質問してみましょう
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大人は、お子さんの前でミニカーを素早く動かし、「どっち?」と聞きます。
ゆっくり動かす場合も、はく動かす場合も、その少し大げさなくらい差をつけてわかりやすく行いましょう。

同時に2つのミニカーを走らせて、どちらがはやかったか比較してもらったり、絵のように1つずつ走らせて早いか遅いかを答えてもらっったり、様々なかたちで取り組んでいきましょう。
2 次に、お子さんにやってもらいましょう
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「はやい」のカードをもって、「はやい、やって」と伝えます。

言葉の指示によって、自分の動きをコントロールする練習になります。これは、声の大小や力の強弱の加減の学習の場合も応用できます。

お子さんが迷っていたら、大人が車を早く動かすジェスチャーをしたり、手を添えて一緒に動かしたりと、最初はサポートしてあげましょう。

お子さんが「はやい」「おそい」の動作を楽しんで取り組めるように、上手に出来たときはハイタッチをしたり、「おそーい、やって」など言葉に抑揚をつけたりするのも良いでしょう。
3 日常場面でも練習しましょう
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ワンポイント
ミニカーが好きすぎて大人が手にするとかんしゃくが起きる場合は、違うアイテムにしましょう。 アイテムを選ぶときは、お子さんが名詞を覚えているもの、お子さんが譲ることができるような、こだわりの強くないもの、お子さんが興味のあるもの、を選ぶといいでしょう。
ほかの工夫
監修者
井上 雅彦 先生
鳥取大学 大学院 医学系研究科 臨床心理学講座 教授 公認心理師 専門行動療法士 自閉症支援士エキスパート LITALICO研究所 客員研究員
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