年末年始に「アナログゲーム療育」を!みんなで楽しくやってみませんか?

ライター:発達ナビ編集部

ゲームを楽しみながらコミュニケーション能力を伸ばせる「アナログゲーム療育」。友達との会話や、ルールを守って遊べるようになるといった力を伸ばすことが期待できます。

冬休みに、おうちであったかく過ごしながら、アナログゲーム療育にチャレンジしてみませんか?

監修者松本太一のアイコン
監修: 松本太一
アナログゲーム療育アドバイザー
放課後等デイサービスコンサルタント
NPO法人グッド・トイ委員会認定おもちゃインストラクター
東京学芸大学大学院障害児教育専攻卒業(教育学修士)
フリーランスの療育アドバイザー。カードゲームやボードゲームを用いて、発達障害のある子のコミュニケーション力を伸ばす「アナログゲーム療育」を開発。各地の療育機関や支援団体で、実践・研修を行っている。
目次

アナログゲーム療育って何?

クリスマスにお正月と、年末年始は家族や親戚で集まることも多い時期。みんなでゲームをして遊ぶ機会も多いのではないでしょうか。そんな季節にぴったりな、「アナログゲーム療育」をご紹介します。

アナログゲーム療育は、療育アドバイザーであり、発達ナビでも記事を執筆する松本太一さんが提案している療育方法です。

ゲームと聞くとテレビやゲーム機で遊ぶデジタルゲームを連想する方も多いかもしれませんが、アナログゲーム療育で用いるのはトランプなどのカードゲームや、すごろくなどのボードゲームです。

アナログゲームがデジタルゲームと違う点は、自分たちでルールを守らなければいけないということです。デジタルゲームではゲームのプログラムによって、ルールに沿ったプレイしかできないようなつくりになっています。対して、アナログゲームではプレイヤー同士でルールを守りあう必要があります。この「ルールの守りあい」をすることが、子ども同士のコミュニケーション能力を伸ばすことに繋がるのです。
なぜデジタルゲームにハマる?成長に繋がるゲームの上手な活かし方のタイトル画像

なぜデジタルゲームにハマる?成長に繋がるゲームの上手な活かし方

アナログゲーム療育のメリットって?

学校の授業などは、指示をする先生と指示に従う子どもという上下関係、タテのつながりのなかで行われます。これによって大人との関わり方は学べても、友達同士などの対等な関わり方を学ぶ機会はなかなかありません。

アナログゲーム療育では、ゲーム中のルールの守りあいを通して、友達同士のヨコのつながりや対等な関わり方を学ぶことができます

現代社会では、いろんな価値観を持った人々と互いに理解しあったり交渉する力が求められます。ですが、発達障害がある子どもの中には、相手の気持ちや集団の中のルールを察することが苦手な子どももいます。

そんな場合も、アナログゲームなら、明文化されたゲームのルールを守りながら遊ぶことができ、集団の中でのコミュニケーションの機会を持てるので、対等な会話や交渉する経験を楽しく積むことができます。

できる!を増やす、家族で遊べるアナログゲーム

ここからは子どもの伸ばしたいスキルごとにいくつかおすすめのゲームをご紹介します。友達と遊ぶ前の段階として大人がリードして、ゲームを楽しむためのスキルを獲得していきましょう。

勝ち負けのルールを学ぶ

ゲームをして遊ぶには、「勝ちと負けを理解する」「ルールを守る」ことが必要です。まずは勝ち負けが分かりやすくルールもシンプルなゲームを、大人と一緒にやってみましょう。

◇スティッキー
リングでスティックを束ねたタワーから、サイコロで出た色のスティックを引き抜き、タワーを倒してしまった人が負けです。勝ち負けが視覚的に分かりやすく、ルールも簡単です。

まずは大人と一対一で遊んでみましょう。スティックをうまく引き抜けたときは大げさによろこび、タワーを倒してしまったときは大げさに残念がるアクションを大人が見せることで、子どもは勝ち負けを理解していきます。

