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子どもの困った行動、大人はどう対応していく?3つのヒント
嫌なことがあるとつばを吐く、電車の中でわざと大きな声をだして大人の反応の楽しんでいる、など大人が対応にこまってしまう事、ありませんか?そんなときに心がけたい、対応方法の視点をご紹介します。
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そんなときは、まずお子さんがなぜ困った行動をするのか、考えてみましょう。 ■逃避・回避
例)
・目の前のことをやりたくない
・どうすればいのかわからなくて、取り組みたくない
■モノ・活動の要求
例)
・手元にない◯◯が欲しい!
・活動に参加したい
・何かをしてほしい!
■注目要求
例)
・大人の注目を引きたい!
・お友達に気づいてほしい!
■自己刺激
例)
・その活動自体が楽しい
・その活動をしていると落ち着く
これらの主な4種類の理由にわけられると考えられています。
もちろん「回避と注目要求」など理由が2つ以上重なることもあります。
例えば、要求が理由の場合を考えてみましょう。
「遊びをおしまいにして!」と言われた後に、お子さんが大きな声をあげたり、おもちゃを投げたりする場合もありますよね。
お子さんは、その主張のあと遊びの時間を延長することができたとします。
すると「大声をあげて主張すれば『おしまいにしたくない』『遊びたい』という要求が通る」と経験し、学んでいく場合があります。
こういった経験を重ね、要求がある場合に大声をあげているのかもしれません。
困った行動をなんとかしたい…と考えるときは、困った行動の後の出来事に注目すると良いでしょう。 お子さんの行動の理由、4つすべてに共通するアプローチは
「望ましい、良い行動の場面に注目し、褒めたり、その行動を認める」という事です。
大声をだして要求が通った、とお子さんが経験し学んでいくように、良い行動にも注目され褒められたり認められていくと、良い行動は増えていくと考えられます。
すると、困った行動の割合はゆっくりと減っていくでしょう。
「即効性が乏しいのでは?」と感じるかもしれませんが、着実に行動が変化していくために、最も大切な視点です。 その上で、もう少し細かいアプローチの視点は、
■困った行動が起きないよう、事前に出来る工夫を考える
例1)遊びをやめたくないときに大声をだす
→予め、終わりの時間を本人と決め、タイマーをセットしておく
例2)宿題で難しい問題が続くと、イライラしてプリントをぐしゃぐしゃにしてしまう
→宿題のプリントの横に、ヒントの書いてあるカードを置いて、いつでも確認できる状態で取り組んでもらう
→宿題の難易度を本人に合わせる
■困った行動の代わりになる、より良い伝え方や行動を教える
例1)遊びをやめたくないときに、大声をだす
→タイマーでセットした時間を守って遊びを切り上げられたことをたくさん褒める
例2)宿題で難しい問題が続くと、イライラしてプリントをぐしゃぐしゃにしてしまう
→難しい問題になったら、自分から質問ができる
→難しい問題をとばしてとり組むことができる
■困った行動の後に、お子さんにとって
・嬉しいこと、良いことがある
・嫌なことをしなくて済んでしまう
という状況を控える
例1)目の前のことをやりたくないときに大声をあげる
→大声をあげても、あまり反応しないようにする。大声の主張を受け入れないようにする
この3点です。
常に心がけるのは難しいかもしれませんが、特に「困った行動がおきないように事前に工夫する」という環境調整の視点は大切にしてみると良いでしょう。 自ら進んでお片付けをしない −「親子のヒント」 お子さんの困った行動を1人で解決しようと思うと、なかなか難しかったり、疲れてしまう事もあります。
そんなときは、園や学校の先生や、お子さんの発達や成長を相談できる窓口などを利用して、一緒に考えてみるのも良いでしょう。 発達障害者支援センター・一覧 ※記事中の画像はイメージです
監修者
井上 雅彦
先生
鳥取大学 大学院 医学系研究科 臨床心理学講座 教授
公認心理師
専門行動療法士
自閉症支援士エキスパート
LITALICO研究所 客員研究員
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