ソーシャルスキルは測れるの?ソーシャルスキルトレーニング(SST)の方法や実施機関まとめ【専門家監修】
ライター:発達障害のキホン
ソーシャルスキルとは、他人と良い関係を築き、社会に適応するために必要な能力のことです。ここでは、発達障害との関係や尺度から、ソーシャルスキルを育むソーシャルスキルトレーニング(SST)の基本的な流れまで詳しく説明いたします。
監修: 井上雅彦
鳥取大学 大学院 医学系研究科 臨床心理学講座 教授
LITALICO研究所 スペシャルアドバイザー
ABA(応用行動分析学)をベースにエビデンスに基づく臨床心理学を目指し活動。対象は主に自閉スペクトラム症や発達障害のある人たちとその家族で、支援のためのさまざまなプログラムを開発している。
LITALICO研究所 スペシャルアドバイザー
ソーシャルスキルとは?
ソーシャルスキルとは「対人関係や社会生活を営むために必要な技術・能力」のことをいいます。
ソーシャルスキルとは、具体的にはどういう能力?
以下に、ソーシャルスキルの具体的な能力の一部について紹介していきます。
【子どもの場合】
・自分の意見を適切に主張できる
・自分の感情を上手に表現できる
・計画を立てて問題を解決できる
・仲間と良好な関係を構築できる
・ルールを守ることができる
など
【大人の場合】
・他人と関係を構築できる
・相手の気持ちを察することができる
・自分の気持ちを伝えられる
・自分の感情をコントロールできる
・対人関係を維持できる
・表情や身振りで自分の感情を上手に伝えることができる
など
【子どもの場合】
・自分の意見を適切に主張できる
・自分の感情を上手に表現できる
・計画を立てて問題を解決できる
・仲間と良好な関係を構築できる
・ルールを守ることができる
など
【大人の場合】
・他人と関係を構築できる
・相手の気持ちを察することができる
・自分の気持ちを伝えられる
・自分の感情をコントロールできる
・対人関係を維持できる
・表情や身振りで自分の感情を上手に伝えることができる
など
ソーシャルスキルは測れるの?
ソーシャルスキルの測定については自己評価や他者評価などいくつかの尺度が開発されています。また適応行動を評価する尺度の中には、社会性を検査する項目もあります。しかし、尺度の評定と実際の行動には、ギャップがあります。このためソーシャルスキルを正確に評価するには、専門家の判断が重要になります。
お子さんや、自分自身のソーシャルスキルが気になる場合は、精神科、心療内科などの医療機関や専門機関に相談することをおすすめします。
■専門機関
【子どもの場合】
・保健センター・子育て支援センター
・児童発達支援事業所
・発達障害者支援センター
・児童相談所 など
【大人の場合】
・発達障害者支援センター
・障害者就業・生活支援センター
・相談支援事業所 など
児童相談所などでは無料で知能検査や発達検査を受けられることも多いです。自宅の近くに相談センターがない場合には、電話での相談にのってくれることもあります。
お子さんや、自分自身のソーシャルスキルが気になる場合は、精神科、心療内科などの医療機関や専門機関に相談することをおすすめします。
■専門機関
【子どもの場合】
・保健センター・子育て支援センター
・児童発達支援事業所
・発達障害者支援センター
・児童相談所 など
【大人の場合】
・発達障害者支援センター
・障害者就業・生活支援センター
・相談支援事業所 など
児童相談所などでは無料で知能検査や発達検査を受けられることも多いです。自宅の近くに相談センターがない場合には、電話での相談にのってくれることもあります。
ソーシャルスキルトレーニング(SST)とは?