子どもがルールを理解できたらほかの大人や友達も誘って一緒にやってみることで、集団への参加もスムーズになります。
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集団参加の楽しさを知る

なかなか友達の輪に入れなかったり、友達とゲームをすることに抵抗を感じる子どもにおすすめのゲームです。

初めは遊んでいる様子を見てみることや、大人と二人で遊ぶことから初めてみましょう。ある程度ゲームに慣れてから友達や他の大人を誘うことで、集団で遊ぶことにチャレンジします。

◇キャプテン・リノ
配られたカードを積み上げて、崩した人が負けというゲームです。積み上げたカードの見た目のインパクトといつ崩れるかという緊張感は、見ているだけでもドキドキしてしまうほど。他の子どもたちがゲームを楽しみ、一喜一憂する様子や、ゲーム中の歓声を聞くことで、ゲームへ興味を感じやすくなります。

ゲームに参加したがらない子は、まず見学してみることからはじめましょう。ほかの子が遊んでいる様子からゲームのルールを理解したり見通しを持つことができれば、子どもの安心感や興味に繋がります。
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参考:集団参加への勇気を取り戻す キャプテン・リノ|アナログゲーム療育のススメ
http://www.gameryouiku.com/2015/10/19/
◇禁断の砂漠
プレイヤー全員で協力しながら、古代の砂漠都市を発掘して飛行機の部品を集め、脱出するゲームです。プレイヤー同士が競い合うのではなく、協力してクリアを目指すゲームなので、友達に負けてしまうことで癇癪を起こしやすい子にもおすすめです。また年齢の違う子どもたちで混ざってプレイすることで、年下の子をフォローしたり、年上の子に交じって活躍できたという成功体験を得る場にできます。

大人が司会役をして、おとなしい子やほかの子のプレイに口を出したくなってしまう子どもをサポートし、参加する子どもたちが、平等に発言したり考える時間を持てるようにするのがポイントです。
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参考:協力して一つのゴールを目指す 「禁断の砂漠」|アナログゲーム療育のススメ
http://www.gameryouiku.com/2015/09/10/

順番を理解する

自分のターンを待ったり、ゲームの順位を理解したり、順番の概念はゲームに欠かせません。ゲームを通して数の概念を理解し、順番が分かるようになるという効果も期待できます。

◇雲の上のユニコーン
1から3までのサイコロを振って進む、すごろくのようなゲームです。特定のマスにとまったときにもらえる宝石の数で勝ち負けが決まります。

「いくつ宝石がもらえるかな?」といった声掛けをして、サイコロの目に書いてある数の宝石を取らせることで、数の概念を身につけていくことができるのです。
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「1番がいい!」と子どもが泣くのは、なぜ?よくある3つの理由

発話を促す

自分から発言したり話をすることが苦手な子に、ゲームを通して発語を促すこともできます。ゲームの中のコミュニケーションを通して、相手のことを考えたり自分を表現するコミュニケーションを学ぶことができるゲームを紹介します。

◇かたろーぐ
カタログや一覧から好きなもののランキングをつくって当ててもらうゲームです。身近にあるチラシや本などなんでも題材にできるので、興味に偏りがある子どもでも楽しく遊ぶことができます。

初めは子どもの好きなものを誰かに当ててもらって、楽しくなってきたらほかの子の好きなものをあててみることで、自分を理解してもらったり他人を理解しようとしたりする機会につながります。ゲームの後にどうしてそれが好きなのか、という会話をするのも楽しいですよ。
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◇わたしはだあれ?
まず、一人がほかの子に見えないようにカードを一枚引きます。残りのプレイヤーは、何のカードが引かれたのか、「はい」か「いいえ」で答えられる質問をすることで当てるゲームです。

初めは質問をするのが難しいかもしれませんが、大人の質問をまねしてしているうちに、だんだん質問できるようになっていきます。答えを間違えてしまったときも「どんな質問をすれば分かったかな?」などの声掛けをして思考を促すことで、質問力が身についていきます。
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自然な会話が生まれる!質問力が身につくカードゲームのすすめ

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