療育センターとは?対象者や費用、児童発達支援などの支援内容や利用の流れ【専門家監修】
療育センターとは、法律や制度でのはっきりとした定義はありませんが、一般的に障害(またはその可能性)のある子どもに対して、それぞれに合った発達支援を行う場所のことを言います。 「療育センター」と一口に言っても、どのような役割を果たしているかは施設によってさまざまです。この記事では、主に児童福祉法における支援に基づき、どのような療育センターがあるか、その対象、料金、利用の流れなどについてご紹介します。
LITALICO研究所 スペシャルアドバイザー
療育センターとは?
この記事で分かること
- 「療育センター」の役割や、地域・施設ごとの特徴(医療・通所・入所など)
- 対象となる子どもの条件や「受給者証」との関係
- 児童発達支援や放課後等デイサービスなど、児童福祉法に基づくサービス内容の違い
- 利用にかかる費用の目安(自己負担1割・所得に応じた上限額)や減免措置について
- 相談から施設見学、受給者証の申請、契約までの具体的な利用ステップ
そもそも療育(発達支援)とは、障害(またはその可能性)のある子どもに対し、それぞれの困りごとをふまえ、その子に合ったアプローチで発達を促し、日常生活や園・学校などの社会生活で過ごしやすくできるようにサポートする取り組みです。「発達支援」とも呼ばれています。しかし療育(発達支援)と一口に言っても、子どもに必要な支援は一人ひとり違うものです。
そのため「××療育センター」「××総合療育センター」と名前がついている施設であっても、どのような支援を行っているのかやどのような機能を持った施設かは、それぞれ異なります。通所支援だけでなく、診断や投薬の可能な医療機関や入所施設等、いくつかの機能を併設した複合施設であることもあります。
例えば、東京都の東京都立東部療育センターでは、医療機関や児童発達支援、障害児入所施設などの機能を併せ持っています。
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療育センターってどんな施設?利用対象は?
児童福祉法に基づく障害児通所支援・障害児入所支援は、障害のある子どもが住んでいる地域で支援を受けやすくするために設けられました。児童福祉法のサービスは、診断や障害者手帳の有無にかかわらず、受給者証を発行することで利用できます。受給者証を発行する流れやかかる費用などについては、記事の後半でご紹介します。
以下に「療育センター」のなかでも、児童福祉法に該当する主な施設の役割・利用対象について紹介します。
<障害児通所支援>
基本的には、診断や障害者手帳がなくても、医師が必要と認めて受給者証を持つお子さんが対象となります。
・児童発達支援(児童発達支援センター・児童発達支援事業所)
利用対象:障害のある未就学の子ども
日常生活の基本的な動作や、知識・技能、集団で過ごしやすくなるサポートを行います。併せて児童発達支援センターでは、上肢、下肢又は体幹の機能の障害(肢体不自由)のある子どもの治療も行います。
・放課後等デイサービス
利用対象:障害のある6~18歳の就学している子ども(※場合によって20歳まで)
授業の終了後や学校が休みの日に、生活能力の向上のために必要な支援、社会との交流の促進などを目的とした多様なプログラムを設けています。
・保育所等訪問支援
利用対象:保育所、幼稚園、認定こども園、小学校、特別支援学校、その他児童が集団生活を営む施設として市町村が認める施設に通う、身体に障害のある児童、知的障害のある児童、精神に障害のある児童(発達障害児を含む。)など
保育所(保育園)や幼稚園、小学校など、子どもが普段通っている場所へ支援員が訪問し、お子さまの集団生活をサポートします。
<障害児入所支援>
基本的には、障害者手帳がなくても、児童相談所や医師等により、入所の必要性が認められたお子さんが対象となります。
・福祉型障害児入所施設
利用対象:身体に障害のある児童、知的障害のある児童又は精神に障害のある児童(発達障害児を含む)や、児童相談所、医師等により療育(発達支援)の必要性が認められた児童(※場合によって20歳まで)
子どもの保護、日常生活の指導や自立して生活していくときに必要な知識や技能の支援を行います。
・医療型障害児入所施設
利用対象:知的障害児、肢体不自児、重症心身障害児(※場合によって20歳まで)
福祉型障害児入所施設の機能に加え、医療を提供します。
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こども療育センターとは?
例えば、医療と療育支援を行う施設を併設している場合や、発達障害に関する相談や支援を行う「発達障害者支援センター」を併設しているこども療育センターもあります。
療育センターの利用料金は?減免措置はある?
月ごとの利用者負担額には所得に応じて上限があり、その上限額を超えて自己負担をすることはありません。
・生活保護受給世帯・市町村民税非課税世帯: 0円
・市町村民税課税世帯(前年度の年間所得がおおむね920万円以下の世帯): 通所施設、ホームヘルプ利用の場合4,600円、入所施設利用の場合9,300円
・上記以外(前年度の年間所得がおおむね920万円を超える世帯): 37,200円
さまざまな減免措置
児童発達支援を利用している子どもに、保育所、幼稚園、認定こども園、障がい児通所支援などに通う就学前の兄または姉がいる場合、利用している子どもにかかる利用者負担が軽減されるという制度です。
・その他の減免措置
医療型入所施設を利用する場合は医療費や食費の減免があり、福祉型入所施設や通所施設を利用する場合は、食費の負担が軽減されます。
自治体によっては独自の助成金がある場合もありますので、問い合わせてみるとよいでしょう。
療育センターを利用する流れ・予約は必要?
