1年生終盤。3学期で急に変化が見られるように

入学式で自閉症息子が絶叫!「行事全て欠席させたい」と思ったけれど。給食、授業、友達トラブル…特別支援学級での1年を振り返っての画像
苦手だったお友達の着替えを着る順に並べてあげるまちゃ
Upload By カタバミ
3学期の終わりの修了式でまちゃは、人でいっぱいの体育館で30〜40分、周りの様子を見て一緒にお山座りをし、一緒に立ってお辞儀もしていたそうです。

私が教室を覗いたとき、苦手だと聞いていたお友達の体操服を着るお手伝いをしていてびっくりしました。
自宅では教えていないのに、急にお父さんの飲んだお酒の缶を潰して缶ゴミを入れる袋に入れてくれたり、タオルを畳んでしまってくれるようになりました。放課後等デイサービスに持たせたお弁当箱を「出して」とお願いしたら蓋も開けて、カトラリーも全部出して、たまに洗ってくれるようになりました。

偏食のまちゃは、好きな食べ物は独り占めしていました。これまで好きな物を誰かに分けると怒っていたのに、「私も食べたい!」とお姉ちゃんが言うと食べるのをピタッと止まり、分けても怒らないようになりました。食べられる物もかなり増えました。
周りを見て行動できるようになったようです。表情も反応もとても増えて、公園に行ってもほかのお子さんを避けなくなりました。

発語はそれほど増えていませんし、平仮名はまだ1文字ずつ繰り返して覚えている段階ですが、1年間でだいぶ成長を感じられるようになりました。

執筆/カタバミ
(監修:新美先生より)
入学当初の混乱から、さまざまな工夫を経て、環境にも慣れて、急成長していく1年間を振り返って教えて下さりありがとうございました。
どの環境を選んでも、入学当初はお子さんにとって大きな環境の変化で、不安が大きいものです。慣れない環境では気持ちが落ち着かずそわそわして、普段はしないような行動に出ることがあります。行動自体に翻弄されず「慣れてないから不安なんだな」と理解して対応していけるとよいですね。

学校生活では、本人が学校に来るモチベーションが持てるような随所に配慮していただけて、行き渋りなく通えているというのは何よりでした。
様子の変化に、放課後デイの方が気づいてくださり、学校との連携がとれたのも素晴らしいですね。学校での不安やストレスが、学校ではそのまま出ないで、放課後の情緒や行動の変化に現れることもよくあります。その場だけで判断せず、本人の生活の場の関わる方たちが連携して、環境調整に動いてもらえる体制は理想的だと思いました。

本人にとって、ストレスがある状況が続くと、成長が止まってしまったり退行したりしているように感じる時期もあるのですが、環境に慣れて、活動の中で自信がついてくると、一気にさまざまなことができることようになるということもよく経験します。ストレスが少なく心のゆとりが出てくると、自立できる場面が増えたり、他者への興味が増えて良い関わりができるようになるということもありますね。まちゃくんにとって良い環境が整って、本来持っている力を十分に発揮する姿を見られるのは、親御さんも関わる先生方もとてもうれしいですよね。良いお話を聞かせていただきありがとうございました。
就学先間違えた!? 入学式で逃亡、迷子、大号泣で早くも後悔。特別支援学級を選んだ障害のあるわが子、1年後の今はのタイトル画像

就学先間違えた!? 入学式で逃亡、迷子、大号泣で早くも後悔。特別支援学級を選んだ障害のあるわが子、1年後の今は

自閉スペクトラム症の特徴、原因、治療方法、併存しやすい疾患とは?自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー症候群、高機能自閉症とは何が違うの?【保存版!発達ナビASDコラム一覧/専門家監修】のタイトル画像

自閉スペクトラム症の特徴、原因、治療方法、併存しやすい疾患とは?自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー症候群、高機能自閉症とは何が違うの?【保存版!発達ナビASDコラム一覧/専門家監修】

まるで別人?特別支援学校1年生の自閉症息子。入学式は大荒れ大泣き!登校しぶりも覚悟していたけれどーー母の考察のタイトル画像

まるで別人?特別支援学校1年生の自閉症息子。入学式は大荒れ大泣き!登校しぶりも覚悟していたけれどーー母の考察

自閉症息子、入学直前に小学校から電話!ドキリとした母に提案されたのはーーうれしかった特別支援学級の先生の思い【スクールカウンセラーのアドバイスも】のタイトル画像

自閉症息子、入学直前に小学校から電話!ドキリとした母に提案されたのはーーうれしかった特別支援学級の先生の思い【スクールカウンセラーのアドバイスも】

休校あけの新学期、小4娘が家や放課後等デイで大号泣!「学校は楽しい」のになぜ?娘に必要だったのは…のタイトル画像

休校あけの新学期、小4娘が家や放課後等デイで大号泣!「学校は楽しい」のになぜ?娘に必要だったのは…

コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。

神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。

※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。

知的発達症
知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。

ASD(自閉スペクトラム症)
自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。

ADHD(注意欠如・多動症)
注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如・多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。
ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。

SLD(限局性学習症)
LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。

追加する

バナー画像 バナー画像

年齢別でコラムを探す


同じキーワードでコラムを探す



放課後等デイサービス・児童発達支援事業所をお探しの方はこちら

放課後等デイサービス・児童発達支援事業所をお探しの方はこちら

コラムに対する投稿内容については、株式会社LITALICOがその内容を保証し、また特定の施設、商品及びサービスの利用を推奨するものではありません。投稿された情報の利用により生じた損害について株式会社LITALICOは一切責任を負いません。コラムに対する投稿内容は、投稿者の主観によるもので、株式会社LITALICOの見解を示すものではありません。あくまで参考情報として利用してください。また、虚偽・誇張を用いたいわゆる「やらせ」投稿を固く禁じます。「やらせ」は発見次第厳重に対処します。