ソーシャルスキルを育むための支援方法としてソーシャルスキルトレーニング(SST)というものがあります。
発達障害がある子どものソーシャルスキルトレーニング(SST)では、「あいさつができる、友達と仲良く遊べる、人の話が聞ける、自分の気持ちを伝えられる、気持をコントロールできる、トラブルが起きたときにどうすればいいか分かる」などを目標にトレーニングをすることが多いです。
発達障害がある子どものソーシャルスキルトレーニング(SST)では、「あいさつができる、友達と仲良く遊べる、人の話が聞ける、自分の気持ちを伝えられる、気持をコントロールできる、トラブルが起きたときにどうすればいいか分かる」などを目標にトレーニングをすることが多いです。
ソーシャルスキルトレーニング(SST)の具体的な方法
基本的には、以下のステップを踏んで進行していきます。
1.教示
スキルが必要な理由や、身につけるとどのようなメリットがあるかについて言葉や絵カードなどを使って伝えます。
2.モデリング
お手本を示したり、不適切な例を見せてどうすればいいか考えてもらいます。
3.リハーサル
先生や保護者などを相手にロールプレイします。
4.フィードバック
子どもが適切な行動ができたらほめ、不適切な場合はどうすればよかったのかを分かりやすく伝えます。
5.般化
学んだスキルを、実際の場面でも発揮できるようにしていきます。社会生活の中でスキルを発揮できるよう、園や学校などとの連携、協力も大切です。
1.教示
スキルが必要な理由や、身につけるとどのようなメリットがあるかについて言葉や絵カードなどを使って伝えます。
2.モデリング
お手本を示したり、不適切な例を見せてどうすればいいか考えてもらいます。
3.リハーサル
先生や保護者などを相手にロールプレイします。
4.フィードバック
子どもが適切な行動ができたらほめ、不適切な場合はどうすればよかったのかを分かりやすく伝えます。
5.般化
学んだスキルを、実際の場面でも発揮できるようにしていきます。社会生活の中でスキルを発揮できるよう、園や学校などとの連携、協力も大切です。
ソーシャルスキルトレーニングのポイント
ソーシャルスキルトレーニング(SST)を行うためには気をつけたいポイントがあります。ここではそのうちの2つをご紹介します。
・ほめる
楽しみながら自然に社会性を身につけていくためには、できないことを叱るのではなく、できたことを認めてほめるということが重要なポイントです。
・スモールステップを踏んでいく
ソーシャルスキルトレーニングを必要とする人は、生まれてから育っていく中で自ら周りの人を観察して、社会性を身につけていくのが苦手です。そのため、一般的に当たり前だと思われる会話や行動・思考が自然にできないケースが多く見られます。
同時に、その人がそれまで積み上げてきた「当たり前」も存在します。その当たり前を変えるのには長い時間と、多くの小さなステップを踏まなければなりません。指導する側に立つ人間は、長い目で物事をとらえ、ゆっくりと成長を見守っていく姿勢が必要なのかもしれません。
・ほめる
楽しみながら自然に社会性を身につけていくためには、できないことを叱るのではなく、できたことを認めてほめるということが重要なポイントです。
・スモールステップを踏んでいく
ソーシャルスキルトレーニングを必要とする人は、生まれてから育っていく中で自ら周りの人を観察して、社会性を身につけていくのが苦手です。そのため、一般的に当たり前だと思われる会話や行動・思考が自然にできないケースが多く見られます。
同時に、その人がそれまで積み上げてきた「当たり前」も存在します。その当たり前を変えるのには長い時間と、多くの小さなステップを踏まなければなりません。指導する側に立つ人間は、長い目で物事をとらえ、ゆっくりと成長を見守っていく姿勢が必要なのかもしれません。
ソーシャルスキルトレーニング(SST)とは?支援の対象、方法、気をつけたいポイントについて【専門家監修】
どこで受けられるの?
ソーシャルスキルトレーニング(SST)は特別支援学校や特別支援学級、通級指導教室などの特別支援教育や医療機関、児童発達支援や放課後デイサービスなどさまざまな場所で行われています。
とはいえ、ソーシャルスキルトレーニング(SST)は、専門機関や学校でしかできないわけではなく、家庭でも、日常生活のさまざまな場面で行うことができます。
とはいえ、ソーシャルスキルトレーニング(SST)は、専門機関や学校でしかできないわけではなく、家庭でも、日常生活のさまざまな場面で行うことができます。
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