療育センターの利用決定までの流れ
特定の療育センターを利用したいというより、「(療育センターに限らず)療育(発達支援)を受けたい」という場合には、お住いの自治体の福祉担当窓口や障害児相談支援事業所に相談してみるとよいでしょう。
児童福祉法に基づく事業所を利用する場合
◇利用相談
まずは、市区町村の福祉担当窓口や障害児相談支援事業所で、どのような手続きが必要か相談してみましょう。既に利用を検討している事業所があれば、直接相談してもよいでしょう。
この際どんなサービスを利用したいかなどの聞き取りが行われることもあります。受給者証の申請の流れや、医師の診断書の要不要など、必要な書類は市区町村によって異なるので、このときに詳しく聞いておくとよいでしょう。
◇施設見学・相談
インターネットや市区町村の窓口などで提供されている情報をもとに、利用したい事業所を探します。多くの施設(事業所)が見学や体験を受け入れているので、その際に利用プランなどについても具体的に相談することができます。
LITALICO発達ナビの「施設情報」には、各市区町村の発達支援施設が掲載されています。一部の施設(事業所)は、空き状況、利用者の声、送迎有無、土日祝の営業状況、支援プログラム、スタッフの専門資格、日常の様子が分かるブログなどが公開されているので、ぜひ活用してみてください。
障害児通所支援は、受給者証を取得することで、国と自治体から利用料の9割が給付され、1割の自己負担となります。月ごとの利用者負担額には所得に応じて上限があり、その上限額を超えて自己負担をすることはありません。
利用したい施設(事業所)が決まったら、市区町村の福祉担当窓口に、障害児通所給付費支給の申請を行います。申請すると、受給者証を交付するための利用条件を満たしているかどうかと、お子さんに必要と考えられるサービス量(利用日数)について、市区町村の支給担当窓口が検討・調査を行います。支給が決定すると「通所受給者証」が交付され、施設(事業所)と契約の手続きを行い、サービスの利用が開始となります。
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個別の療育(発達支援)プラン検討の流れ
こんにちは 3歳の息子が言葉が遅く、幼いため、最近療育センターに通い始めました。まだなんの診断もされていないのですが、これからどのような流れになるのかと不安です。療育センターの先生に聞いてもやんわりと断言はされないので。それが配慮なんだろうとは思うのですが、流れなどを知りたいと思って質問してみました。よろしくお願いいたします。
1.医師による診察
療育センターによっては医療機関が併設されており、肢体不自由、知的障害、発達障害、障害児歯科など、その診療科目は施設によってもさまざまです。定期的に医師の診察を受ける流れになることもあります。
2.ソーシャルワーカーとの面談
施設によっては、ソーシャルワーカーが担当につき、さまざまな相談ができることがあります。診察時の説明や内容で分からなかったこと、支援に関すること、地域の社会資源など、相談してみるとよいでしょう。
3.発達検査・知能検査
知能検査や発達検査など、標準化された心理検査を実施し、子どもの社会性や認知、言語などのさまざまな側面を把握していくこともあります。
4.児童発達支援管理責任者によるアセスメント
児童発達支援や放課後等デイサービスでは、児童発達支援管理責任者によって、アセスメントを通じて児童発達支援計画や放課後等デイサービス計画が作成されます。
通所の頻度は?保護者は働きながら通える?
例えば、
・医師の診察:3か月に一度受診する
・感覚運動のグループ支援①:週1回通い、2~3か月を1クールとする
・ことばのグループ支援②:月2回通う
・個別支援:週に2回通う
児童福祉法に基づく事業所に通所する場合には、受給者証に記載の支給日数が利用の上限となります。
通所先や頻度によっては、保護者が働きながら通い続けることも可能です。
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療育センターで受けられるサービスって?
児童発達支援事業所の場合
・心身の健康や生活に関する領域
・運動や感覚に関する領域
・認知と行動に関する領域
・言語・コミュニケーションの獲得に関する領域
・人との関わりに関する領域
たとえば、食器を使って食事をとる・トイレで排泄するなどの日常動作、ほかの子どもとの遊びを通したコミュニケーション、話す・聞くといった言葉のやりとりなど、多岐に渡ります。子どもの発達や成長に応じて、内容も変化させていきます。
リハビリテーションの場合
それぞれ専門家によるアセスメントが行われ、子どもの状態や困りごとに応じて、個別やグループなどでセラピーが行われます。
・理学療法:姿勢や運動といった、日常生活に必要な基本動作の支援
・作業療法:主に作業を通じた人々の身体機能回復・獲得の支援。学校や職場、地域活動といった社会参加のサポートや、いきいきと生活していくための精神面のサポートまで
・言語聴覚療法:言語や発声・発音、聴覚、認知などの機能が損なわれて起こるコミュニケーション障害と、食べたり飲み込んだりすることなどに困難がある摂食・嚥下障害(えんげしょうがい)に対しての支援
医療型障害児入所施設のある療育センターの場合
社会的に在宅の難しい子どもたちや、小児科・小児整形外科の疾患や手術、
運動発達訓練などで治療を要する子どもたちを対象としています。
教育を受けられる環境で、小児科医、整形外科医、泌尿器科医、歯科医が
連携したチーム医療を行っています。
引用元:若草園 医療型障害児入所施設
子育てやお子さんの発達に関する相談
また、療育センター内に「地域療育支援室」などを置いて、地域活動を支えるための総合窓口がある場合もあります。
児童発達支援とは?サービスや費用、手続きの流れなど【専門家監修】
放課後等デイサービス(放デイ)とは?利用方法、費用など【専門家監修】
まとめ
「療育」というと、少し敷居が高く感じるかもしれませんが、お子さまの成長を専門家と共に支えていくことは、家族にとっても心強いものです。
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